高嶺のなでしこ［六本木アイドルフェスティバル2024］多彩なパフォーマンスで六本木に描いた至福のシーン高嶺のなでしこ＜六本木アイドルフェスティバル2024＞ライブレポート

取材＆文：竹内伸一

定刻になると、「overture」が流れ出す。同時にステージの両脇に設置されたモニターに映像が映し出される。それは高嶺のなでしこの名場面を繋ぎ合わせたような見応えのあるもので、ライブへの期待を一気に高めてくれた。

そんな映像に見入っている間にメンバーがステージに登場。1曲目「美しく生きろ」のピアノのイントロに乗って、籾山ひめりが力強く歌い出す。橋本桃呼が歌いつなぎ、《高嶺のなでしこ》の歌詞を歌い上げ、曲のテンポが上がる瞬間に10人がそれぞれにポーズを決める。その凛々しい立ち姿は思わず見とれてしまうほどだった。

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そのまま彼女たちが華やかさと力強さを兼ね備えたパフォーマンスをくり広げていくと、会場も大沸騰。高々とジャンプをくり返し、大きなコールで彼女たちを盛り立てていった。間奏に入ると今度は切れ味鋭くもしなやかなダンスを披露。落ちサビで籾山、日向端ひな、橋本、葉月紗蘭がそれぞれに伸びやかな歌声で歌いつなぐと、ラストは一転、感情を込めた熱い歌声を響かせ、最後は橋本が迫力のフェイクを轟かせると、会場からは地鳴りのような歓声が上がった。

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彼女たちのパフォーマンスはさらに加速。続く「決戦スピリット」ではその動きは力強く激しいものに。観客も一緒になり激しく拳を振り上げ、叫ぶように歌う。落ちサビでは“Wow”のコーラスでメンバーの美しい歌声を彩っていき、後半のアカペラパートはメンバーと声を合わせて歌い上げる。見事な大合唱が夕景の六本木に響き渡った。

メンバーがそれぞれに自己紹介すると、東山恵里沙が“名前だけでも覚えて帰ってください！”とアピール。籾山が引き継ぎ、“今日はたかねこが1番声出てたって言われるくらい、みなさんにはたくさん声を出してほしいので、すうちゃん、お願いします！”と涼海すうを促すと、涼海が“みなさん、水分摂りましたか～？”“塩分も摂りましたか？”などと大絶叫。“声を出せ～！”“本気見せろ～！”などといった挑発的な煽りではなく、ファンを気遣った優しさ溢れる煽りには、なんだか温かい気持ちにさせられた。

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しかし、もちろん会場は大熱狂。再び地鳴りのような声を上げて、彼女の煽りに応戦。そのテンションのまま、“最新曲です”と松本ももなが紹介した「モテチェン！」へ突入すると、会場はイントロから大コールを巻き起こした。ここまでは凛々しい佇まいを見せていた10人だったが、ここでは可愛らしく弾けるように歌い踊り、また一味違う魅力を見せつけてくれた。さらに「眩しすぎる流れ星」では、星谷美来、東山、日向端が上手、涼海と春野莉々という具合いにステージを広く使って、観客に手を振りながら会場の隅々まで視線を届けていった。

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静かな歌い出しから始まる「ファンサ」では、アップテンポに転じると会場からは大きなクラップが巻き起こる。コールもひと際大きくなり、サビの“もっと”は拳を振り上げて大合唱。驚くほどの大きな声だったが、落ちサビで、春野が“約束”を大絶唱で聴かせるとさらに大きな声が、後半の“L-O-V-E”ではさらにさらに大きな大合唱が生まれた。最後は10人が飛ぶようにステージの袖まで走り出し、会場全体を巻き込むような熱いパフォーマンスをくり広げる。城月菜央はカメラに向かっても笑顔をふりまき、配信で観ているファンをも巻き込んでいく。そんな10人の姿は壮観なほどだった。

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凛々しさ、可愛らしさ、力強さ、しなやかさ、激しさ、鋭さ……さまざまな側面を見せる彼女たちのパフォーマンスは、本当に見応えがあり、素晴らしいものだった。そして、10人がそれぞれに個性を見せながらも、ここぞの場面では一体となって歌い、一丸となって踊る。メンバーそれぞれの魅力を発揮しつつもグループとしての一体感も抜群。相容れない要素をも飲み込んだ凄味すら感じさせるライブだった。

なお、＜六本木アイドルフェスティバル2024＞は、テレ朝動画にて8月12日（月）までアーカイブ配信中。

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