Ⓒ山田悠介・幻冬舎/エイベックス・ピクチャーズ株式会社

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伊瀬茉莉也、前田佳織里、古賀葵、礒部花凜ら、恐怖のシーンを声で熱演! リーディングホラー<親指さがし>開催

リーディングホラー<親指さがし>が、7月6日(土)、7日(日)にシアター1010にて上演された。本記事では、オフィシャルレポートをお届けする。

リーディングホラー<親指さがし>シアター1010

呪われた遊び“親指さがし”をしたことから、思いもよらない恐怖に巻き込まれるという、ホラーとサスペンスが入り混じった『親指さがし』。2005年の発行から累計発行部数87万部を超え、その後、コミカライズ、映画化され社会現象となった。軽い気持ちで始めた“遊び”が7年後、恐怖として彼らに忍び寄る。呪いと恐怖のノンストップホラーが<朗読劇>という新たなエンタテインメントの形に生まれ変わった。

出演者には、アニメや舞台、ドラマなどで活躍する10名の超豪華キャストが集結。1日目は、俳優の梅津瑞樹、声優の伊瀬茉莉也、ダンス&ボーカルグループ・BUDDiiSのメンバー高尾楓弥、声優の前田佳織里、お笑いコンビ・しずるの村上 純。2日目には、俳優の高橋健介、声優の古賀葵、劇団EXILEの八木将康、声優/女優の礒部花凜、そしてお笑いコンビ・しずるのKAƵMAが新たな『親指さがし』の世界を作り出す。そしてアンサンブルキャスト3名とともに物語を奏でた。

7月6日レポート

リーディングホラー<親指さがし>シアター1010(2024年7月6日)
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リーディングホラー<親指さがし>シアター1010(2024年7月6日)

1日目には、アニメや舞台、映画、ドラマなど、幅広いジャンルで活躍する豪華キャストが集結。会場は超満員となった。小学生時代に“親指さがし”という呪われた遊びを軽い気持ちで始めてしまったことから、思いもよらぬ恐怖に巻き込まれるというミステリーホラーは、まさに暑い夏にピッタリ。会場の観客もヒンヤリとした気分で、話に耳を傾けていた。

この物語は、主人公・武が見たこと、聞いたことをモノローグで心の声として表現しつつ、その合間でキャスト陣の会話劇が織り込まれる、という物語スタイルで進行する。5人の仲間たちが過ごした日々、そして彼らが向き合う運命などを読み上げる梅津の声質は非常に聴き心地がよく、この物語にもピッタリ。また朗読劇でありながらも、身体的な動きも積極的に取り入れられており、しばしば朗読劇であることを忘れさせてしまうほどの没入感をもたらしてくれた。

オープニングは彼らが小学6年生だった時代の回想シーンから始まる。由美(伊瀬)から学校の屋上に呼び出された武(梅津)は、中心部分に花びら模様がついた、ビーズの指輪を手渡される。“大人になるまでそのビーズの輪っかが切れなかったら……なんでも願いが叶うんだって。だから大人になるまで大切にしてよ”“う……うん、わかったよ”。少女時代の由美が武に思いを寄せるさまを初々しく演じてみせた伊瀬と、どこか照れくさそうな武を体現する梅津。そのやり取りはどこか甘くも懐かしさを感じさせるようなひとときだった。

だがそんな想い出がくり広げられる中、重くて静かな衝撃音が会場に鳴り響き、会場は7年後の世界に。武は、間もなく20歳を迎える大学生となっていたが、梅津が発する言葉にはどこか後悔の念が混じっている。“この7年間ずっと後悔していた。なぜあんなことをしてしまったのか。なぜ遊び半分であんなことを。後悔したところで由美は帰ってこない……”。いったい何が起こったのか、そんな疑念を観客に抱かせたその瞬間、スクリーンには“ダダン!”という音とともに“親指さがし”というタイトルが。会場は一気に物語の世界へと誘われた。

同作の物語で重要な位置を占めるのが、小学校時代の仲良し5人組が“親指さがし”を行なうシーン。強気でやんちゃな性格の智彦を体現する高尾。智恵の元気さと明るさで作品を盛り上げた前田。そして昔も今も怖がりで、みんなの後についていくタイプの信久を演じた村上。そして“親指さがし”にまつわる噂を仲間たちに伝え、そして誘った由美を演じた伊瀬。まるで肝試しに興じるかのような無邪気な小学生時代の姿と、そんな彼らが、仲間の失踪という事実に直面し、贖罪の気持ちを抱き、それでもその想いにケリをつけようとする7年後の姿を巧みに演じ分けてみせた。

そしてなんといってもクライマックスシーン。詳細な内容をこちらで記すことはできないが、それぞれの出演者が真に迫る迫真の演技を見せ、観客もその細かい表情、動きに目が離せない様子。そして恐ろしいだけでなく、その中に悲しみや切なさを感じさせる物語で、会場を最後まで魅せ続けた。

衝撃的なエンディングに会場がぼう然とする中、この日の出演キャストが改めてステージに立つと会場からは大きな拍手が。その様子を見た出演者たちも晴れやかな顔を見せた。

ステージ終了後は、村上が司会を務めるアフタートークを実施。昼の部は前田と高尾が“怖い話”を披露することに。だが緊張感あふれる本編とはうって変わって、そこかしこに笑いがちりばめられた2人の話に、会場も和やかな雰囲気に包み込まれた。

そして夜の部のアフタートークでは、近所にいた謎のおじさんに関する話を披露した梅津、そして不思議な予知能力の話を披露した伊瀬と、昼とはまた違ったベクトルのトークがくり広げられ、会場は大盛り上がり。

最後に高尾が“自分の声と向き合い、すごく刺激的な日々を過ごさせていただきました。本当に忘れられない日になりました”と振り返ると、村上も“朗読劇をすると、普段混ざらないような各業界の人たちとライブができる。そんな楽しさを認識することができました。いろんなジャンルの人とからめて、楽しかったです”と笑顔に。

そして“楽しんでいただけたでしょうか?”と前田が呼びかけると、会場からは大きな拍手が。“ホラーって本当に難しいですね。その時の間やテンションで全然違うし。お別れしちゃうのはさみしいので、またこのチームで朗読劇とか、何かしらできたらいいなと思っております”と再集結への期待を込めた。

さらにクライマックスの熱演の影響で“すいません、終わってしまってから声がカスカスです”と笑う伊瀬は、“今回、由美を演じることができて嬉しかったです。少しでも来てくださったお客さまが楽しんでいただけましたら嬉しいです”と呼びかけた。

そして最後に梅津が“本当にあっという間でした。素敵な方たちとご一緒できて光栄に思います。また何かの機会で、この異色なメンバーで何かお仕事できる機会がありましたら、その日のために今日から精進したいと思います”と語ると、“ホラーというのは、朗読には珍しい題材かなと思いますが、かなり面白かった。リーディングホラーが続くことを影ながら祈っております。怖い話は日常との隣り合わせですから……次はあなたの番かも”と最後に観客をヒヤッとさせて、会場は大盛り上がり。客席からは大きな拍手が惜しみなく出演者たちに寄せられた。

7月7日レポート

リーディングホラー<親指さがし>シアター1010(2024年7月7日)
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リーディングホラー<親指さがし>シアター1010(2024年7月7日)

2日目となる7月7日(日)の出演者はさまざまな声優、俳優、芸人と各分野の実力派が集結。外は猛暑が続く天気となったが、出演者たちの熱演がくり広げられる会場内では、観客の肝を冷やすような緊張感と、ひんやりとした空気が漂っていた。

物語は1日目同様、主人公・武が見たこと、聞いたことを、心の声でつぶやくようなモノローグで表現しつつ、その合間にキャスト陣の会話劇が織り込まれるスタイルで進行。主人公・武を演じる高橋がほぼ全編出ずっぱりで、膨大な量の文章を朗読し続けた。その声質は、穏やかな中にも強い意志を感じさせるような真っ直ぐさがあり、心地よい響きが会場を包み込んでいた。また台本を手に持ちながら演じる朗読劇でありながら、目線や身体的な動きが取り入れられるのは前日と同様だが、高橋が演じることで、武の真っ直ぐさがより際立つようにも感じられた。

幼き日の由美の無邪気さと、スズの狂気的な激しさを巧みに演じ分けた古賀。まさに静と動というべきキャラクターのコントラストがくっきりと色濃く体現したからこそ、クライマックスの展開が切なくも、激しく胸に迫るものとなった。また、“親指さがし”遊びに興じた際に由美が発した“いい? 絶対に親指さがしの話をほかの人にしゃべっちゃだめだからね? 絶対だよ”というセリフが劇中でも響き渡るが、古賀が発するセリフのトーンが明るいがゆえに、武たちの心の十字架のように重くのしかかっていく。

過去の自分たちがやってしまった後悔と贖罪の気持ちと決別したいと願う智彦の焦燥感を、安定感のある芝居で表現してみせた八木。恐ろしい体験に恐れを抱きながらも、親友の由美を思う知恵の感情を演じ切った礒部。そして普段の芸人としての顔を封印して、臆病で怖がりな信久の繊細さを演じ切ったKAƵMA。1日目とはまた違った個性が織りなすアンサンブルは非常に印象的で、熱心に耳を傾ける会場内だった。

無邪気な“親指さがし”に興じる少年時代の5人。“軽い気持ちだった”と武が語るとおり、秘密を共有した彼らが感じたのは恐怖よりも、鳥肌が立つようなスリル、興奮だった。そんな彼らが取り返しのつかない後悔に直面する。その背後には得たいの知れない何かがうごめいている。そんな恐怖体験を盛り上げるために、音楽、照明、効果音などが絶妙なタイミングで挿入。その相乗効果で綴られたホラーストーリーに、熱気を忘れるほどの涼しさを体感させた。

そして終盤にかけてくり広げられる怒濤の展開、衝撃のどんでん返しが畳み掛けられ、2日目の公演も無事に終了。熱のこもった朗読をくり広げたキャスト陣に会場からは大きな拍手が送られた。

ステージ終了後は、キャスト陣が登壇するアフタートークを実施。KAƵMA(しずる)が司会を担当。芸人らしく明るいトークで場を盛り上げた。

昼の部では、リーディングホラーについて語り合った登壇者たち。今回は台本を手に持ちながら演じる朗読劇ということで、“台本ってどう持つのが正解なんですか?”というKAƵMAの素朴な疑問から、台本談義に花を咲かせた。

恐ろしい体験をしている時の演技の最中にページをめくると、“余裕あるじゃないか”と思われないか。ならば八木はどういう風にしているんだろうと思い、八木の台本をめくる所作を観察していたというKAƵMAは、“八木さん、めくってるのかどうかわからないくらいのスピードでめくるんですよ”という指摘して会場は大笑い。“自分では意識してないですけどね”という八木。その後も劇中のとあるシーンで武たちが、KAƵMA演じる信久に対して雑な扱いをするくだりがあることに対してツッコミを入れてみたりと、会場は終始大盛り上がりとなっていた。

そして夜の部では、“アンサンブルの方も2日間やったわけですし。ステージに来ていただいたら”というKAƵMAの提案により、アンサンブルキャストを務めた田中聖奈、小川直彦、宮崎加奈子の3名をステージに呼び込み。“僕たちのリハーサルにも付き合ってくださったんです”という高橋に、KAƵMAも“稽古のあとも、みなさん集まって、監督と打ち合わせをしたりしていて。なのにここに出てもらわないと味気ないだろうと。本当に素晴らしかったです!”。会場からは彼らをねぎらう拍手がわき起こった。

昼のアフタートークでは、ストーリーの中で武が信久に対して雑な扱いをしてしまうくだりに対してツッコミを入れいていたKAƵMAだが、それを受けた夜の部では、高橋が“それまではまったくそんなことを思っていなかったのに、KAƵMAさんにその話を聞いてからは、そのシーンが来る直前に(笑いそうになって)ヤバすぎた。でも夜の部のお客さんにはそれは関係のないことですから。配信で観ていただくと顔がピクピクしているかもしれません”と告白。

礒部も“知恵的ポイントなんですけど、最初に親指さがしを始めるか、始めないか、と言い合うところで、知恵が「本当にやるの?」と言いながらも、結局やることになった時に、(武のモノローグが)一応全員の意見が一致したところで……って言っていて。絶対に丸め込まれたじゃんと思いました”とぶちまけて会場は大笑い。

さらに八木も“昼公演のアフタートークの時に、台本のページをめくるのが速くて。いつめくってるのかと言われたんですけど、今回意識し過ぎちゃった”と笑ってみせると、KAƵMAが“ごめんなさい! 全部俺が言っちゃったせいですね”と懺悔してみせて会場を笑わせた。

そんな笑いが充満したアフタートークもいよいよ終盤。まずは八木が、“このアフタートークを聴いた上でアーカイブを観るとまた違った面白さがあるんじゃないかと思い、僕も気になってきました。ぜひチェックをお願いします”。

続けて礒部が“私もアーカイブで八木さんの高速ページめくりをどうやられているのか、勉強したいと思います”と語ると、古賀も“朗読劇をやる時って、声優さん同士とか、俳優さん同士という感じになると思うんですが、今日は声優の方も、俳優の方も、芸人の方もいて。異色な感じがすごく面白くて。今まで経験したことがない刺激をいただけて嬉しかったです”とコメント。

そして高橋が“今日、劇場の前がものすごい行列で。リーディングホラーに来てくださる方かなと思ったらほぼパチンコの人で。7月7日で、7が揃うんじゃないかと幸せな顔をされていました。もしかしたら今は違うかもしれませんが(笑)。でも今日は7月7日ということで、みなさまに幸運が来るように祈っております”と会場に向けて呼びかけた。

こちらの公演は7月21日(日)までアーカイブ配信で視聴可能。

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