いぎなり東北産［イベントレポート］≒JOYを迎え、楽曲交換などを実施した対バンイベント開催！【橘花怜＆小澤愛実コメントあり】

取材・写真・文：Yosuke TSUJI

■≒JOYライブ
オープニングでホストのいぎなり東北産がステージに登場し、早々に≒JOYを呼び込む。「Overture」で発生する観客からのコールとシンガロングに後押しされるようにステージへと歩みを進めた≒JOYは「無謀人」からライブパートをスタートさせる。初の東北、初のツーマンイベントということもあってか、観客側にも伝わるほどに彼女たちの気合いは十分。仙台の地に響き渡る小澤愛実のエモーショナルなフェイクで、早々にオーディエンスの視線と感情を鷲掴みにする。さらに「その先はイグザルト」に「超孤独ライオン」と、≒JOYは衝撃波のように尖った音と気迫を次々と解き放って、熱狂と興奮でフロアを制圧していった。

“本日は、いぎなり東北産さんの主催イベント＜A LIVE SENDAI Vol.1＞に出演させていただき、ありがとうございます！”メンバーの自己紹介ののち、“皆産（いぎなり東北産ファンの総称）のみなさまもいきますよ！”と、天野香乃愛が呼びかけて「スイートシックスティーン」で再び会場を盛り上げると、「大空、ビュンと」では、持ち前の眩しいほどにキラキラな青春感で会場を染める。そうかと思えば、観客からの激しいコールが巻き起こる「今日も君の夢を見たんだ」や「笑って フラジール」「きっと、青い」で、観客との一体感を作り上げた。

最後は代表曲のひとつ「≒JOY」。彼女たちは目まぐるしくフォーメーションを変えながら笑顔を振りまき、終始フロアを沸かしてライブパートを締め括った。

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■いぎなり東北産ライブ
≒JOYのライブパートに続いて、今度はいぎなり東北産のライブに。≒JOYに温めてもらったオーディエンスの熱量をさらに引き上げるため、そしていぎなり東北産のファンだけでなく≒JOYのファンも東北産ワールドに巻き込まんとして彼女たちが1曲目に選んだのは「NIWAKA」。NIWAKAドールも客席に投げ入れられて、冒頭から最高潮かのようなカオスを描いていく。

お祭り感を漂わせる「スズメDANCE」に、伊達花彩のスリリングで疾走感の塊のような歌いだしから始まる「いただきランチャー」が続き、観客側からの会場を揺らすような激しいコールとの応酬で観客のボルテージはさらに上昇する。さらに「メタハンマー」「HiGHER ,HiGHER!!」と、感情を昂らせる曲を並べるいぎなり東北産。そしてこのあたりから観客は気づき始める。“……もしかしていぎなり東北産は、一切MCを入れないで一気に駆け抜けるつもりなのか”と。

“みんなまだまだここからいけるよね？”と、葉月結菜が煽りつつ、メンバーは慌ただしくステージの上手下手に走り回る。そんなブレイク代わりの「いぎなり魔曲」を経て、事前告知されていた新曲「沼れ！マイラバー」を初披露。“みなさん、この曲は今日初披露の曲です！ 　私たちに沼ってください！”と桜ひなのが呼びかけると、（これまでの面白キャラとのギャップもあって）最近、不意に出してくる素直な可愛さを目にするとメンバーを見慣れているはずの関係者でさえも思わず照れてしまうという藤谷美海や、東北地方のあざとさの詰め合わせのような吉瀬真珠を筆頭に、ステージ上から可愛さを乱反射させていく9人。「わざとあざとエキスパート」に続く、彼女たちのあざと可愛さが詰まったこの新曲は、いぎなり東北産のことがちょっと気になっていたという人たち、まだファンとは言えない“NIWAKA”な人たちがいぎなり東北産に沼ること間違いなしのキラーチューンだった。

ラストスパートでは東北魂を叩きつける楽曲で畳み掛ける。「シャチョサン」で再び会場を沸かせると、テッパンの代表曲「天下一品 〜みちのく革命〜」。抑えきれない衝動と怒号にも似たような大歓声に包まれながら、ひたすらに熱いステージを展開する彼女たち。そしてその熱量をすべて集めるかのような強い求心力を持った「負けないうた」を最後に披露。

本当に途中にMCを挟むことなく、ただひたすらにいぎなり東北産らしさ、強さ、気持ちをぶつけて彼女たちのライブパートは終了した。

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■トークコーナー「東北あるあるクイズ!!」
いぎなり東北産のライブパートが終了すると、次はトークコーナー。ステージ上に一堂に会するいぎなり東北産と≒JOYのメンバーたち。そして、サッカーで試合終了後にユニフォームを交換するように、両グループはお互いのグッズを交換してステージでの健闘を称え合う。さらに“初めての東北でのイベント出演となった≒JOYのみなさんに、もっと東北のことを詳しくなって帰ってもらいたい”という想いから、いぎなり東北産が用意した「東北あるあるクイズ!!」を実施。“宮城県では穴の空いた靴下をなんと呼ぶでしょうか？”“山形県の日本一の芋煮会で使う道具は何？”といった、時々ニュースに出てくるような話題から超ローカルな問題まで5問のクイズが出題される。≒JOYのメンバーはいぎなり東北産や観客からのヒントを頼りにこれらクイズにすべて正解。賞品として、喜久福や萩の月など各県の銘菓を持ち帰ることに成功した。

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■楽曲交換
さらに、ツーマンライブということで、お互いの曲をカバーして披露する「楽曲交換」というスペシャルな企画も実施。

≒JOYはいぎなり東北産の楽曲「わざとあざとエキスパート」を披露。あざと可愛いに全振りした≒JOYのパフォーマンスは、いぎなり東北産のオリジナルとはまた違うものの、そこにも肩を並べるくらいの完成度。観客はいまだかつてないであろう、致死量にも匹敵するくらいの≒JOYのあざと可愛いをこれでもかと全身に浴びて、フロアの各所からハートマークがふわふわ浮かんでくるのが見えそうなほどだった。

一方で、いぎなり東北産がカバーしたのは「超孤独ライオン」。≒JOY楽曲の中でも超攻撃的な1曲を瞳をギラつかせなら真紅に染まるステージで披露する9人。超攻撃的だからといっても勢いだけで押し切ることができる楽曲のはずがなく、楽屋で行なわれたボイトレやリハーサルなど、ギリギリまで入念に音を確認し続けていた彼女たち。その成果がステージ上で出ていたのかどうかは、東北産、≒JOYのファン関係なく、脈動するように拳を突き上げて熱狂し続けるフロアと会場中から発生していたコールが答えだったはずだ。

なお、いぎなり東北産は、3月9日（土）のSENDAI GIGSからスタートし、宮城、大阪、東京の3ヵ所を回るツアー＜2024春ツアー TOHOKU-SAN EXPO＞の開催が決定。またこの日初披露された「沼れ！マイラバー」のティーザー映像が現在公開中。一方、≒JOYは1月17日（水）にデビューミニアルバム『きっと、絶対、絶対』をリリースする。

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終演後 コメント

小澤愛実（≒JOY リーダー）：
≒JOYにとって初めてのツーマンライブだったので、メンバーみんなそわそわしてました。でもそんな初めてのツーマンのお相手が、私たちが普段から大好きで、楽曲も聴かせていただいていたいぎなり東北産さんということで、私たち自身、贅沢な時間を過ごさせていただきました。楽曲交換で披露した「わざとあざとエキスパート」も、以前から楽屋でみんなと歌わせていただいていた曲だったので、パフォーマンスできて幸せでした。でも、「わざとあざとエキスパート」は難しかったです。私たちには“青春”を感じさせる楽曲もあるのですが、今日いぎなり東北産のみなさんにカバーしていただいた「超孤独ライオン」など、カッコいい曲を最近披露させていただいていたので、「わざとあざとエキスパート」の可愛くてキャッチーな振り付けを前に、メンバーみんな“可愛いってどうやるんだっけ……？”となってしまいました。カッコいい曲に慣れすぎてしまったことと、≒JOYにはあまりない系統の曲だったので。でもみんなで“とにかくあざとく頑張ろう！”って言いながら披露できました。（一方で、いぎなり東北産による「超孤独ライオン」のカバーは）私たちの楽曲をカバーしていただくという経験も初めてだったので、ステージ袖で観させていただいて新鮮でした。私たちは普段“こう歌う”というパターンがあるのですが、いぎなり東北産のみなさんにカバーしていただいたことで“あ、こういう歌い方やこういう魅せ方もあるんだ！”とすごく勉強にもなりました。声の伸びなど、本当に、素直にいぎなり東北産のみなさんがカッコよすぎました。

橘花怜（いぎなり東北産 リーダー）：
いぎなり東北産が主催を務めるイベントは、今回の＜A LIVE SENDAI Vol.1＞が初めてだったので、とってもドキドキしていました。そして初めてのゲストには、≒JOYさんに来ていただいたきました！ みなさんキラッキラで可愛すぎて、息を吸うかのように“可愛い……”と声が漏れてしまっていたのですが、ライブはとってもカッコよくて！“これぞライブ！”という熱量に、とても痺れました。楽曲交換もさせていただいて、いぎなり東北産は、≒JOYさんの「超孤独ライオン」を歌わせていただきました。「超孤独ライオン」は、メンバーみんな大好きな曲なので、演らせていただけてとても嬉しかったです！　ライブ映像などもたくさん見させていただいていたのですが、≒JOYのみなさんが本当にカッコよくて……その“熱”を表現できるように、みんなで“ここはこう魅せたいよね！”など話し合いながら練習を重ねていました。≒JOYのファンのみなさんもとても温かくて、みなさんと一緒に熱い瞬間を共有できたのがとても嬉しかったです。そして、≒JOYさんは、私たちの「わざとあざとエキスパート」をカバーしてくださいました！ 　自分たちの曲をやっていただく機会って、なかなかないので、いろんな気づきがあってとても勉強になりました……！　そして≒JOYのみなさんが、まさに“わざとあざとエキスパート”でした……。可愛すぎて、ステージ裏では、コールのように“可愛い”という言葉が飛び交っていました（笑）。今回の＜A LIVE SENDAI Vol.1＞は、みなさんのおかげで、とっても素敵なイベントになったなと感じています。≒JOYさんは、東北に来るのは今回が初めてだったということで、ライブや東北クイズなどを通して、楽しんで頂けていたら嬉しいです。今回、私たち自身、刺激を受けた部分がとても多くて。回数を重ねるごとに、自分たちも一回り、二回りと成長していけるのではないかなと思いました。＜A LIVE SENDAI Vol.2＞も開催できるように頑張ります！