のんふぃく!、キラキラを放ちながらもめちゃくちゃ強いスキルフルな7人組|「偶像音楽 斯斯然然」第116回

のんふぃく!、キラキラを放ちながらもめちゃくちゃ強いスキルフルな7人組|「偶像音楽 斯斯然然」第116回

のんふぃく!、キラキラを放ちながらもめちゃくちゃ強いスキルフルな7人組|「偶像音楽 斯斯然然」第116回

11月21日(火)に1stシングル「ちゅきらぶ!」をリリースするのんふぃく!。今回は、冬将軍が“キラキラハードコア”と呼ぶ彼女たちの楽曲、サウンド、パフォーマンスの魅力をじっくり分析する。

『偶像音楽 斯斯然然』
これはロックバンドの制作&マネジメントを長年経験してきた人間が、ロック視点でアイドルの音楽を好き勝手に語る、ロック好きによるロック好きのためのアイドル深読みコラム連載である(隔週金曜日更新)。

“ヤフオク!”が“Yahoo!オークション”に戻った。一世を風靡した『よつばと!』(2003年連載開始、以下同)、『けいおん!』(2007年)といった漫画タイトルからの“よんもじ!”ブームも転機を迎えているのだろうか。いやいや、古くは『パタリロ!』(1978年)があるし、エクスクラメーションマークにこだわらなければ、『ドカベン』(1972年)もあるし、日本人には四文字の語感が古くから実にしっくりくるのである。

さて、閑話休題。

当コラムでも幾度となく触れてきた、キラキラを振りまきながらもとんでもないスキルフル集団、のんふぃく!である。この“かわいい”を被ったバケモノグループがまたとんでもない新曲を十華、いや投下してきた。11月21日リリースの1stシングル表題曲「ちゅきらぶ!」である。

キラキラハードコアの真骨頂

のんふぃく!「ちゅきらぶ!」

私はのんふぃく!の音楽を言い表す際に“キラキラハードコア”なんていう言葉を用いているのだが、まさにその言葉通りの楽曲である。ウワモノシンセとユニゾンの極悪ヘヴィなギターリフに始まり、ポップなAメロのバックでザクザクと刻まれるバッキング、暴れ放題のドラムフィルといい、間奏のツーステタイムからの治安の悪いブレイク……どこを取ってみてもキラキラとしたアイドルポップスと見せかけて、メタルヘッズもビビるほどのヘヴィロックチューンだ。

のんふぃく!「ツヨカワ」

“強い”と“かわいい”と掛け合わせた、まさにのんふぃく!を象徴する楽曲「ツヨカワ」もユーロビートに重なるディストーションギター然り、“キラキラハードコアと呼んでいる彼女たちの真骨頂”と評したわけだが、さらなる強曲をブチ込んできたのである。

「ツヨカワ!」を手がけたのは、ゆよゆっぺの実弟、ゆよゆっぱであるが、「ちゅきらぶ!」を手がけたのは、ゆよゆっぺ擁するバンド、N.I.C.Kのギタリスト、Nishi Atsukiだ。HEROINESでは、TENRIN「ダミーハート」、「アーティファクト」といった硬派なロック楽曲の印象も強いNishiだが、氏のHEROINES曲の中でもとんでもないインパクトを放っているのは、のんふぃく!の「ストラテジー」だろう。

のんふぃく!「ストラテジー」

コミカルを超えたカオティックなメロディ、というよりもはや呪文のように畳み掛けられる言葉《ドドストストストストラテジー》の波。極めつきは間奏での、この世の終わりの巨人の地ならしがごとくのブレイクダウン。当コラム恒例の「ギターがカッコいいアイドルソング」でも取り上げたLow-A#、Low-Aヘヴィネスギターのいななきは、音源はもちろん、音響のよいライブハウスで聴くたびに笑ってしまうほどの重低音を掻き鳴らしているのである。

まさしく、歌と、一見した印象は煌びやかに見せかけて、サウンドは極悪ヘヴィという“キラキラハードコア”と言える所以である。

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