Hey!Mommy!［ライブレポート］表現力豊かなパフォーマンスで、大きな成長と強き決意を魅せた2周年記念ワンマンライブ「たくさんの方と一緒に夢を叶えていきたい」

取材＆文：竹内伸一

開演時間の20分ほど前になると、場内に“影ナレ”が流れ出す。ところが“きゃくそに……客席内での”といきなり噛んでしまう。そのキュートな噛みっぷりに女性ファンから“可愛い～！”の声が上がると、場内の空気が一気に和らいだ。今丘葉月と作島藍の担当だったようだが、Hey!Mommy!の2周年記念ライブは、そんな和やかな雰囲気の中でスタートすることとなった。

開演数分前に改めて原明日香と秋元悠里が“影ナレ”を行ない、今度はしっかり注意事項を伝えると“まもなく開演します！　みんな待っててね！”と観客を煽る。会場から大きな拍手が発生。見渡せば場内は超満員状態。関係者エリアにも人が溢れており、彼女たちへの期待の高さが見て取れた。

やがて舞台袖から円陣を組んで気合いを入れたのであろう声が漏れ聞こえ、満員の観客から大歓声が上がり、拍手が巻き起こった。すると場内がゆっくりと暗転し、SEが流れ出す。ビートに合わせて“Hey！”の大コールが会場に響く中、メンバーが1人ずつステージに登場。それぞれにアピールすると6人揃ってダンスを披露。その華麗な立ち振る舞いからは、彼女たちの実力の高さが十分に伝わってきた。

そのまま「LOOK!!」になだれ込むと、笑顔を全開にして歌い踊る。以前のインタビューで、2周年のワンマンは重要なライブだという趣旨の発言が出ていたが、その表情からは気負いは感じられず、大観衆の前でパフォーマンスをできることを心底喜んでいるようだった。

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“歌うよ～！”という煽りからサビに突入すると大合唱が巻き起こり、会場の一体感もすでに最高潮。6色のサイリウムも激しく揺れて、ライブを盛り上げていく。間奏で原がダイナミックなダンスをくり出すと、会場のテンションがさらに高まっていった。

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ポーズを決めて1曲目を終えると大歓声が上がり6人も嬉しそうな笑顔に。そのまま「Summer land」に突入。原が何やら早口でまくし立てたが、速過ぎてよく聞き取れず……。会場の好リアクションにメンバーのテンションも一気に高まったということだろう。タオルを振り回して、さらに狂騒的な場面を作り出したところで、ライブはブレイクとなった。

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自己紹介を挟んで、今丘の“最高に楽しむ準備はできていますか？”という煽りから次のブロックへ。ここでは結成当初からのレパートリーを連発。「SUMI-HAJI」では、ここまでとは一変してクールな表情で、緩急自在のダンスを披露し、「Tickyey Luppy Doo」は赤いライティングの中、妖艶な雰囲気を醸し出す。初ライブでこの2曲のパフォーマンスを観た時には、デビューからずいぶん大人っぽい曲をやるんだなと思ったが、それから2年を経て見事な表現を魅せており、それは彼女たちが曲の世界観に追いついたということであり、彼女たちの成長の証に他ならない。そんな彼女たちの見応えあるパフォーマンスに、会場から“カッコいい～！”の声が上がった。

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再びアップテンポに転じて「START RUSH!!」を会場の大コールとともに賑やかに歌い踊ると場内は暗転。ステージ後方のモニターに映像が流れ出す。メンバーがこの2年間を振り返るという趣向のようで、それぞれにその想いを語った。

作島：
アイドルをしていることで救われました。この2年がなかったら自分の人生、夢も目標もなかったと思う。

佐々木ひまわり：
2年経って自分に自信がつきました。強い女になった気がします。

今丘：
絆が深まりました。体調不良で欠席したけど、私の分をカバーしてくれてありがたいなと思っています。

延松舞佳：
武道館に立つ大変さを知りました。2年経ってそれがめちゃくちゃ大変な夢だと気づきました。

原：
2年間、いろいろなアイドルのライブを観てきたけど、ライブを楽しむ力と無邪気さは絶対に負けていないと思います。これからもHAPPYを届けたいです。

秋元：
アイドルって何でもできるってことを知りました。だからこそいろいろなことに挑戦したい。やりたいことは山ほどあります。

そして、プロデューサーの槙田紗子が“ライブの実力は伸びたと思う”と6人を評価。最後は“もともとはアイドルになりたいと思って始めたことだけど、今はHey!Mommy!がやりたくてアイドルをやっているんです。信じてほしい。ママ友（Hey!Mommy!のファンの総称）が見ているポジティブなHey!Mommy!を受け入れてずっといてほしい”という延松の言葉で映像は締めくくられた。

間髪入れずにSEが流れ出し、再び6人がステージに登場。今度は、白を基調とし、メンバーカラーを胸元やスカートに配した新衣装でお目見えである。「CANDY POP」で“Hey！ Hey！”というコールを巻き起こし、後半戦の幕を切って落とした。「Hey!Baby!」では間奏で“今回もPRONTO（プロント）さんとコラボです！”（佐々木）、“タンクトップを超えて肩出しです！”（秋元）といった具合いに、1人ずつ新衣装の説明を盛り込む。観ているファンを飽きさせない工夫が感じられ、こういう芸当ができるのも成長の証だろう。

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そのままビッグバンドジャズ風のインストへとつなぐと、今度は華やかなダンスを披露。往年のレビューを思わせるような目を奪うパフォーマンスは、さすがの一言だった。さらに「恋するとちゅう」「LOVE ME DO DO」をキュートかつ元気にパフォーマンスすると、会場からは悲鳴にも似た声が上がった。

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“次は初披露の新曲です。一緒に歌ってほしいので……”（原）と、ここで新曲のコーラスパートを練習。“まだまだじゃ、そんなんじゃワシには勝てんぞ！”と秋元が仙人（？）風に煽れば、作島も“もっといけるんちゃうん？”と関西弁で焚きつける。会場のテンションがぐっと高まったところで、この日のライブのタイトルにもなっている新曲「HELLO!!HEY!!WORLD!!」へ。練習したパートはいきなり登場し、会場は手刀をくり返すような振り付けとともに、大合唱で盛り上がっていく。

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長めのイントロが用意された「BOOOOOOON」では、切れ味鋭くもしなやかなダンスを披露。会場は“オイ！　オイ！”のコールで6人を鼓舞した。途中で作島がステージから下がる場面があったが、そのまま5人でパフォーマンスを続行。「ビスケットケース」ではこれまで以上に激しく大胆なパフォーマンスで魅せた。映像の中で今丘が“カバーし合える関係になれた”という話をしていたが、その言葉を裏付けるようなシーンだった。曲の途中、自身のボーカルパートで飛び出すように作島がステージに戻ると、会場のテンションがさらに上昇。サイリウムを激しく打ち振りながら、一緒に踊り、一緒に歌う。さらにテンポの速い「Voyage!」をくり出すと、今度は6人の動きがさらに激しく迫力のあるものに。腕がちぎれんばかりに力強く拳を振り上げ、熱く歌い上げ、ステージを走り回る。終盤に来てなお衰えを知らない全力のパフォーマンスが圧巻だった。

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ラストは「7777777」。最後は可愛らしくも切れ味鋭いダンスで圧倒。ここまで一緒に踊り続けてきたファンの動きもさらに激しく、その声も一段と大きくなり、会場の熱狂がピークを迎えて、本編を締めくくった。

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