星乃夢奈［ライブレポート］表情豊かな歌声と今後への決意をステージで見せた10代ラストのバースデーライブ

人気クリエイターユニット『HoneyWorks』の制作によるデビューシングル「男の子のために可愛いわけじゃない！」、続く2ndシングル「女の子が恋の手錠をかけたら逃がさない！」がSNSを中心に大ヒット中の星乃夢奈。10代最後のバースデーライブとして＜星乃夢奈 LAST TEEN BIRTHDAY LIVE～10代のうちに叶えたい夢～＞の開催を迎えた。

会場が暗転すると、モニターには彼女がYouTubeを始めた12歳から現在までの活躍ぶりをまとめた映像が流れる。ファンが持つピンクのペンライトの中、少しはにかんだような顔で星乃が登場。ライブは彼女のアーティストデビュー曲でもある「男の子のために可愛いわけじゃない！」からスタート。

“ありがとうございます！　奥の方が見えづらい！　すごい！”とハイテンションに。“男女比率を聞いてみましょうか……女子のみなさん、こんにちわー！”“男子のみなさん、こんにちわー！”と客席を盛り上げる。

2曲目は、これまで星乃に楽曲提供をしてきたHoneyWorksの人気楽曲「可愛くてごめん」をカバー。星乃自身も今年1月にカバーバージョンを配信している同曲を、とびきりの可愛さで歌い上げながらも“緊張するよ～！”と一言漏らしていた。そんな星乃の姿に会場からは笑顔と“可愛い～！”の声が聞こえ、“私のファンは、私にだけ優しい！（笑）”と会場全体が笑いに包まれる一幕も。

“これまでいろんな曲を動画や配信で歌ったんですけど……そういう歌を歌いますね！　どれだと思いますか？”とのMCの後には、これまでカバーした「Majiで恋する5秒前」「スマイル」「恋愛サーキュレーション」と、星乃の魅力である笑顔とキュートな歌声が爆発したナンバーを畳みかけた。

“私のカラオケ大会みたいになってない？　大丈夫？”と客席を笑わせる場面を挟みながら、さらに“1人じゃ心細かったので……一緒に盛り上げてくれる仲間に来てもらいました！”と、自身もOGであるYouTubeチャンネル『めるぷち』の後輩をバックダンサーに迎え、2ndシングル曲「女の子が恋の手錠をかけたら逃がさない！」で会場を大いに沸かせた。

“次の曲が最後の曲です！”という星乃のMCにファンからは名残を惜しむ声も聞かれた。そんな声をかみしめながら流れたイントロは“私とHoneyWorksさんを引き合わせてくれた曲”と語った「今好きになる。」。万感の思いを込めて歌い上げた。

本編終了後、湧き上がる“アンコール！”の中、モニターに浮かんだのは“11月7日、3rdシングル「好きすぎてムカつくバースデイ」発売決定！”の特報。歓声が鳴りやまないうちに“そして今日ここで 初披露！！”の文字がモニターに映し出され、この日1番の歓声とともに星乃が再びステージに登場。新曲「好きすぎてムカつくバースデイ」は、静かな歌い出しから“大切な人に誕生日を祝ってほしい”という、恋する女の子の気持ちを時にポップに、時にエモーショナルに歌った楽曲。“アーティスト・星乃夢奈”としての成長を感じさせるナンバーに仕上がっている。

星乃が19歳の抱負を語ろうとしたその瞬間、モニターには、ドラマ、YouTube、Popteenで共演してきた、彼女とゆかりの深い人々からのサプライズメッセージ動画が。“本当に知らなかったから……びっくりした……”と言いつつ、嬉しそうな様子を見せた。

さらにステージには『めるぷち』メンバーが再登場。“とある方からお手紙を預かっています”と熱いメッセージのこもった手紙を読み上げる。苦楽をともにしたマネージャーからのものとわかると、星乃の目にも光るものが。“いろいろ苦しいこともあったけど……神様は乗り越えられない試練しか与えないと思って。 ずっと「作品のヒロインになる」って思い続けて、仮面ライダーでそれが叶って……そういうものが終わったら迷っちゃうかもしれないと思ったけど、そんな暇もないくらい幸せだな、って思います”と心境を吐露しながらも、“19歳はGP帯（19~23時）ドラマでレギュラー出演したいです。それから、自分と真逆の性格を持ってる人とか、そういう役に挑戦するのは大変だと思うけど、それでまた大きなものを得られると思うので……アーティストとしてはアニメの主題歌を目指したいです！　私は愛が重たいってファンに言われるけど（笑）、そういう愛を受け止めてくれたら嬉しいです”と目標を口にした彼女に、温かい拍手が送られた。

サプライズはそれだけに終わらず、“それじゃあ、今度が本当に最後……みんな、振りはもう覚えてくれましたか？　準備してくれたんでしょ!?”と次の曲を歌い出そうとした瞬間観客席から“ちょっと待ったー！！”と大きな声が。集まったファンがペンライトを振りながら「ハッピーバースデー」の大合唱。顔をほころばせる星乃の姿に、会場がお祝いムードに包まれた。それを受けて“みんなまだまだ声が足りないと思うので！　最後はぶち上がりましょう！”と、本編の最初に歌った「男の子のために可愛いわけじゃない！」へ。再び満面の笑顔で歌いながら、最後は会場全員の“ピンポン！”で盛り上がったあとは、会場全員で集合写真を撮影して“ありがとう！”と星乃はステージを後にした。

実に4年ぶりとなる生誕イベントは、18歳から19歳に移り変わる星乃が、これまでの魅力を発揮しながら新たな期待を大きく膨らませるライブとなった。ますます盛り上がりを見せる星乃夢奈の今後に期待してほしい。