フューチャーサイダー［ライブレポート］1周年記念ワンマンライブ開催！「2年目もどこを切り取ってもとっても素敵な青春、1秒1秒、青春の日々を過ごしていきたい」

撮影：ワタナベタイシ
取材＆文：石山喜将

今回の1周年記念ライブでは、1年前のデビューライブと全く同じセットが組まれていた。1年前と同じ日付、同じ会場、同じステージセット。とても粋な演出である。これまでの期間で成長した姿を見せることと、新たな体制になって改めてスタートを切ること。さまざまな要素が重なったライブを前に、期待に胸が躍るファンの姿がそこにはあった。

開演時間になると、1年間を表す365の数字が表示され、カウントが減り1になるOP映像が流れる。その後、想い出の写真が数々映し出され、会場は早速エモーショナルな雰囲気に包まれた。メンバーは新Tシャツをアレンジした衣装を身に纏い、それぞれのメンバーカラーの可愛らしいリボンを付けてステージに現れると、クラップを要求し、最初から鳴っていたクラップがどんどん大きく鳴り響いて、フロアが温まっていった。

1周年記念ライブはデビューライブと同様に「⻘⾊シルエット」で封切られた。《そっと胸を鳴らすの このまま時間が止まればいい きっと、この気持ちは恋だ》というフレーズを歌うと、心が震える感覚があった。デビューライブの時はまだまだこれからで、蒼さはあったが、このステージでは美しい歌唱、佇まいを見せ、すぐに1年間の成長を感じることができた。躍動的なステップも、想いのこもった歌唱も、この記念すべきライブへ向けられた気合いの現れ。新メンバーの2名もファンからの熱い声援を受けて堂々とパフォーマンス。新体制初のステージではあるものの、6人がどんどんシンクロしていく感覚が見て取れた。さらには、フロアのオーディエンス、メンバー全員の心の温度を上げていった。

1曲目から大きな進歩と新たな側面を見せ付けた後、キュートな人気曲「愛⽇和」をドロップ。カラフルな照明が当たるステージと綺麗な音色の中で、メンバーは時に滑らかに、時に活発に踊って、より彼女たちの虜に。この楽曲を愛らしく表現しながら、笑顔が煌めくのも印象的だ。

最初のMCでは自己紹介に加えて、それぞれが1年の変化を述べた。活動のために上京した瑞野ひよりは“上京して初めて渋谷のハチ公の犬を見つけました！”とフレッシュさたっぷりのコメントをしていた。その後に“新メンバーのフューチャーサイダーはいかがですかー？”と聞くと、ファンは大きな声援で応える。

そして、“チャイダー好きかー!?"とフロアに問うと大きな声が巻き起こり、「"エン"カウンターアドベン チャー」から熱狂のブロックを展開。曲中にCO2が何度も放出されたことと、愉快なサウンドに合わせてジャンプしたり、手を大きく振り回したりなどノリノリのダンスがワクワク感を増幅させる。手を繋いで円になるパートや”Yeah!”と声を出す箇所もチャイダーらしい。曲の終盤では下手（しもて）、上手（かみて）へ移動して腕を回し、観客も合わせて腕を振り回して心を1つにして、ピースフルな雰囲気を作り上げる。このように映えるような楽曲だけでなく、アッパーナンバーを全力で披露できるところにも、6人のポテンシャルの高さを感じる。

間髪入れずに展開した「フューチャーファイター」では違う顔を見せるように、ギターサウンドにマッチしたパワフルな歌唱とたくましいパフォーマンスで魅了する。《行け future!》《未来へ 今 走れ！》と拳を掲げながら歌って、この先の6人の明るい未来を指し示す。「初恋チャイダー」では可愛く、キラキラと輝く。サビでは勢いよく親指、人差し指を立てた手を振って、呼応するようにオーディエンスが振りコピを見せる姿も。みんながチャイダーのステージに夢中になり、エンジョイしていた。

MCでの記念撮影を挟んで、次は事前にアナウンスしていた新曲を披露。タイトルは「TE TO TE」。心地よいメロディと、手と手を繋いで希望に向かう団結を描いた歌詞はかなり心に響く。《高い壁も苦難も乗り越えられる みんないるから》という歌詞は、フューチャーサイダーと重なる。きっと誰しも不安や失敗もあるし、この先の未来は想像もつかない。だけど、それを全部楽しんでいこうよ、成功のためのたくさんの困難、失敗はきっと今後に繋がるから手を繋いで同じ瞬間を一緒に描こうよ、とフューチャーサイダーらしいメッセージに感じる。さらには、《一度きりのこの今を》という歌詞も、グループテーマにピッタリだ。そんな想いやメッセージ性のある言葉を、タイトルにもある“手”を中心としたダンスと美しい歌唱で十分に表現していった。

想いを強く乗せた新曲の次は「存在証明」を投下。同曲もメッセージ性のある楽曲。《いつの日かこぼしてきた 涙も笑顔も 思い出って呼べるのかな？》とこの歌詞を通して問う。フューチャーサイダーにとって、この1年間ではさまざまな出来事があったし、この先もきっとあることだろう。ただ、失敗も成功もすべてが想い出となって昇華される。フューチャーサイダーはそれを常に掲げ、これまでもこれからも歌い紡ぐ。このステージを通して、全員がその想いを募らせていった。

サプライズでもう1曲の新曲「YAKIMOCHI！」を披露。乙女心を投影する共感できる歌詞と、キャッチーなメロディが特徴的な同曲では、カラフルなライティングによって愉しげなステージに仕上げた上で、全力可愛いを振り撒いていた。

続けて、“運命主義”と語り、何度も聴きたくなる王道アイドルソング「マジックシック」、Gimme a star!!」の2曲をパフォーマンスし、会場全体がヒートアップし、跳ね返るほどの大きな声援が巻き起こっていた。本編の楽曲披露は終了したが、ステージを去る前に1人ひとりがコメントを残していった。

彩菜まり：
1年前にこの神田明神ホールでお披露目をしてから、その1年間で出会ってくれたみんなと、私を含めたこの大切な6人の仲間たちと一緒にこの日を迎えられて、本当に嬉しいです。今日から2年目がスタートする実感がめちゃめちゃ湧いていて、2人の新メンバーという新たな仲間とも出会えて、6人でこれから新体制が始まるということで、2年目もどこを切り取ってもとっても素敵な青春、1秒1秒、青春の日々を過ごしていきたいです。ぜひ一緒に青春してください！

瑞野ひより：
フューチャーサイダーに入ってから歌とか歌詞とか立ち位置とか踊りとか、いっぱい覚えることがあって不安だったんですけど、こうしてみなさんと幸せな時間を過ごせて、フューチャーサイダーとしてデビューすることができて、すごく嬉しく思いましたし、とても楽しいです。これからアイドルとしてもっともっと成長していけるように、一生懸命頑張ります！　 今日はデビューした特別な日なので、忘れられないような1日になりました。ありがとうございました！

瀬乃みく：
これからもっと大きなイベントに出るために頑張っていて、何に出られるかは今はわからないんですけれど、やっぱりフューチャーサイダーのよさって、ありふれた日常に青春があることだと思うんですよ。だから、これからこの6人と応援してくれるみなさんと、何気ない日常を全力で楽しんで青春していきたいなって今日改めて思いました。1年前に比べると、たくさんの人がこうして見てくれているなと思うので、もっともっといろんなことに挑戦して頑張っていきたいです！ 　これからも応援よろしくお願いします。

桜歌ひな：
今日、初めて6人でこのステージに立ってライブをしたんですけれど、やっぱり6人いるからこそできることとか、出せる迫力とか、このメンバーだからこそできるライブがあると思ったので、これからもこの6人とみなさんでいろんなことを経験して、もっともっと素敵な、私たちらしいライブを作り上げていきたいと思いました。私自身、ライブをするのが好きだし、みんなにもフューチャーサイダーのライブが大好きだと思ってもらいたいので、もっともっと胸を張って私たちもみなさんもフューチャーサイダーのライブはいいぞって言えるくらい、ライブで魅せれることができるアイドルグループになりたいと思いました。これからのフューチャーサイダーも楽しみにしていてください！

本多あおい：
こうして初めて6人でステージに立って、この6人となら絶対に上にいけるなと思った1日だったし、これからもっともっと6人でいろんなことをして、みんなと一緒に青春を作っていきたいなとすごく思いました。私たちはフューチャーサイダーなので、未来に向かって弾けていきたいと思います。今日は本当にありがとうございました！

櫻衣まい：
久々にアイドルとしてステージに立つので、本当に本当に緊張してたんですけど、サイリウムがキラキラで、みんなの大きな声がすごく素敵で幸せでした。この2ヵ月、本当にたくさん頑張ったので、たくさん褒められたいです。でももっともっとパフォーマンスを頑張って、フューチャーサイダーとしていいライブができるようになっていきたいです。私はあまり青春という感じの人生を送ってきてなくて、青春とはなんだろうってまだ分からないんですけど、この6人のフューチャーサイダーとここにいるみんなで「これって青春だよね」という、楽しくてキラキラの思い出をたくさん作っていきたいです。

今の感情をそのまま言葉にして伝えていた。その後、6人がステージを去ると、すぐに大きなアンコールが会場を包んだ。メンバーは再登場し、アンコールに応えて「エアラブ」を再度披露。熱量は最高潮に達し、フューチャーサイダーの1周年記念ライブは幕を閉じた。

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