Peel the Apple［六本木アイドルフェスティバル2023 ライブレポート］スケールアップしたパフォーマンスで六本木の夏をヒートアップ！「一緒にぶち上がっていくぞ！」

取材＆文：竹内伸一
撮影：河邉有実莉

想像を絶するかのような暑さが残る午後3時半過ぎ。「OVERTURE」が流れ出し、影ナレで“一緒に楽しんで行きましょう！”と声を上げると、それをきっかけに六本木にPeel the Appleが姿を現した。

ステージの中央で円陣を作り、9人が突き抜けるほどの晴天へ向けて右手を掲げてライブがスタート。「夏、恋はじめます」のイントロに乗って佐野心音が“一緒にぶち上がっていくぞ！”と改めて煽り、灼熱の会場を焚きつけていく。しかし、9人のパフォーマンスは、メロディアスでキャッチーなサウンドに合わせて流麗で軽やか。会場の暑さを忘れさせてくれるような爽やかさに満ちていた。とはいえ、会場の熱気はすでに最高潮。サビでは左ひじを左右に振る印象的なダンスを一緒に踊り、佐野の“はい、せーの！”のかけ声とともにコールを決める。黒嵜菜々子の“彼女にしてください”の台詞には大歓声で応えた。

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MCで9人が自己紹介し、松村美月の“野外ライブは、めちゃめちゃ楽しい”という発言から新曲「VIVA夏サンシャイン」へ。黒嵜がしっとりと歌い出し、曲のテンポが上がると、9人もテンションを一気に上げて弾むように歌い踊る。会場も振りコピを連発し、手を振り上げて、火が付いたようなリアクションを見せてメンバーとともに盛り上がっていった。

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盛り上がったまま「大好きだよ、ブロッサム」へと繋ぐ。小田垣有咲がキュートな歌声を聴かせれば、松村が伸びやかに歌い上げるといった具合いに、9人で歌い紡ぎながら、ここではしなやかな動きで魅せ、躍動感のあるステージングで楽しい雰囲気を演出。緩急をつけたパフォーマンスが見応えのあるシーンを生み出した。山崎玲奈が配信用のカメラにレスを送ったり、春海りおや浅原凛が、会場全体に視線を送るような仕草を見せるなど、余裕を感じさせるステージ捌きも見事だった。

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“○×△＠□！！！！”という言葉にならない佐野の絶叫からラストの「勇敢JUMP!」へ突入すると、軽快なサウンドに乗って、これまで以上に躍動感のあるパフォーマンスを披露。その熱演に、会場はまさに“勇敢なるジャンプ”をくり返して応えた。終盤に差し掛かり“ラスト！”の声が上がると、9人の動きはさらに大きなものになり、最後のポーズを力強く決めてこの日のライブを締めくくった。

彼女たちは4月から広島世那、南るなを加えた新体制となったが、華麗に歌い踊り、有機的にフォーメーションを変えていく様子は壮観だった。9人のターンがピタリとキマったり、「勇敢JUMP!」の間奏のラインダンス風の振りで蹴り上げる足が、綺麗に揃うシーンなどは息を呑むほど見応えがあった。スケールアップしたパフォーマンスは、今後のさらなる躍進を思わせる充実したものだったと思う。

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