エビ中［ライブレポート］1万人のファンとびしょ濡れになりながら作り上げた真夏の大熱狂

撮影：中島たくみ、Masanori Naruse

2013年夏に“遠足”をテーマにした野外コンサートとしてスタートし、エビ中の夏の恒例行事としてすっかり定着した＜ファミえん＞。今年は、1日目が夕方から夜にかけて、2日目が昼間と、両日異なるシチュエーションが用意された。トータルで約70トンの水を使ったウォーターキャノンや花火の演出で、会場を埋め尽くしたファミリー（私立恵比寿中学のファンの総称）は、壮大な自然が堪能できる開放的な野外ステージを楽しんだ。

2日目は雷雨予報であったが、開演時には雨雲の間から晴れ間が覗き、次第に晴天となり、一転して天候に恵まれた1日となった。この日は、同日配信リリースした『FAMIEN'23 e.p.』収録曲「Summer Glitter」、「summer dejavu」、「Family Complex」、「サドンデス」など、全25曲を披露。

アッパーなサマーチューン「夏だぜジョニー」で幕を開けると、雨雲の隙間から太陽の光が差し込み、ファミえん定番曲「ご存知！エビ中音頭」で、会場を一気にお祭りモードに突入させた。

雨雲が太陽を隠すと「青春ゾンビィィズ」を歌唱。MCで自己紹介をすると、4年ぶりの声出し解禁にファミリーも最大級の声援で応え、「ほぼブラジル」と立て続けに夏らしい楽曲をアクト。

小久保が“山中湖にいるみなさんとフジテレビONEの中継を観ているみなさんと、たまたまチャンネルを止めているそこのあなたに送ります”と呼びかけると、2014年＜ファミえん＞テーマソング「ラブリースマイリーベイビー」へ。花道、中央ステージにそれぞれにメンバーが移動してパフォーマンス。至近距離でファミリーが楽しんでいると、中央ステージに全メンバーが集まり「ちちんぷい」がスタート。水が入った巨大風船が登場し、ウォーターキャノンによる豪快な水しぶきが上がり、メンバーもファミリーもずぶ濡れになりながら、会場をさらに盛り上げる。

会場に設置されたヤグラにメンバーが移動し、水鉄砲を打ち上げると再び太陽の日差しが現れ「揚げろ！エビフライ」を歌い上げる。メンバーとファミリーの願いが届いたかのように天候を味方につけると、中村が“ねぇねぇ、えまさん！　初めての＜ファミえん＞本当に楽しいね！”と桜井に語りかける。それを受けて、桜井が“うん！　楽しいね！　これからもっと楽しくなるよね！”と答え、2021年＜ファミえん＞テーマソング「イヤフォン・ライオット」へ。

甘く「誘惑したいや」を経て、＜ファミえん＞の恒例曲とも呼べる「いい湯かな？」で優しい空間を作り上げた。

ここでのMCで風見が“熱いファミえんをたくさん楽しみ尽くしてもらうために、またここでギアを上げたいと思います！”と意気込むと、「イート・ザ・大目玉」で再びウォーターキャノンが発射。さらに「HOT UP!!!」では、中山が“ファミえんまだまだ盛り上がって行くぞー！”と叫ぶと連射された。

大量の水を浴びた桜木が“ねぇ、まだまだ暴れ足りなくない？”と語りかけ、桜木、小久保、風見、桜井、中村の後輩メンバーが再びヤグラに移動し、「いつかのメイドインジャピャ〜ン」でヤグラからファミリーに水風船を投げつけ、暴れ出す。

メインステージに金魚をイメージしたという衣装で真山、安本、星名、中山、小林の先輩メンバーが登場し、抜群のチームワークで「響」を歌唱した。

暴れん坊の後輩メンバーも衣装チェンジから戻り、全員揃ったところで2019年＜ファミえん＞テーマソング「青い青い星の名前」へ。「kyo-do?」で可愛さをアピールすると、小久保を中心に活き活きと「買い物しようと町田へ」を届けた。小林が“新しいエビ中の扉を開くこの曲を聴いてください”とファミリーへ伝えると、今年のファミえんテーマソングである「Summer Glitter」を可憐に披露。

「幸せの張り紙はいつも背中に」で柔らかな時間を作り出すと、続く「スーパーヒーロー」で会場を高揚させ、「サドンデス」では中山と小林が生き残るというファミえん2023verスペシャルバージョンで最後の盛り上がりを見せた。

アンコールは、「シン・matsuriture」から始まり、配信EP収録曲「Family Complex-2023-」を元気に歌い、「スターダストライト」をパフォーマンス。

中村が“最高の夏の締めくくり～！”と叫び、「Go!Go!HERE WE GO!ロック・リー」を披露。「YELL」でメンバーがメインステージ、花道、中央ステージを駆け巡り中央ステージへ戻ると、最後のウォーターキャノンが炸裂。メンバー、ファミリー会場一体となって、フィニッシュを迎えた。