FRUITS ZIPPER［超NATSUZOME2023 ライブレポート］変幻自在のパフォーマンスで魅せたグループの圧倒的進化「みなさん、一緒に踊ってください！」FRUITS ZIPPER＜超NATSUZOME2023＞ライブレポート

取材＆文：竹内伸一

まだまだ暑さが厳しい午後の超ステージに登場したFRUITS ZIPPERは、まずはSEに乗って優雅なダンスを披露。強い日差しにまぶしそうな表情を見せるメンバーもいたが、このあたりは野外フェスならではの光景だろう。

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そのまま「完璧主義で☆」へと繋げると、一転して、日差しに負けず、はじけるような笑顔を炸裂させる。まさに“完璧”なアイドル像を演じてみせた。仲川瑠夏が“楽しんで行きましょう！”と声を上げると、そのパフォーマンスは加速していく。はつらつとした7人の動きに合わせて会場は一緒に踊り、声を上げ、途中、真中まながバレエ風の回転ジャンプを見せると大きな拍手で讃えた。また、サビでは7人が力強く拳を突き上げて会場を煽っていく。その姿は、可愛らしく魅せた前半とは一転して凛々しく堂々としており、風格すら感じてしまった。

風格といえば、2曲目「超めでたいソング〜こんなに幸せでいいのかな？〜」の冒頭も。メンバーがポーズを決めて曲に入ろうとしたところ、なにやら真中がしゃがみ込む。どうやら靴紐がほどけたようだが、するとすかざす6人が口々に“みんな、暑いけど大丈夫？”などと観客に語り掛けて場を繋ぐ。その見事な対応は、デビューから1年余り、彼女たちが多くの経験を積んできたからこそだろう。“それでは”と気を取り直して2曲目を始めると、再び満面の笑顔でキュートにパフォーマンス。間奏では“みんな一緒にクラップしましょう！”と仲川が促すと、真中が口ずさむリズムに合わせて会場中が手拍子で応え、最後は全員で《おめでとう！》の歌詞を絶叫して締めくくった。

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MCでは鎮西寿々歌が“声で暑さを吹き飛ばしましょう！”とコール＆レスポンスへ。メンバーが“FRUITS”と叫ぶと、会場が“ZIPPER”と応戦し、会場の熱量を高めていった。その熱気を受け、“みんなで声を出したり、ジャンプしたりして楽しむ曲です”と仲川が前置きして「Going!」へ突入すると、めまぐるしくフォーメーションを変えながら激しいダンスを披露。力強く足を蹴り上げ、ジャンプをくり返したかと思えば、しなやかで妖艶な仕草も飛び出すといった具合いに、変幻するパフォーマンスは見応え十分だった。

キラーチューンの「わたしの一番かわいいところ」では、櫻井優衣の“みなさん、一緒に踊ってください！”の号令を合図に、会場は大騒ぎで踊りまくる。会場の熱狂に煽られた7人は、可愛らしさ全開で楽しそうにパフォーマンスをくり広げていった。

ラストは新曲「ぴゅあいんざわーるど」。アップテンポなトラックに乗って、コミカルかつダイナミックなダンスを交えて賑やかなで陽気に歌い踊る。会場はこれまで以上の大歓声と大きな手拍子で7人の熱演を盛り立てた。

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時にキュートに、時に激しく、そしてしなやかに……場面ごとに雰囲気を変える彼女たちのパフォーマンスは、まさに緩急自在。また、笑顔を見せたかと思えば、クールな表情も垣間見せるといった具合いに、その表現力も見事なものだった。何より、先にも書いたように、その凛々しい立ち姿と堂々としたステージ捌きは、すでに風格すら漂うもの。彼女たちの成長の早さをまざまざと見せつける圧巻のライブだった。

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