奥津マリリ（フィロソフィーのダンス）×前田健太郎（＜六本木アイドルフェスティバル＞総合プロデューサー）［対談］「今回の対談の見出しは、フィロのスが“六本木を焼け野原にするぜ”でお願いします（笑）」奥津マリリ（フィロソフィーのダンス）×前田健太郎（＜六本木アイドルフェスティバル＞総合プロデューサー）対談前編

撮影：河邉有実莉
編集協力：村田誠二

すごくアウェーだなと思ってビビってた記憶があります（奥津）

――まずはおふたりの馴れ初めから教えてください。

前田：
馴れ初めは、私が担当していた深夜番組『アイドルお宝くじ』（2014〜17年）です。その番組は、5組のアイドルが出て、お客さんの投票で上位3組が残って、2組は入れ替えというバトルが中心の番組だったんですけど、その企画には、フィロのスは出ていませんでした。2017年にバトル形式を変えてグループ制にした時に、FES☆TIVE、KNU、フィロのスという3組が同じグループになって……この時は何か括りにテーマはあったっけ？……“アカペラ対決”とか？

スタッフ：
確か、“私服対決”です。

前田：
そう！で、フィロのスは私服がダサくて負けたんですよ（笑）。

奥津：
“デート私服”っていうテーマだったんですけど、こっちはもう“なんやそれ!?”と思ってました（笑）。

前田：
そうそう。ほかにも“アカペラ回”とかいろいろテーマを設けて番組を構成していて、フィロのスの回はたまたま“私服デートコーデ”だった（笑）。

奥津：
めっちゃ覚えてます。

前田：
FES☆TIVEとKNUという、もはやないであろうレアな組み合わせの2組に破れるという。（その2組は）もしかしたらセクシー系で来て、ヲタクの心をかっさらっていったのかもしれない。

奥津：
確かに。でも、FES☆TIVEさんとKNUさんは、わりと前々から（番組に）出ているグループさんでしたよね？　みなさん顔見知りのような感じでお話しされていて、私たちは初めてだったから、すごくアウェーだなと思ってビビってた記憶があります。

前田：
でも、初登場って感じはしなかったよ。たまたまうちのスタッフの中に、まだフィロのスが“赤担当”とか“青担当”とか言ってる時代からマリリのことを応援してた人がいたからね。

奥津：
そうそう。だいぶ初期の私のソロイベントにも来てくださってた超古参でしたね。

前田：
そんな推しの奥津さんが加茂（啓太郎）さんプロデュースのグループに入ったので、ウチの番組に“どうですか？”って提案してきて、“天下のソニーさんですけど、もしバトルでもよければどうぞオファーしてください”って。

――え!?　そんな話になったんですか。

前田：
正直、バトルを嫌がるところもけっこういるんですよ。負けたら（キャリアに）傷がつくとか。で、フィロのスも結果的に、敗退してるんですけど、出てくれたおかげで、何かしらの印象が残るわけです。その後、イベントをやる時に――当時は今みたいにドラフト会議（編註：現在＜六本木アイドルフェスティバル＞は、各スタッフが出演を希望するグループを提出し、話し合いのもとラインナップを決定している）はしてないけど――馴染みのある方々をラインナップして、それ以外はどうしますか？っていう話の中で、さっきの古参に後押しされて、当時のキャスティング担当プロデューサーが“フィロソフィーのダンスに聞いてみてもいいですか？”って提案してきたので、初めて出てもらったんです。番組出演時は私服に気を取られて（笑）、ちゃんと歌を聴いてなかったんですけど、あとで＜RIF＞のステージで気づくんですよ……なんて歌のウマいグループだって（笑）。

＜六本木アイドルフェスティバル＞スタッフ：
＜六本木アイドルフェスティバル2017＞のタイテを見ると、並びにちょっと意味がありますよね……sora tob sakana、フィロのス、絶叫する60度っていう。

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奥津：
たぶんそうですよね！（笑）　今見るとすごい！

前田：
ほかの対バンイベントに行っても、そういうことあるでしょ？

奥津：
なりがちですよね。

前田：
でもやっぱり、この時「アイドルフィロソフィー」（16年）歌ってて、インパクトあったよ。

奥津：
（資料を見ながら）2017年の時は（持ち時間が）10分だから、2曲とかだったのかな？　今よりも出演者が短い時間で細かく出ているんですね。

前田：
数で勝負するために詰め込んじゃったのよ。当時はまだテレビのオンエアから逆算してイベントを作ってるから。どうせオンエアで使うのは2曲とかで、（イベント出演時間が）10分のグループは1曲だし。だけど、翌年から反省するんですよ。さすがに10分はやめようって。

奥津：
最後のベビレ（ベイビーレイズJAPAN）さんでさえ20分ですもんね。

前田：
そうなんですよ。普通ベビレさんだったら25～30分とかやりますよ。だけど、どうせオンエアに使うのは1～2曲だから（笑）。

奥津：
そういう理由で、このタイテだったんですね。

前田：
実はね。これ、テレビ局っぽい発想でしょ。今考えるとあり得ないイベントやってたなと。で、さすがに番組があるとは言え、10分はやめようってことで（＜六本木アイドルフェスティバル2018＞では）15分になって、その中にちゃんとフィロのスが入ってきた。

奥津：
この時、めちゃ覚えてますね。

前田：
台風直撃で。

奥津：
スタッフさんがトンボでステージの水捌けをしながらやりましたよね。

前田：
それ、俺自ら率先してやってるからね。2018年でしょ……（と言いながら資料をめくる）……で、2019年になると、「シャッフルカラオケ企画」。俺らの中でこの企画は必ずあって、このカラオケの前に出演するのが、いわゆる“初めまして”のグループだったり、尺が短いグループで、カラオケのあとが20～25分枠になるんです。で、フィロのスは、2019年にはとうとうカラオケのあとに来るんですね。

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