ARCANA PROJECT［イベントレポート］TRUEとTVアニメ『もののがたり』の音楽を届けた熱い空間「一緒に楽しんでいきましょー！」

撮影：江藤はんな

TVアニメ化が発表されて以降、期待感が高まってきた中、ついに2023年1月放送がスタート。今回、その『もののがたり』の顔でもあるオープニング、エンディングテーマを歌う2アーティストが集結し、フリーライブイベントを開催した。

イベントの観覧目的で集まった人たちはもちろん、たまたま買い物に来ていた客も行きかう東京・池袋サンシャインの噴水広場のステージ。SEとともに噴水が高く噴き上がると盛大な拍手の音が響く中、ARCANA PROJECTが登場した。まずはオーディエンスにあいさつ代わりの1曲「とめどない潮騒に僕たちは何を歌うだろうか」を披露。TVアニメ『白い砂のアクアトープ』の2クール目オープニングテーマを、笑顔を抑えきれないと言わんばかりの笑みとともに歌うARCANA PROJECTの５人。ステージから視線を上げると、２階、３階、４階と彼女たちを見下ろすように観客が楽曲に聴き入っていた。

そんなオーディエンスに手を振りながら跳ねる歌声を響かせると、“一緒に楽しんでいきましょー！”の声に続けて、TVアニメ『もののがたり』オープニングテーマ「恋衣」が鳴り出す。PENGUIN RESEARCHの神田ジョンが作曲を、安藤紗々が作詞を手掛けたこの曲は、和の空気を纏うスリリングなアッパーチューン。雅で華やかなサウンド感ながら骨あるロック感でキレのあるダンスを魅せながら歌う５人に会場の視線は釘づけだ。

さらに5thシングル「恋衣」のカップリングに収録され、疾走感と疾風怒涛の言葉で紡がれる「革命的レイメイ」でフロアをヒートアップさせ、“TRUEさん、お願いしまーす！”と声をかけると、『もののがたり』のエンディングテーマを歌うTRUEが高々とあがる噴水に迎えられて登場した。

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『もののがたり』についての感想を求められたTRUEは“すごく清潔感のあるアニメだなと思っていて。すごく優しい気持ちになれるなと思っています”と回答。“兵馬が好き”というARCANA PROJECTとともに和気あいあいとトークを展開すると、続いてはTRUEのパフォーマンスへ。

“私の歌でたくさんの幸せに出会ってくれますように”と願いを込めるように告げると響きだしたのは「Happy encount」。爽やかなパーティがくり広げられるような爽快トラックにパワフルかつ伸びやかなTRUEの歌声が重なると、サンシャインが明るい空気に包まれる。腕を右へ左へと揺らす彼女に合わせて、ステージ前のオーディエンスも２階、３階、それより上で見守る観客も一緒になって腕を揺らした。

続いて、TVアニメ『もののがたり』のエンディングテーマ「rebind」を歌う前に、TRUEはこの曲に込めた想いについて語った。

絶えることのない家族の愛の歌。生を受け、愛し愛され、そして生との別れを迎えても絶えぬ愛。同曲は、そんな叙事詩のような愛を、TRUE自身が想いを込めて作詞したナンバーだ。柔らかな音で緩やかにリズムを刻む中、ピアノの旋律と優美なストリングスが大きな存在感を宿すドラマティックな1曲は、『もののがたり』の読後感を優しく暖かなものにしていくが、ライブでもフロアを1つにしていくと感じた。

初めてTRUEの歌に出会った人たちも多いこの会場で、彼女の歌を堪能できるワンマンライブ＜TRUE Live Sound！～Vol.6～Encount～＞についてのアナウンスがされる。この日、最初に歌われた「Happy encount」はそのライブを象徴するような1曲。歌を通して幸せに出会っていく、という表のテーマとともに“みなさんの情緒をぶっ壊そうと思っています”と裏テーマ（⁉）も発表すると、大きな拍手が湧いた。

ラストはTVアニメ『転生したらスライムだった件』のエンディング主題歌「Another colony」でオーディエンスとともに噴水広場に熱風を巻き起こして、ライブを終幕した。これがたった30分のステージだなんて思えないほどに熱く濃厚な『もののがたり』の音楽との時間となった。

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