わーすた［ニューイヤーだよ！六本木アイドルフェスティバルライブレポート］新年初ライブから多幸感をもたらした“最上級”ステージわーすた＜ニューイヤーだよ！六本木アイドルフェスティバル＞ライブレポート

取材・文：竹内伸一

重低音が煽情的に鳴り響く「overture」に合わせて手拍子が巻き起こる中、4人がステージに登場。声を合わせて「最上級ぱらどっくす」を歌い出すと、わーすたのライブがスタートした。ハイテンポな4つ打ちに乗ってはつらつと踊る4人と一緒に、観客も踊り出し、会場は一体感に満ちていった。

大きな拍手が巻き起こる中、自己紹介へ。“楽しんでいってもらわないと、私たちが困りますので、思う存分楽しんでください”と三品瑠香が独特の言い回しで笑いを誘う。続けて小玉梨々華が“ライブ前に七草がゆを食べまして、草を2つ覚えました。なずなとせなんちゃら。今日はこのイベント史上1番頭がいい私です”とさらなる爆笑を生み、松田美里が“私も七草がゆを食べてきました”と話を重ねる。すぐさま三品に“美里は七草、全部言えるよね？”とふられると、“つくし……”とオチをつけた。廣川奈々聖は、七草ネタを深追いせず“1月7日は「いいななせの日」なんですよ”とアピールして大きな喝采を浴びた。ほんの数分前までは、見応えのあるパフォーマンスで観客を扇動していたのに、MCではほのぼのと楽しそうに語り合い、和やかな雰囲気を作り出す。そんなギャップも彼女たちの魅力だろう。

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唐突に、小玉が“空気を悪くしちゃうけど、私、昨日ネイルを変えたの。でも誰も気づいてなくて……”と愚痴り出す。何事かと思っていると「べちょべちょパンケーキ？ feat.そこの君。a.k.a.ヲタ」へとなだれ込んでいく。意表を突いた見事な展開だった。

アップテンポな「SHINNING FLOWER」へと転じると、会場のリアクションが再び大きくなっていく。4人はレスを送りまくり観客を焚きつけていく。一転、ピアノがドラマチックに盛り立てるバラード「Love Unmelt」では、バレエを思わせるしなやかなダンスと、情感たっぷりな歌声で魅了した。

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“2月22日、ねこの日に「すまん、犬。」というシングルをリリースします”と三品が話し出すと、再び会場から笑いが起こる。“もうすぐ8周年になるんですけど、（曲名で）ふざけています（笑）”と笑いを増幅させていく。そして、“謝罪の気持ちを込めたフリがあるので、一緒にやってください。オタクのみなさんならついてこれることでしょう。みなさんが一緒にやってくれるかどうかで、私たちの1年が決まりますので、頼みますよ”と懇願。すぐさまほかの3人も“頼みますよ”を重ねて念押しして、なんだか脅迫めいた（？）お願いからラストの「すまん、犬。」へとつなげていった。

パンキッシュな高速ビートに乗って4人が“ワン”や“ニャン”を連呼するさまは、賑やかを超越してカオスともいえる雰囲気だったが、笑顔でステージを走り回る4人はとにかく楽しそう。懇願していた“すまん”のフリの場面では、会場中が手を小刻みに揺らした。観客がしっかりと彼女たちの期待に応え、さらなる一体感が生み、わーすたのライブは終幕を迎えた。

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