第4回:アイドルとファンの関係性|二丁目の魁カミングアウト ミキティー本物の「本物のアイドル論」
第4回:アイドルとファンの関係性|二丁目の魁カミングアウト ミキティー本物の「本物のアイドル論」アイドルとファンの関係性を考える
アイドル界のさまざまなトピックを、唯一無二のゲイアイイドルだからこその視点で斬り込む連載コラム(隔週土曜日連載)。第4回目のテーマは“アイドルとファンの関係性”。グループとして活動の規模が大きくなっていっても、ミキティー本物が大切にしていきたいと考えていることとは?
ファンの人みんなに愛されている
二丁魁のファンの人は、1人のメンバーだけが目当てではなくて、グループ全体のことを好きって言ってくれる人が多いんです。チェキを1人のメンバーとだけ撮ることがあっても、最後にはちゃんとほかのメンバーの目も見て“ありがとう、またね”って言ってくれる。“この人だけのために来てます”って人はいないと思います。
メンバーの生誕祭も、そのメンバーの推しだけじゃなくて二丁魁のファンの人たちがみんな来てくれるから、ステージの規模もステージ上から見える光景もワンマンライブと変わらずたくさんの人がいてすごく嬉しい。
ファンの人みんなに愛されているなって感じられることが私たちの誇りというか、グループとして1番の強みなんじゃないかな。
ほかのアイドル現場では推しのメンバー1人しか興味がなくて、ほかのメンバーのことを蔑ろにしたり握手会とかでスルーしたりする人もいるって聞いたことがあるんですけど、実際私たちがそんなことをされたら、もう来ないでいいって思ってしまいますね。
ファンのみなさんに二丁魁全体を愛してもらっていることは、私の中で1番大切なことだし、そこに関してはもう譲れないかな。この先も、この4人を好きでいてくれるファンをいっぱい増やしたいなって思っています。もちろんその中で推しがいるのも嬉しいです。
すべてお互いのため、イコール自分のため
私たちが、今、こうやって歌が歌えるのも、曲が作れるのも、歌詞が書けるのも、すべてファンの人がいるからなんですよ。だから、ファンの人を第一に考えるなんて当然のこと。
でも、私たちのファンが本当にすごいなと思うのは、“私たちのことばかり考えないで、自分たちのことをもっと考えて”って言ってくれることなんです。
私たちとファンはそういう部分で似ていますね。ただ、私たちのことを応援してくれるのはすごく嬉しいけど、自分の生活も大切にしてねって思っていて。例えば、借金とかしてまで、私たちのところに来ることは決して望んでいません。
同じようにファンの人たちも、私たちが苦しい思いをしてまでファンのために活動することを望んでいないんですよね。ファンの人のSNSを見ていたり、手紙とかを読んでいると、私たちと同じようなことを考えているんだなって感じます。
二丁魁はメンバーもファンもみんな、傷を負いながら過ごしているわけじゃなくて、すべてお互いのため、イコール自分のために自然と行動しているんです。
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