エビ中［ライブレポート］12年間の想いを届けた柏木ひなた卒業ライブ

撮影：中島たくみ

開幕すると柏木ひなたの12年の活動をダイジェストにした映像が流れ、ファミリー（私立恵比寿中学のファンの総称）はこれまで応援してきた柏木との想い出を蘇らせた。

映像が終わるとオレンジ色の光がステージ中央へ集まり、そこには柏木ひなたの姿が。会場はファミリーのペンライトも含めてオレンジ一色となった。

柏木ひなたがアカペラで「なないろ」を歌い出すと、音楽とともにステージ上は澄み切った青空に変わり、真山りか、安本彩花、星名美怜、小林歌穂、中山莉子、桜木心菜、小久保柚乃、風見和香の全メンバーが登場。全員がオレンジ色の衣装を身にまとい、私立恵比寿中学のメンバーにとってもファミリーにとっても大切な曲を1曲目に歌い上げた。

「23回目のサマーナイト」での桜木のセリフパート“もぉ…このあとどうすんの？”に、“トロッコ乗ってくる！”と返した柏木はそのままトロッコへ。「えびぞりダイアモンド!!」に移るとトロッコは折り返し、柏木ひなたは卒業公演に集まったファミリーへ笑顔を届けた。

MCでは“今日で本当に最後になるので、みんなで最後まで笑顔で楽しんでいきましょう”と意気込みを語った。

「紅の詩」「放課後ゲタ箱ロッケンロールMX」「どしゃぶりリグレット」と懐かしの楽曲を学校セットの中、激しくも最後は儚く歌うと、ステージは柏木ひなた1人に。2019年に発売した『playlist』での柏木ひなたフィーチャー曲「I‘ll be here」を歌唱。VTRが流れると企画会議の様子が映し出され、柏木のワガママユニットパートへ。ここで私服衣装にチェンジし「ハイタテキ！」を安本・中山・桜木・小久保、「ナガレボシ」を真山・星名・小林・風見で歌うと、柏木はステージ目の前の客席でメンバーのパフォーマンスを楽しんだ。

柏木も合流し「宇宙は砂時計」「ヘロー」をしっとりと歌い、柏木のアカペラから「手をつなごう」を歌い始めると全員でトロッコに乗り、ファミリーに笑顔を送った。

ライブ中盤になり、ライブSEでお馴染みの「ebiture」に合わせてメンバーカラーのカラフルな衣装に着替えたメンバーが登場。

「Family Complex」「自由へ道連れ」「イート・ザ・大目玉」とエビ中のアゲ曲を続けて披露。続く「HOT UP!!!」では、トーチやファイヤーボールなどで会場の熱気は最高潮に。

すると、ステージ上のLEDがせり上がりストリングスが登場。バイオリンやビオラなどに合わせて「まっすぐ」「星の数え方」を歌い上げると、ストリングスに負けないくらい力強く「ジャンプ」を熱唱した。

柏木が、MCで“エビ中はみんなのそばにいつでもいます、いつまでもあなたのスーパーヒーローでいれますように”と語ると、「スーパーヒーロー」を明るく歌い上げ、ファミリーは盛大な拍手で応えた。

アンコールでは、柏木は手紙を手にして登場。“今日はみなさんにきちんと（気持ちを）伝えたいなと思ってお手紙を書いてきました”と、この12年でのエビ中への想いやメンバーへの感謝、ファミリーへの愛情溢れるメッセージを涙ながらに語った。

12月7日に配信し、柏木ひなたのラストソングである新曲「ボイジャー」は、MVとライブを合わせた映像で魅せた。「約束」は、スマホのチャットに歌詞が流れる映像演出から、アウトロでは柏木からメンバーへの熱いメッセージが流れるサプライズも。感動で涙を流す中、柏木の門出を祝うように「フレ！フレ！サイリウム！」を涙ながらも笑顔で歌い切った。

ここでサプライズとして、安本が柏木の母親からの手紙を持って登場し、読み上げた。

アンコールのラストは、私立恵比寿中学のメジャーデビュー曲「仮契約のシンデレラ」。この12年の想いを振り返るようにしっかりと歌い上げ、柏木ひなた卒業ライブは幕を閉じた。