ベンジャス！ 浅倉うみ［インタビュー後編］自分らしい表現を追求するクリエイティブアイドルの矜持「どういう想いがあって、何を伝えたいか、それをすごく大事にしている」ベンジャス！ 浅倉うみインタビュー後編

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ヴィレヴァンさんに自分の商品を出したい、というのが野望です！

――アイドルに憧れはなかったということですが、小さい頃なりたかったものはなんでした？

浅倉：
小さい頃から芸能活動はしたいと思ってました。別に何やりたいとかはなくて、アイドルだった時もあったし、女優さんだった時も、声優さんだった時もあった……いろいろあったんですけど。幼稚園の頃から、1番古い記憶の頃からそう思ってました。

――目立ちたがり屋だったんですか？

浅倉：
そんなことはないんです！ でも憧れがあったんです。

――人と違ったことをやりたかった？

浅倉：
あー、それはあったと思います。小っちゃい頃から表現すること、ものを作ったりとか、そういうことが好きだったので。

――芸術家肌だったんですね。よく絵も描かれていますが、小さい頃から好きだったんですか？

浅倉：
小さい頃から描いてました。だからといって、絵の道に進みたいとかはなくて、ただ趣味として描くのが楽しかった。得意なことは楽しいですから。

――現在、アイドルだからこそ、多方面で活かせているところもありますよね。

浅倉：
はい、アイドルじゃなかったらただの趣味で終わってたところを、自分が表現する立場の職業につけたことにより、それもお仕事として活かせるというのが、天職じゃないですけど、自分に合ってるんだなとは思います。作品としての価値ではなく、私が作ってるものだから価値があるというか。そういう認識です。

――そうした“クリエイティブアイドル”として挑戦してみたいことはありますか？

浅倉：
1度、“個展とかやらない？”っていう話をマネージャーさんからされたことがあって。アイドルとは別に自分の作品だけを見てもらう機会はやってみたいなと思っていたり。あとは、ヴィレッジヴァンガードさんに自分の商品を出したい、というのが野望です！

――ヴィレヴァンで、というのが大事なんですね。

浅倉：
はい！　ずーっと思ってます。

――そういった芸術面でのこだわりはありますか？

浅倉：
写真とかイラストだけでなく、パフォーマンスにも共通してることなんですけど、私はすごく意味のあるものが好きで。どういう想いがあって、何を伝えたいか、それをすごく大事にしてるんです。最近は作詞とかもやることがあるんですけど、どうしてそれを歌うのか？　何を伝えたいのか？というものがないと、自分の作る作品やパフォーマンスに魅力を感じなくなってしまうと考えています。

――作品を通してどう自分の想いを伝えるのか、が大事であると。だとすると、作詞は自分が歌うことを前提に書いていますか？

浅倉：
どういう曲にしていきたいか、グループの中でこの曲をどういうポジションにしていきたいか、そういうものをひっくるめての作品に込めた想いがあります。

――BenjaminJasmine時代から、深い歌詞が多かったということも影響してると思います？

浅倉：
あー、あると思います。ベンジャス！が歌ってほしい曲を考えて書くようにはしてるんですけど、私が好きになったきっかけはコレットプロモーションのアイドルさんで。作詞は全部プロデューサーの古谷完さんが手掛けてるんですけど、私が作詞を担当することになった時に、同じようなものを書いても意味がないなと思うことがあって。でも、プロデューサーさんの好きな言葉の選び方みたいなものは、なんとなくわかってるんですよ。何十曲も聴いて歌ったりしてきたので。こういう言葉、言い回しが好きなんだろうなと思いつつ、でもこれは自分の表現ではないなと思ったりするとやめちゃったり。でもそれをすると選ばれないんじゃないかと思ったり……。そこにめげずに自分の作りたいものを自分の言葉で出していこうと意識しています。

――例えば、他人の曲を書くとなったらそこは変わると思います？

浅倉：
変わるかもしれないですね。他人に歌ってほしい歌を作るという……。

――そういう作詞の依頼が来たらやりたいですか？

浅倉：
はい、やってみたいです！

――作詞のためのインプット作業はしたりします？

浅倉：
ニュースやSNSを見ていてこの言葉好きだなとメモしたり。ふと言ってしまったオヤジギャグが“あ、これ韻踏んでるな”とか（笑）、覚えておくようにしてます。あとは最近流行りの曲を聴くようになりました。今どういう曲が流行っているのか、どういう言葉遣いをしてるのか、ちゃんと文字を見るようになりました。聴くだけじゃなく。

――そういう部分で好きなアーティストはいますか？

浅倉：
米津玄師さんはすごいなって。曲も好きだし、言葉の選び方が好きだなって思います。難しい言葉を使ってることもあるんですけど、真っ直ぐな言葉が好きです。

――アイドルの詞って難しいところでもありますよね。

浅倉：
でも、最近はアイドルの詞っていうのがなくなってきたような気もするんです。わりと普通にJ-POPに近づいた感もあって。それがいいのかはわからないんですけど。いろんな歌を歌えるのがベンジャス！のいいところだと思っているので、今までのベンジャス！の楽曲にとらわれず、いろんな歌を歌ってほしいなと思います。

――お、プロデューサー感が出てきましたね。

浅倉：
いやぁ、そんなぁ（笑）。