ベンジャス！ 浅倉うみ［インタビュー後編］自分らしい表現を追求するクリエイティブアイドルの矜持「どういう想いがあって、何を伝えたいか、それをすごく大事にしている」ベンジャス！ 浅倉うみインタビュー後編

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螢と里緒ちゃんが“絶対に有名になる”って、何度も言ってくれたことが支えになりました

――ベンジャス！としての新体制が受け入れられなかったとのことですが、そのまま3人で活動していくという選択肢はあったんですか？

浅倉：
それは限りなくゼロに近かったけど、なくはない選択肢だったと思います。私が考えていたのは、前体制のコンセプトのままで、新メンバーを入れて活動を続けていくということ。

――コンセプト自体が変わるとは思っていなかったと。

浅倉：
考えてもなかったです。

――コンセプトを変えると聞いた時、“否定された気分になった”とおっしゃっていましたが、そう思いながらもどういう気持ちで活動を始めたのですか？

浅倉：
ポジティヴに考えようとしたところもあって、それはそれでいいんじゃないかと思ったこともあったんですけど、やっぱり本当にそれでいいのかという葛藤がありました……。結局パフォーマンスをしていけばしていくほど、今のまま変えない方がいいんじゃないかという考えがどんどん大きくなっていきました。1ヵ月くらい、“この先どうするか？”っていう話し合いがあったんですけど……。

――つらかったんですね……。

浅倉：
すごくつらかったですね。

――それでも前に向かうことができた、1番の理由はなんだったのですか？

浅倉：
オリジナルメンバー2人の存在が大きかったです。新体制お披露目してすぐくらいに落ち込むことが多くて、本当にやっていけるのかなと。自分が卒業するビジョンが浮かんできてしまうこともあったりして……。そんな時に、（高梨）螢と（日高）里緒ちゃんの2人が支えてくれたんです。“絶対にベンジャス！で有名になる”って、何度も口に出して言ってくれたことがすごく支えになりました。

――卒業を考えるほどだったんですね。

浅倉：
ありましたね……人には言ってなかったんですけど、このままだったら、自分がやりたかったことと違うし、やっていけないんじゃないかって。

――それまではそういうことを考えたりは？

浅倉：
いや、一切なかったので、本当に初めてでした。だからだいぶ落ち込んでました。

――メンバーに支えられて乗り越え、今は前向きになって、よかったですね。

浅倉：
はい！！　声出しライブもできるようになってきて、本当に耐えてよかったな。

――声出しがあると、やっぱり違います？

浅倉：
歌に対してのコールとかはもちろんなんですけど、MCの時にちゃんと反応が返ってくることが嬉しいです。一方通行じゃないんだなというのが感じられます。でも、コロナ禍で初めてアイドルを好きになったっていう方も多くて、声出しの仕方がわからないという層がすごく増えてきたんですよ。それは新しいアイドル現場の姿というか、新しいシーンになってきたと思うし、それに合わせて楽曲とかも変えていかなきゃなと感じました。

――シーン全体として、ライブハウスが怖いと思って来られなかったような女の子も増えていますよね。

浅倉：
そうですね。声出しとか、モッシュとかダイブとかがなくなって、自分のゾーンだけで観るというのが、新しいお客さんを取り込める環境だったのかなとは思います。

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