RYUTist[ライブレポート]圧巻のステージを見せつける結成11周年秋冬ツアー開幕「この調子で、ツアーを走り抜けましょう!」

RYUTist[ライブレポート]圧巻のステージを見せつける結成11周年秋冬ツアー開幕「この調子で、ツアーを走り抜けましょう!」

RYUTist[ライブレポート]圧巻のステージを見せつける結成11周年秋冬ツアー開幕「この調子で、ツアーを走り抜けましょう!」

RYUTistが、11月27日(日)に新宿ReNYにてライブツアー<RYUTist結成11周年秋冬ツアー『(エン)』>の初日となる東京公演を開催した。本記事では、オフィシャルレポートをお届けする。

撮影:垂水佳菜

<RYUTist結成11周年秋冬ツアー『(エン)』>新宿ReNY(2022年11月27日)

RYUTist が、11月22日(火)に発売した5thアルバム『(エン)』は、君島大空、柴田聡子、蓮沼執太、パソコン音楽クラブなどの先鋭的なアーティストが楽曲提供し、これまで以上に進化したサウンドを聴かせる作品だ。5thアルバム『(エン)』を引っ提げてのツアーだけに、ライブでも新たなRYUTistを体感できるステージがくり広げられた。

ライブは、アルバム『(エン)』の世界観を軸に構成される展開に。紺をベースに黄色のアクセントが入った衣装を身に纏い、メンバー4人は、ポストロック、エレクトロニカ的なサウンドの中で、音と一体化しながら歌とダンスを表現していく。

<RYUTist結成11周年秋冬ツアー『(エン)』>新宿ReNY(2022年11月27日)
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<RYUTist結成11周年秋冬ツアー『(エン)』>新宿ReNY(2022年11月27日)

君島大空が作詞、作曲、編曲した「朝の惑星」は、メンバー4人がノイジーな中にある繊細なメロディをしっかりと歌い、ステージを大きく使いながらしなやかにパフォーマンスをくり広げる。没 a.k.a NGS(Dos Monos)が作詞、石若駿が作曲、編曲した「うらぎりもの」では、美しいハーモニーを歌いながら流麗なダンスを見せる。RYUTistの“公式お姉ちゃん”に就任した柴田聡子が手がけた「オーロラ」は、削ぎ落としたサウンドで構築されたボーカルワークが命の楽曲。目まぐるしく動くダンスをしながら、歌で物語を紡いでいくステージングは、新しい音楽表現でも観ているかのような感覚になった。

<RYUTist結成11周年秋冬ツアー『(エン)』>新宿ReNY(2022年11月27日)
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<RYUTist結成11周年秋冬ツアー『(エン)』>新宿ReNY(2022年11月27日)

観客は、4人のパフォーマンスに魅了され、食い入るようにじっくりとステージを観ていた。曲が終わり、一瞬間が空き、まばらに拍手が起きてすぐに大きな拍手になるというのもほかにはないものだった。もちろんツアー初日ということもあるが、拍手をするタイミングすら忘れさせるくらい、4人のステージの表現力の強さに圧倒感があったということだ。

RYUTistは、コロナ禍においてかなりライブの本数も限られていた。この日のライブで、彼女たちの姿を観るのは久々というファンも多かったはず。しばらくの時間を経て再会したら4人が急に大人っぽく変身していた、というような印象を受けた人も少なからずいたことだろう。しかし、ライブの端々やMCなどから、彼女たちの根本にある真面目さや、のどかさはまったく変わっていないのはよくわかる。4人はこれまでとはまた違う表現方法で、自分たちの世界をグッと広げていく姿を、ファンに見せようとしていることが伝わってきた。

<RYUTist結成11周年秋冬ツアー『(エン)』>新宿ReNY(2022年11月27日)
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<RYUTist結成11周年秋冬ツアー『(エン)』>新宿ReNY(2022年11月27日)

もちろん彼女たちがこれまでのRYUTistらしさをしっかりと持ち合わせているのは、ライブを通じてはっきりとわかる。綺麗なハーモニーが光るアコースティクギターポップナンバーの「ALIVE」や、ドリーミーなグルーヴ感を味わえる「無重力ファンタジア」などの既存の楽曲が、『(エン)』の曲たちの合間に入ることで、これまでのよさと新しいよさが両方引き立つという効果が出ていた。

4人の歌の面を見ていくと、『(エン)』のレコーディングを通じて、難しい歌を歌いこなしたことで、さらに成長を遂げているのがステージからも伝わる。それぞれの歌の艶のようなものがとてもしなやかになっている。ソロでの歌唱だけではなく、メンバー同士の歌の組み合わせによる歌声の響きのバリエーションもさらに増えていた。アイコンタクトを取りながらデュオで歌う姿などを観ると、やはりライブならではの素晴らしさを改めて痛感する。

ライブ現場ならではという話で言えば、『(エン)』の音のすごさである。音楽のリスニング環境は、今はイヤホンが主流と言って間違いじゃないだろう。『(エン)』の楽曲をイヤホンで聴くのは、いろんな音の発見ができたりと、かなり楽しい瞬間だ。ただ、ライブハウスで爆音で聴くことで、また違ったベクトルで音の楽しさが味わえた。「水硝子」は明るく可愛いメロディなのにこんなに低音が出てたのかと思えたり、「たったいま:さっきまで」のバキバキ感や「PASSPort」がどんどんデトロイトテクノに聴こえてきたりなど、大音量だからこそ『(エン)』の懐の深さが見えたりもした。

実験的でカッティングエッジなことをやりながらも、どこか牧歌的な雰囲気があるのは、やはりメンバーのパーソナリティによるところが大きい。ビシッとしたパフォーマンスを見せながら、MCタイムでは、佐藤が47都道府県を高速で言えるという特技を生披露する場面もあった。佐藤が47都道府県を言ってる間にお客さんが住んでる県で手を挙げるという展開は実に楽しい瞬間だった。

『(エン)』からの楽曲で観客を誘い込み、盛り上がり必至の既存曲を織り交ぜたりと、しっかりとライブを楽しませてくれたRYUTist。ライブを終えたあとのMCで宇野友恵は “ライブ楽しかった”、横山実郁は“1曲目で転びたくなかった”とコメントし、五十嵐夢羽は“振り入れ間に合わないかと思ったけど、この1週間頑張ってきてよかった”と笑顔で自由にトークをくり広げる。佐藤乃々子は“この調子で、ツアーを走り抜けましょう!”と、最後はこれから続くライブツアーへの気合いを入れた。

<RYUTist結成11周年秋冬ツアー『(エン)』>新宿ReNY(2022年11月27日)
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