NEO JAPONISM 滝沢ひなの＆辰巳さやか＆瀬戸みるか［インタビュー前編］新作に刻み込んだアイドルとしての矜持「今の歌い方を聴いてもらえて嬉しいし、成長を感じられると思う」NEO JAPONISM 滝沢ひなの＆辰巳さやか＆瀬戸みるかインタビュー前編

撮影：河邉有実莉

これはNEOとして乗り越えなければいけない壁だな（辰巳）

ーーこの夏はZepp DiverCity(TOKYO)ワンマン＜一闘両断＞（2022年8月15日）に向けてのリハーサルと、アルバム『NEO』『JAPONISM』のレコーディングを同時に行なっていたわけですが、その切り替えを含めて大変なところはありましたか？

滝沢：
“始まったなぁ”っていう感覚がありました。目標に向かって行ってるなって。

瀬戸：
そういう意味で、大変さはなかったですけど、（振り付けを担当する）さやかちゃんは大変だったんじゃないかと。

辰巳：
曲を録って、それに合わせてどんどん振り付けていく……そこは大変だったんですけど、これはNEOとして乗り越えなければいけない壁だなと。私は振り付けがあるけど、そこを抜いたとしても、5人として新曲を覚えて練習して、レコーディングでいかにいいものを残せるかっていうのを常々考えながら、同時進行で今までやってきたものをブラッシュアップしていくという。

滝沢：
おお〜。

辰巳：
だからNEOが越えるべき大きな壁だったなって。切り替えはちゃんとできてました。

ーーきちんと切り替えながら乗り越えられたわけですね。レコーディングとライブで、臨み方が違うところはありますか？

辰巳：
レコーディングは各々が集中してやる、リハはみんなでやる。空気感もそうだし、レコーディングの方は各自での勝負だと思うから。

瀬戸：
私は特に変わらないです。どっちも“やるぞー！”っていう気持ちで。いいものを作りたいなと思ってレコーディングしてたし、リハーサルはZeppワンマンに向けてのものだったから確認しつつ、新しいものができないかなって思いながら取り組んでました。

滝沢：
両方ともいいもの作るぞ！　やっふーん！みたいな感じです。

瀬戸：
あはは（笑）。

ーー意識的なところの違いは具体的にはなかったと。

滝沢：
どっちも頑張るぞ、みたいな感じやけど、さやかちゃんが言いよった感じみたいに、確かにリハーサルの時は、みんなで合わせて作っていこうという意識がありました。

ーーそれでいいものができた。

滝沢：
できちゃったよね！

瀬戸：
うん！

辰巳：
そのとおりです。

滝沢：
ライブもアルバムも、どんどんよくなってるのが自分たちでもわかるから、このままもっとよくなっていきたい。

ーー『NEO』には再録曲がありますが、昔の楽曲は録り直したかったですか？

滝沢：
個人的には、この曲をレコーディングした時は緊張しまくって歌えなかったな、メロディをただ歌ってただけだったな、という感覚があって。でも、NEOを応援してくれてる人が増えてくるにつれて、その音源を聴いてくれる人も増えていくわけですよ。だから、この音源じゃなくて、“今やったらもっといいものを出せるのになぁ”って思ってた。人気曲やし、みんないっぱい聴くやろうから、そういう曲を再録できてよかった。

瀬戸：
うんうん。みるかもひなちゃんとまったく同じ意見なんですけど、めっちゃ録り直したくて。最初のころに録った曲はまず歌い方がわかってなかった。ただ腹から声を出して歌うことだけで精一杯。自分で確認して聴く時も、“納得いかないなぁ……”と思って聴いてたんですよ。だから録り直せてよかったし、今の歌い方を聴いてもらえて嬉しいです。成長を感じられると思います。

辰巳：
全員そうだと思うんですけど、人気曲だから、ライブでやる回数も多いし、うちらの思い入れが変わっていくんですね。今の5人でのNEOがデビューした時に、すでに音源がたくさんある状態だった。それをこなしていかなきゃいけない部分もたくさんあった。そこでできたものと今うちらがやっているライブとでは、あんまりよくないギャップがあった。だからどっちも同じ水準で録り直させてもらえたのはすごくよかったと思っていて。曲に対する想いも、ひなちゃんが言ったように、歌詞云々よりもまず歌わなきゃ、自分のパートをこなさなきゃ、っていうところだったものが、みんなで一致する曲に対するイメージを持ちながら歌えたっていうところが、再録のよさだと思います。

滝沢：
間違いないね！

辰巳：
歌い方もそうだし、意識的なところもそうだし、3年くらいやってきた現在のNEOで曲を感じ取ってもらえたらなって思います。だから今回ベスト盤と新曲の方に分かれていて、どっちもよさがある、新曲だけ聴いてほしいわけじゃなくて、両方聴いてほしいという想いがあります。