ExWHYZ、クマリデパート、AdamLilith Jアイドルだからこその自由闊達なダンスミュージック|「偶像音楽 斯斯然然」第94回
ExWHYZ、クマリデパート、AdamLilith Jアイドルだからこその自由闊達なダンスミュージック|「偶像音楽 斯斯然然」第94回
今回は、Perfumeの新譜、IVE、BLACKPINK、Kep1erといった昨今のK-POPグループを始点に、彼女たちとは異なる世界観のダンスミュージックを聴かせるExWHYZ、クマリデパート、AdamLilithの新作をピックアップ。3組の音楽的な魅力を、冬将軍が独自の視点で分析する。
AdamLilith ゴシック+EDMのダークな妖艶美
世界観の作り込みに定評のあるHEROINESの、ゴスゴスにキメ込んだゴシックな新グループということで期待をしていたわけだが、グループ名ともにこれがまた最高なのである。
AdamLilith「Maddest Love」Dance Practice
ゴスなエレクトロといえば、UKニューウェイヴなダークエレクトロに行きがちなのであるが、中低音ブラスをダークウェイヴに乗せて妖しく美しく仕上げている。K-POPテイストのEDMをゴシックで粧し込み、さらにはJ-POP的な要素も散りばめたとんでもない楽曲だ。EDMであるためサビではなくドロップではあるが、その後半にはサビに代わるようなフレーズがあったり、そもそもフレーズ構成が泣きメロたっぷりのためにマニアライクにならず聴きやすい。それでいて妖艶な雰囲気が楽曲を支配しているので、独特のダーク性がほかにはないオリジナリティになっている。“ゴシック+EDM”というありそうでなかった、“この手があったか!”と膝を打った1曲だ。
AdamLilithは、悲撃のヒロイン症候群の夜宵やむが、活動休止から復活する新グループということでも注目を浴びたわけだが、BLK LiLiYとしても活動している響羽凛瞳はもちろんのこと、三木零、都ユナの新人2人のスキルも高く、「Maddest Love」ダンスプラクティスビデオを観てわかるパフォーマンスの圧倒的完成度にはひれ伏すしかない。10月25日に行なわれたお披露目ライブも初めてのステージとは思えぬ魅せ方と世界観構築が素晴らしく、ポテンシャルしか感じない内容だった。
さて、メジャーではとんでもないダンスミュージックアルバムが先日リリースされた。EMPiRE改め、ExWHYZの『xYZ』である。
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