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西葉瑞希、迫力のある殺陣を魅せる! ミュージカル<Shuffle!〜まぜこぜ図書館『若草三銃士物語』〜>

2022年11月11日(金)より天王洲 銀河劇場にてミュージカル<Shuffle!〜まぜこぜ図書館『若草三銃士物語』〜>が上演される。本記事では、同公演の稽古の模様をお届けする。

取材&文:中川實穂
撮影:髙橋利行

ミュージカル<Shuffle!〜まぜこぜ図書館『若草三銃士物語』〜>稽古より

この日、稽古が行なわれていたのは、物語の後半に小宮璃央、西葉瑞希、七木奏音、生田輝、髙橋果鈴、泰江和明、岩城直弥、坪倉康晴の8人で歌う楽曲「One for All―All for On」の振り付けだった。

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浅井さやかが脚本、児玉明子が演出を手がける同作は、<Shuffle!〜まぜこぜ図書館『若草三銃士物語』〜>のタイトルどおり、『若草物語』と『三銃士』の登場人物が“まぜこぜ”になることで、物語が展開していくオリジナルミュージカル。稽古が行なわれていた「One for All―All for On」という楽曲タイトルも、実際は『三銃士』の中で主人公ダルタニアンと三銃士との誓いとして有名な言葉だが、この楽曲のメインとなるのは『若草物語』の4姉妹。なぜそうなっているのかはぜひ劇場で確認してほしいが、その“Shuffle”が物語を面白くしていく。

稽古はすでに振り付けの最中で、8人はそれぞれ歌いながら、剣を持ち、殺陣を交えた振り付けや立ち位置を確認している。ここで気になるのは、『三銃士』には剣が登場するが、『若草物語』は剣が出てくるような物語ではないというところ。しかし『三銃士』の男性4人(小宮、泰江、岩城、坪倉)はもちろん『若草物語』の女性4人(西葉、七木、生田、髙橋)も鮮やかに剣を振りながら、凛々しい表情を見せる。

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楽曲を背中合わせで歌っているのは『若草物語』のおませな4女エイミー役の西葉と内気で病弱な3女ベス役の髙橋、『三銃士』で騎士になるという野望をも持つ青年ダルタニアン役の小宮と三銃士のリーダー格アトス役の泰江。その後ろでは『若草物語』の優しく面倒見のいい長女ベス役の七木と好奇心旺盛な本の虫である次女ジョー役の生田、そして『三銃士』の三銃士の1人で見栄っ張りでオシャレ好きなポルトス役の岩城と三銃士の1人で僧侶志望の美男アラミス役の坪倉がハーモニーを重ねていく。8人は、振付師から“近くの人と見合って”と言われ目を合わせると、思わず笑みがこぼれていた。そんなキャストたちの姿から、カンパニーの仲のよさや和やかさが伝わってくる。

大きなセットを駆け巡り、汗もかきながら振り付けを覚えるキャストたちだが、短い休憩を挟むとすぐに同じ楽曲内での殺陣の稽古に移るという。マスクをしているため、息もしにくいだろうし“大変そうだな”と思って見ていたが、疲れを感じさせないどころか、女性たちは休憩中もワイワイと振りの確認をし合っていて楽しそうだ。

そのまま殺陣の稽古に入ると動きが一気に華やかさを増した。8人は殺陣師から、剣のどの位置を、どの角度で、相手の身体のどの辺りに向ければ、どう見えるのかなど細やかな指導を受けながら、スルスルと動きのコツを掴んでいく。

物語上、ここでは『若草物語』の4人が打つ側、『三銃士』の4人が受ける側となるが、女性たちがどんどん腕を上げていく様は見ていて清々しい。稽古中の笑顔が周囲を明るくしていた西葉は剣を大きく振る華のあるアクションがよく似合い、セットの高い位置から飛び降りながら剣を振る髙橋はカッコよく、七木は長い足を使った回し蹴り決めるとキャスト陣から“おお!”と声が上がり、“やったー!”と笑顔になる。生田のコンパクトな身体を生かしたすばしっこい動きは迫力がある。そのアクションをより輝かせていたのは、男性陣の受け方だった。身体が大きい彼らが、身体の小さい女性陣の殺陣を“押される側”として受けてみせるのはかなり難しいのではないかと想像するが、女性陣が殺陣の華やかさを磨く一方、男性陣が受け方を磨くことで、そのアクションがより迫力を増して見えたことが印象的だった。

1時間ほどかけて振りを付けた殺陣だが、“じゃあ実際にやってみましょう”と音楽に合わせて動くと、わずか15秒ほどのもので、ちょっと驚いた。その短い時間の殺陣でいかに物語を見せるか。それぞれがその密度を高めようと奮闘し、生田が“ここはもう1つ速いテンポでいけるよね?”と確認すれば、小宮が“うん、そうしよう!”と応じるなど、みんなで“こうかな?”“むずいね!”と言葉を交わし合ってブラッシュアップしていく。幕が開いた頃、どのような作品になっているのかがとても楽しみになる時間だった。

同作は、ネルケプランニングがスタートさせる『WELCOME KIDS PROJECT』のラインナップとして、子どもから大人まで楽しめるミュージカルとして制作されているものだが、この物語に漂う明るさと健やかさに、稽古場の誠実さや真っ直ぐなエネルギーが相乗効果を生んでいた。子どもも大人も、それぞれの視点で楽しめる作品になるはず。上演時間も約90分と子どもにも見やすい長さにまとまっている。ぜひ劇場に足を運んでほしい。

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