LADYBABYからtwinpale、キングサリにChick-flickまで　地雷系、量産型、ピープス、V系……ゴスロリに塗れたアイドルクロニクル｜「偶像音楽 斯斯然然」第92回

twinpale　インフルエンサー発、ゴス現代解釈の究極形態ユニット

叶と姫乃としてYouTubeで活動する、蒼井叶と白雪姫乃によるユニット。ビジュアルの魅せ方、世界観に徹底的なこだわりを持つアイドル集団『HEROINES』の中でも一際個性を放っている。ゴスやヴィジュアル系メイク＆ファッションの現代的解釈による究極形態ユニットというべき存在だ。

新衣装公開！【ツインペイル】

ちょっと奇妙なサウンドとインパクトある世界観のアーバンギャルドの松永天馬の楽曲、耳馴染みはよいが聴けば聴くほどに難解さを感じるナナホシ管弦楽団/岩見陸の提供曲も印象的。ちょっと病み要素も入ったひねくれポップス。

twinpale「ぼくたちは失敗」

twinpale「ショートケーカーズ」

twinpale結成前、2人は悲撃のヒロイン症候群のメンバーとして活動していた。悲撃のヒロイン症候群が出てきた時、その地雷系〜ゴスやヴィジュアル系要素などをふんだんに落とし込んだ作り込まれたビジュアルは正直、先述の通り男性ウケ、アイドルヲタウケはどうなのかという懸念もあった。しかしながら、結果としてYouTuberやインフルエンサーとしてのこれまでとは違う非アイドル層からの圧倒的な支持を受ける。またコロナ禍によるソーシャルディスタンス下のライブ形態によって様変わりした客層も、twinpaleにとっては追い風になったと考える。アイドルライブやライブハウスにどこか行きづらさを感じていた層の呼び水となった。これまでは“参戦”と呼ばれるような“挑む”体勢で臨んでいたライブへ、誰もが気軽に行けるようになったのだ。いわゆるアイドルヲタクとはまったく異なる、お粧しした女子や学校帰りの女子学生といった層をライブ会場で多く見かけるのがtwinpaleの強さでもある。

ゴリゴリに作り込んだビジュアルの世界観を打ち出しているにも関わらず、YouTuberらしく気取らずにノーメイク姿を晒している素のノリも同性同世代に大きく支持される要因でもあるだろう。

【2022】叶の毎日メイク❤︎ 【Everyday Makeup】

【2022】姫乃の毎日メイク❤︎ 【Everyday Makeup】