FRUITS ZIPPER［ライブレポート］満員のLIQUIDROOMでワンマン開催！ 新衣装＆新曲披露で輝きが増した7人に
FRUITS ZIPPER［ライブレポート］満員のLIQUIDROOMでワンマン開催！ 新衣装＆新曲披露で輝きが増した7人にFRUITS ZIPPER＜1stワンマンライブ 〜KIKKAKE〜＞ライブレポート
FRUITS ZIPPERが、9月12日（月）にLIQUIDROOMにて＜1stワンマンライブ 〜KIKKAKE〜＞を開催した。グループ初のワンマンライブを見届けるべく、会場には満員になるほどの多くのファンが足を運び、『ZAIKO』での配信も行なわれた。4月にデビューしたばかりの7人は、フレッシュさがありながらもパワフルなステージを展開。本記事では、短期間での進化と成長を見せた同公演の模様をお伝えする。
FRUITS ZIPPER＜1stワンマンライブ 〜KIKKAKE〜＞LIQUIDROOM（2022年9月12日）
取材＆文：赤木一之
ライブタイトル“KIKKAKE”にかけて、7人それぞれがグループに加入したきっかけを語り、ドアを開けるシーンが映し出されたオープニングのVTR。その映像が終わると、メンバーたちはSEに合わせて満員のファンの前に現れた。
鎮西寿々歌がセンターに立つと、「skyfeelan」の優しい音色のイントロが流れ、《みんなでステージで1番かわいく輝けるように》と歌い出す。落ち着いた歌声で愛らしい笑顔を見せる鎮西。落ちサビでは、《アイドルやるまで死ねないと思って 私 運命のドアを開いたの》と、オープニングVTRで語ったグループに加入したきっかけを歌い、ドアを開けるシーンも想起させた。
続く、デビュー曲「君の明るい未来を追いかけて」では、仲川瑠夏が《どんなドラマ待ってるのか ワクワクで開くドア》と歌う。「skyfeelan」で一歩を踏み出し、その後の希望を歌ったかのようなストーリー性のある流れがにくい。《Say！Hello Hello Hello》で上がるサイリウム、《巡りあって 語りあって》で指差しをするメンバーとファン。互いに息がぴったりで見ていて気持ちがよい。
MCを挟んで、3.5ヵ国語を操るの早瀬ノエルがクールな声で“Re→TRY & FLY”と、曲フリ。序盤の明るく前向きな雰囲気から一変し、デジタル系サウンドに乗せてクールにカッコよくダンスを決め、歌う7人。そのまま音を繋いで、「We are Frontier」へ。ビートに合わせて会場に鳴り響くクラップ。センターで櫻井優衣が指先から滑らかに妖艶な動きを、入れ替わって真中まなが全身を大きく使ったダイナミックな動きを魅せる。歌に入ると、さらにメンバーの歌声も力強く、ダンスも激しくなり、ボルテージもぐんぐんと上がっていった。
このままどこまでも上がっていきそうな勢いだったが、熱気の余韻を残し、会場は暗転してクールダウン。VTRでライブ用に収録したラジオ番組コーナー『ふるっぱーなう』が始まった。喋っているメンバーの写真とテロップが映し出され、鎮西が櫻井へ、櫻井が早瀬へ……と、リレー形式で“FRUITS ZIPPERに入ったことをきっかけ（KIKKAKE）に変わったこと”を聞いていく。真剣な話をしつつ笑いもある和気あいあいとしたメンバーの掛け合いを聴いていると気持ちが和む。
印象的だったのは、松本かれんと月足天音のトーク。グループ加入がきっかけで変わったことについて、月足が“マイクがぶれなくなった”と答えると、松本が“うちら、歌頑張っているもんね（笑）”と、互いに認め合う。松本は可愛らしい歌声、月足は穏やかな歌声が魅力的だ。そして、月足は、“（アイドルを続けてきて）1人のパートとかが初めてで、歌に対する責任感がすごい変わりました！”とコメント。ステップアップする姿に胸を打たれた。
ラジオコーナーが終わると、メンバーは新衣装で登場。上下ともオーロラカラーでキラキラ感がアップ。大きめの胸元のリボンと髪飾り、揺れ動くイヤーアクセサリー、目元のラメと、全身“KAWAII”の集合体。この新衣装で披露したのが、新曲「世界はキミからはじまる」。ウィンターシーズンにも合いそうな煌びやかな曲調で、7人それぞれのパート、歌声が際立つ。中でも、鎮西が意を決するように深呼吸をして歌に入る場面では、一瞬空気が変わってハッとさせられる。
新曲について月足は、“可愛さとかキラキラ要素が詰まっているけど、もう1つ、キラキラ王道イケメン要素がある”と説明。特に、鎮西の《何度だって伝えるよ》のセリフと振りがそうだと、鎮西の真似をする月足。鎮西は、“バカにしてない？（笑）”とツッコミながらも、本家の《何度だって伝えるよ》をやって見せた。そのイケメンぶりに、メンバーからは“鎮西さまー！”という黄色い声が飛び、会場からは拍手が起きた。
ライブは後半戦へ。今年の夏のライブやフェスを盛り上げてきたタオル曲「ふれふるサマー！」で会場を温めると、満を持して「わたしの一番かわいいところ」をパフォーマンス。輝く7色のサイリウム、ファンの振りコピとクラップ、何度観ても可愛い7人の歌声とダンス。そして、スクリーンに映し出されるライブ写真。デビューから築き上げてきた一体感がこのステージに凝縮されているようだった。
次の「完璧主義で☆」は、元気で前向きになれる楽曲で、相変わらず仲川瑠夏の伸びのある歌声と発音が心地よい。そして、本編最後は、早瀬ノエルが“Please listen to last song”とタイトルコールをし、「RADIO GALAXY」へ。スペイシーな楽曲に新衣装のキラキラ感がより映える。曲調が目まぐるしく変わりながら、サイリウムが高々と上がり、左右にゆっくり揺れる、その光景は曲の世界観のごとく壮観だ。
アンコールの手拍子が鳴り止むと、VTR後に、この日、2回目となる新曲「世界はキミからはじまる」へ。月足が“キラキラ王道イケメン要素”と言っていた、鎮西の《何度だって伝えるよ》のセリフは、イケメンかつ、セリフを言った後の相手を包み込むような温かい笑顔も胸キュン要素だった。そして、歌い終わりの櫻井と仲川のハーモニーも感情が溢れ出ていて惚れ惚れさせられる。
アンコール最後の曲は、鎮西が“FRUITS ZIPPERがたくさんの方に知っていただけるきっかけ（KIKKAKE）になった曲です！”と、改めて「わたしの一番かわいいところ」を紹介。櫻井が“みなさんたくさんたくさん踊ってね！”と声を掛けると、再び会場は一体感に包まれ、メンバーも晴れやかな笑顔で歌い切った。
最後は、鎮西が“FRUITS ZIPPERは原宿から世界へをモットーにこれからも駆け抜けて行くので今後とも応援よろしくお願いします！”と挨拶し、全員揃って生声で、“ありがとうございました！”と感謝の想いを伝えた。さまざまなKIKKAKE（きっかけ）を経て結成され、短期間で一気に飛躍したFRUITS ZIPPER。これはまだ序章。さらなるステージへと進む姿をこれからも見ていきたい。
