ナナランド［JAPAN IDOL CONNECT FES 2022ライブレポート］多彩なステージングで生み出した狂騒の世界ナナランド＜JAPAN IDOL CONNECT FES 2022＞ライブレポート

取材＆文：竹内伸一
撮影：河邉有実莉

場内が暗転すると、7人が静かにステージに。SEが鳴った瞬間からパフォーマンスを始めるグループが多い中、なかなか新鮮な登場シーンだなと思っていると、おもむろに“ナナランドです”と自己紹介。すると、一瞬の沈黙が生まれ、「冗談じゃないね」のアッパーなビートが流れ出す。一転、ここから一気に狂騒の世界へと誘い込んでいく。

先ほどの静かな登場シーンとは打って変わり、7人はコミカルな動きも交えつつ、激しいパフォーマンスを見せ、“ウリャオイ”のコールをくり返す。観客もサイリウムをガンガン振り回したかと思えば、振り真似で7人と一緒に踊り狂うといった具合いに、早くもピークを迎えたかと思うほどの盛り上がりとなった。

続く「透明な銃」ではキャッチーなサウンドに乗せて、“ばっきゅん”を連呼。会場もそのコールに合わせて大きく揺れる。そんな光景を見ていると、なんだか冷静に観ている自分がバカらしくなってくる。ここは多くの観客と同様に、ナナランドと一緒に踊り狂うのが正解なのだろう。“魔法使い”をコンセプトにする彼女たちにすれば、“ばっきゅん”は観客を虜にする魔法の呪文といったところだろうか。

そんなことを考えていたら“次の曲は撮影タイムが用意されております”というアナウンスが。かくして始まった「サウスポー」では、間奏で“推しの可愛い写真を撮りたい方はいらっしゃいますか？”の声をきっかけに撮影会がスタート。7人は上手（かみて）、下手（しもて）、センターと移動し、ポーズを決めると、会場からは一斉にスマートフォンが掲げられ、彼女たちの姿を写真に収めていた。

ここまで大騒ぎでライブを盛り上げまくってきた彼女たちだが、「もう一度僕と恋愛してくれませんか？」では、別の一面でも魅せてくれた。メロディアスに歌い上げ、間奏では華麗なダンスを見事にシンクロさせていく。彼女たちのパフォーマンス力の高さも示す1曲だったように思う。

“最後も一緒に盛り上がりましょう！”と始まった「ビビデバビデチュ」では、笑顔を満開にさせながらステージを駆け回る。そして、またもや呪文のように“ビビデバビデチュ”を連呼し、狂騒的なパフォーマンスをくり広げていく。もちろん、魔法にかけられた観客は、これまで以上に激しいアクションで応え、さらなる熱狂が生まれる中、彼女たちのライブは終幕を迎えた。

静かな登場から自分たちのペースを作り、華々しくも賑やかなパフォーマンスと、キラーフレーズという呪文ですべてを忘れて楽しませる。彼女たちの25分は、本当に会場が魔法にかけられたかのような、楽しく魅惑的な時間だった。

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