NEO JAPONISM[ライブレポート]グループ最大規模の“闘い”で作り上げた幸あふれる狂騒の宴

NEO JAPONISM[ライブレポート]グループ最大規模の“闘い”で作り上げた幸あふれる狂騒の宴

NEO JAPONISM[ライブレポート]グループ最大規模の“闘い”で作り上げた幸あふれる狂騒の宴

NEO JAPONISMが、8月15日(月)にZepp DiverCity(TOKYO)にてワンマンライブ<一闘両断>を開催した。グループの単独公演として過去最大キャパとなったZepp DiverCityのステージ上で、彼女たちはどのようなパフォーマンスを展開し、どのように想いを届けたのか? 5人が全力で挑んだ“闘い”の全貌をお伝えする。 

武道館に立つまでは絶対に走り続ける

鳴り止まぬ拍手に迎え入れられ、再びステージに現れた5人は新衣装で登場した。赤と黒を基調としたデザインは1st衣装をリファインしたような印象を受ける。しかしながら、今ステージに立つ5人はあの頃とは比べものにならない強さを纏っている。いかにも魔法をくり出しそうなラスボス魔女の貫禄を放つ辰巳といい、赤髪を揺らしながら仮面ライダーに相対する蠱惑的なダークヒロインかはたまた『ワンピース』のボア・ハンコックかという女帝オーラたっぷりの福田、軽やかな動きを華やかに見せるスカートとハードなベルトデザインのコントラストが精悍な朝倉、幾重のフィッシュテールがハッピームーブの煌めきを添える瀬戸、すっかり男装の麗人ライクなポジションを確立したカリスマ貴公子・滝沢。それぞれのキャラ立ちを投影した装いが、強靭な意志の輪郭を際立たせている。

溢れ出るパワーが眩しくキラキラとはためいた「I’m a dreamer」、そして“闘う”と対照的なNEO JAPONISMのアンセムというべき「sky」へ。目を潤ませた瀬戸の表情が遠くからでもわかる。そんな瀬戸の肩を滝沢がそっと抱き寄せる。ステージの5人とフロアを埋め尽くしたオーディエンスがともに手を叩き、静寂のシンガロングをZeppいっぱいに響かせながら、《これからも続いていく空》に向かって手をかざすと、無数の銀テープが宙に放たれた。

<NEO JAPONISM ONE MAN LIVE『一闘両断』>Zepp DiverCity(TOKYO)(2022年8月15日/撮影:真島洸)
ポスト
<NEO JAPONISM ONE MAN LIVE『一闘両断』>Zepp DiverCity(TOKYO)(2022年8月15日/撮影:真島洸)
<NEO JAPONISM ONE MAN LIVE『一闘両断』>Zepp DiverCity(TOKYO)(2022年8月15日/撮影:秋和杏佳)
ポスト
<NEO JAPONISM ONE MAN LIVE『一闘両断』>Zepp DiverCity(TOKYO)(2022年8月15日/撮影:秋和杏佳)

この日披露された新曲を含めたニューアルバムと再録曲を収めたベストアルバム、2枚同時リリースすることがメンバーの口から発表される。そして、そこには今年3月にリリースされた「すすめ」に続いて、滝沢ひなのが作詞&作曲した楽曲があることも明かされた。彼女の口から楽曲への想いが語られる。

“過去にあんまりよくない想い出とか、こういう人を見返したいとか、本当に苦しいな、つらいなと思う日もありました。でも、そこを乗り越えてきたのって、自分の力だけじゃなくてその時に見守ってくれよった人とか、支えてくれよった人とかがいるわけで。この会場にもいろいろしんどい思いをして……みたいな人がいらっしゃると思うんですけど、自分のそばに誰がおってくれたか、っていうのをもう1回思い出せるような想いで作った曲——”

そんな滝沢の想いが込められた「幸せなんだ」が披露される。彼女の実直で気取らない人柄が滲み出た、アイドル曲らしからぬシンガーソングライター的な感性で作られた曲だ。メロディに対する飾らない詞(ことば)の置き方、ハマリ具合いはたどたどしいが、そんな不器用さも彼女らしくあり、大きな魅力となって聴き手の心を揺さぶってくる。何より、1度聴いたら忘れることのできない普遍的なサビメロディがなんとも美しい。こうした楽曲をアイドルが自ら作り、歌うことに大きな意味がある。

《幸せなんだ 幸せなのだ あなたがいてくれるこの世界は 愛に溢れていたんだ》

こんなシンプルで美しい日本語詞を誰が書けるというのだろう。後日談にもいえることだが、あえて言わなくてもいい悔しさ、謝らなくてもいいことを素直に口にする滝沢だからこそ書けるものだ。そんなメンバーの書いた真っ直ぐで素直すぎる詞、ピュアな気持ちを抱きしめながら、おおらかに、すこやかに、時に涙ぐみながら、5人は大きく歌った。

まさにNEO JAPONISMの5人だからこそ、歌える曲だ。「すすめ」はそれまでのNEO JAPONISMにはない新しいテイストの楽曲であったが、この5人が歌えばどんな曲でもNEO JAPONISMになることを証明した。そしてまた、新しい風をもたらす大切な曲が増えた。

最後はひとりずつ、来てくれた人に感謝を述べる。

“これまでソールドアウトしてきたワンマンライブ、今回はそれができなかったことがめちゃめちゃ悔しかったけど、それ以上に楽しくて、ライブが生き甲斐であることを改めて感じることができた”という滝沢。今目の前には、ソールドアウトさながらフロアいっぱいのオーディエンスが彼女の一挙手一投足を見守っている。

“みんながいてくれたからステージに立てている、これからもみんなといろんな景色を見ていろんな季節を過ごしていきたい”という朝倉は、“この先つらいことがあってもこの日のことを思い出して立ち向かっていきたい”と語った。“コロナ禍で活動がウマくいかないグループも多い中で活動できていることがすごい、この5人だからできたこと”と瀬戸。“これからもこの5人でしかできないことがあるからついてきてくれると嬉しい”と続けた。“ここに来るまでの毎日が不安だった”という福田は、“この景色を見た瞬間、嬉しくて幸せを感じた”と嬉しそうに口にした。そして、1度は諦めかけたアイドル人生だったが、もう1度アイドルとしてNEO JAPONISMのメンバーになれたことに感謝と誇りを示した。

ワンマンに向けてのリハーサルと並行してアルバム制作のレコーディングをしていたこと、そこにはメンバーだけでなく多くのスタッフが関わってくれたことに感謝の意を述べた辰巳。ソールドアウトすることが難しく、各メンバーにチケット販売ノルマを課せられた『ブラックキャンペーン』。再び広がるコロナの影響により、手売りもままならぬ状況下、ライブ開催直前に行なった5人によるカラオケ配信で、ようやく売り切ることができた。そうしたさまざまな想いを口にすると、泣き崩れた。そんな辰巳に寄り添うように4人が集まった。そうした仲間を嬉しそうに見つめ、ぐっと涙を堪えながら辰巳は言葉を続けた。

“こういうメンバーだから、私もやっていられるし。ここは通過点にすぎないとやって思いました。なので、私たちはデビュー当時から掲げている武道館に立つまでは絶対に走り続けるので、みなさん、見守ってくれると嬉しいです、本当に幸せでした。今日はありがとうございました!”

こうして、NEO JAPONISMのグループ最大規模の“闘い”は終わった。ソールドアウトすることはできなかったぶん、完全勝利だったとはいえないかもしれないが、間違いなく彼女たちは勝利した。ライブ途中に何度も見えたZeppの先にあるもの、もっともっと広い景色が見えた。辰巳の最後の言葉通り、ここが通過点にすぎないことは、このライブを観た全員が感じたことだろう。NEO JAPONISMの“闘い”は終わらない。また新しい“闘い”に挑んでいく。常に最高を更新していくために。最新のNEO JAPONISMが、最高で最強のNEO JAPONISMなのだから。

<NEO JAPONISM ONE MAN LIVE『一闘両断』>Zepp DiverCity(TOKYO)(2022年8月15日/撮影:真島洸)
ポスト
<NEO JAPONISM ONE MAN LIVE『一闘両断』>Zepp DiverCity(TOKYO)(2022年8月15日/撮影:真島洸)

<NEO JAPONISM ONE MAN LIVE『一闘両断』>

2022年8月15日(月)
Zepp DiverCity(TOKYO)

SE
01. Signal
02. Buster Buster
03. GAN GAN HERO!!!!!
04. VIVA LA DANCE
05. Fight For The Right
06. BLACK and WHITE
07. LOSER
08. Trigger
09. Regist the fate
10. Twilight Night
11. 幻惑のカタルシス
12. Identity
13. TRAUMA
14. TOMOSHIBI
15. ゆるゆらオヤシロガール
16. READY TO RIDE
17. Set off
18. Symphony
19. WORLD PARADE

アンコール
EN1. I'm a dreamer
EN2. sky
EN3. 幸せなんだ

『NEO』

発売日:2022年9月14日(水)
NJCD-00003 ¥2,500

M1 NEO START (2020ver.)
作曲 Saya & Sohma Miyanishi

M2 Fight for the Right(2022 New Vocal)
作詞 syosyosyosyosyo & Saki Kato
作曲 Saya, syosyosyosyosyo & Sohma Miyanishi
編曲 A-Spells

M3 Carry ON(2022 New Vocal)
作詞 Saya & Saki Kato
作曲 Saya
編曲 A-Spells

M4 rewind the story(2022 New Vocal)
作詞 JUN & syosyosyosyosyo
作曲 Saya, 慎之甫 & Sae Yamamoto
編曲 A-Spells

M5 ジャンピンポ!!!!!(2022 New Vocal)
作詞 Hatch
作曲 Saya
編曲 A-Spells

M6 GAN GAN HERO!!!!!
作詞 Saya
作曲 Saya & Hayato Yamamoto
編曲 A-Spells

M7 Buster Buster
作詞 Hayato Yamamoto
作曲 MEG & Hayato Yamamoto
編曲 MEG

M8 Signal
作詞 syosyosyosyosyo/Hayato Yamamoto
作曲 Sohma Miyanishi/Saya
編曲 A-Spells

M9 WORLD PARADE
作詞 Sae Yamamoto
作曲 Sohma Miyanishi & Sae Yamamoto
編曲 A-Spells

M10 Spica
作詞 Saya & Hayato Yamamoto
作曲 Saya
編曲 A-Spells

M11 Trigger
作詞 syosyosyosyosyo, 慎之甫, Saki Kato & Hayato Yamamoto
作曲 Saya & Hayato Yamamoto
編曲 A-Spells

M12 LOSER(2022 New Vocal)
作詞 Saya
作曲 Sohma Miyanishi & Saya
編曲 A-Spells

M13 Set off
作詞 Hayato Yamamoto
作曲 Hayato Yamamoto
編曲 Hayato Yamamoto

M14 すすめ
作詞 滝沢ひなの
作曲 滝沢ひなの
編曲 A-Spells

M15 ゆるゆらオヤシロガール(2022 New Vocal)
作詞 Saya
作曲 Yunomi
編曲 A-Spells

M16 I'm a dreamer
作詞 Hayato Yamamoto
作曲 Saya
編曲 A-Spells

M17 トゥ・ザ・フューチャー(2022 New Vocal)
作詞 Saya
作曲 Saya
編曲 A-Spells

M18 sky(2022 New Vocal)
作詞 Saya
作曲 Saya
編曲 A-Spells

『JAPONISM』

発売日:2022年9月14日(水)
NJCD-00004 ¥2,500

M1 幸せなんだ
作詞 滝沢ひなの
作曲 滝沢ひなの
編曲 A-Spells & Hayato Yamamoto

M2 VIVA LA DANCE
作詞 Saya
作曲 SkyWave, Sohma Miyanishi & Saya
編曲 A-Spells

M3 Resist the fate
作詞 Hayato Yamamoto
作曲 MEG & Hayato Yamamoto
編曲 MEG

M4 Twilight Night
作詞 kiila
作曲 ROCKET GUM, Saya & Hayato Yamamoto
編曲 ROCKET GUM & Hayato Yamamoto

M5 Butterfly Effect
作詞 鈴木まなか
作曲 鈴木まなか
編曲 要田健

M6  WORLD END STARDUST MEMORIES
作詞 Saya
作曲 Saya
編曲 A-Spells

M7 READY TO RIDE
作詞 Sae Yamamoto
作曲 Saya
編曲 A-Spells

M8 show you the new world
作詞 Hayato Yamamoto, Tayuto Nakasu
作曲 Hayato Yamamoto
編曲 Hayato Yamamoto

M9 Symphony
作詞 Sae Yamamoto
作曲 Sohma Miyanishi, Sae Yamamoto & Saya
編曲 A-Spells

  • 2
  • トップページ
  • レポート
  • NEO JAPONISM[ライブレポート]グループ最大規模の“闘い”で作り上げた幸あふれる狂騒の宴