FRUITS ZIPPER［ライブレポート］輝く未来に向けて力強い一歩を踏み出した＜お披露目リベンジ公演＞FRUITS ZIPPER＜お披露目リベンジ公演〜進め未来へ〜＞ライブレポート

取材＆文：冬将軍

FRUITS ZIPPERが7月16日、白金高輪SELENE b2にて＜お披露目リベンジ公演〜進め未来へ〜＞を開催した。本公演は今年4月10日に行なわれるはずだったお披露目ライブのリベンジ公演。メンバー、スタッフに新型コロナウイルスの陽性反応が出たために延期となっていたものだ。しかしこの3ヵ月の間に起きたこと、TikTokなどでの話題性や多くのイベント出演がFRUITS ZIPPERの知名度を上げたのはもちろんのこと、人の結束を高め、グループとして大きな強さを得た。リベンジという悔しさと、そうした経験から生まれた自信によって、お披露目とは思えない完成度の高いライブを見せてくれた。

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SEに合わせて登場した7人は手を取り合うように輪となり、それぞれのポジションに構える。煌びやかなイントロが流れると、ステージのバックスクリーンには星のシュプールを描くような映像が流れ出した。ここから始まるFRUITS ZIPPERの明るい未来に向かって、「君の明るい未来を追いかけて」でライブはスタートした。

続く「わたしの一番かわいいところ」では、TikTokでの驚異的なバズと人気を受けて制作されたMVを背に、キュートなパフォーマンスを展開。トレードマークのポニーテールを可憐に揺らしながら笑顔を振りまく櫻井優衣、しとやかな動きを見せる真中まな……と、印象的なサビの振りは、まさに“NEW KAWAII”を発信していく彼女たちらしいものだ。それを後押ししていくように大量のシャボン玉が放たれ、フロアから7色に照らされた無数のペンライトも相まって、この上ない幸福感に満ちた空間が創り上げられる。

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“白金高輪SELENE b2にお越しのみなさん、私たち、FRUITS ZIPPERです！”

横一列に並んだ７人が声を揃える。“本当は4月にやるはずだったけど、約3ヵ月を経て開催できて、やっとスタートラインに立てたような気がする”と鎮西寿々歌。“これまでのふるっぱー（FRUITS ZIPPERの愛称）とこれからのふるっぱーを見せていきたい”と松本かれんが口にする。そこから“ふるっぱー、真夏の決心”というテーマの新曲「ふれふるサマー！」を初披露。南国テイストたっぷりの夏曲で、7人はサンバ調のリズムに合わせて新グッズであるタオルを全力で振り回しながら歌う。フロアからも負けじと数えきれないほどのタオル回しが巻き起こり、夏フェスさながらの光景が広がった。

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間髪入れず英語のセリフからエレクトロなビートが流れると、月足天音が前グループからの必殺技、打点高く宙を衝く“あまキック”を華麗にキメる。「Re→TRY & FLY」だ。先ほどまでの“ザ・アイドル”なキラキラとしたステージとは打って変わって、キレのよいダンスと各々がじっくり歌い上げていくボーカルリレーで魅了していく。胸の高鳴りにエレクトロビートが追い討ちをかける「We are Frontier」。早瀬ノエルがクールに歌い上げれば、櫻井が鮮やかにつなぐ。後半は仲川瑠夏の独壇場、野太いボーカルを轟かせ、転調パートへ導いていく。可愛いにもカッコいいにも振り切れるのがFRUITS ZIPPERの強み。そのポテンシャルをこれでもかというほど魅せつけられた。

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メンバーがステージから捌けると、メンバーの初顔合わせのシーンや結成当初の意気込みを語るドキュメンタリー映像が流れる。KAWAII LAB.のYouTubeチャンネルにアップされている「FRUITS ZIPPER DOCUMENTARY」でも確認できるその初々しさ。その様子は遥か昔のことのようにも思えるほど、先ほどまでステージで歌い踊っていた7人はまばゆいほどの光を放っていたアイドルだった。この3ヵ月の期間がFRUITS ZIPPERにとってどれほど濃厚なものであったか、それを強く感じた映像だった。

“この曲はミサさんの言葉から始まります”

と、鎮西の紹介から始まった「skyfeelan」。《みんなでステージで1番かわいく輝けるように》という、プロデューサー・木村ミサの言葉で始まる同曲は、新しい挑戦に立ち向かう者、改めてスタートラインに立つ者……、そうしたさまざまな経歴を持つメンバーが集まったFRUITS ZIPPER1人ひとりに寄り添っていくような歌である。メンバーにとっても、そしてこれからますます増えていくであろう、彼女たちを応援していく人たちにとっても、時間を重ねるほど大切な曲になっていくことだろう。

軽快なバンドサウンドとゲームサウンドが交差するポップナンバー「完璧主義で☆」。金色の煌めくVJを背に歌い踊る。“もう1回ふるっぱーと夏感じたくないですか？”と、真中が口開くと、再度「ふれふるサマー！」を披露。先ほどより豪快にタオルが回りに回った。

“Please, Listen to the last song…”。早瀬の流暢な英語の紹介で始まったラストナンバーは「RADIO GALAXY」。スペーシーなダンスサウンドと映像に乗せて華麗に舞い踊り、本編は終了した。

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