＝LOVE、≠ME、≒JOY［ライブレポート］36人で作り上げた初の野外合同フェス＆dTVで見逃し配信スタート！

＜ウォーターパーティー＞と名づけられた昼公演は、メンバーも観客もスタッフもびしょ濡れのライブとなった。＝LOVE（以下イコラブ）、≠ME（以下ノイミー）のメンバーはステージではなく、いきなり客席に登場。ウォーターショットを搭載したトロッコに乗った佐々木舞香が水鉄砲を手に“水、かけちゃうぞ〜”といたずらな笑顔で挑発し、野口衣織は“覚悟しとけよ、お前ら〜”と煽り、場内を放水しながら周回。オープニングナンバー「ウィークエンドシトロン」では、センターステージの四方に設置されたスプリンクラーも大量の水を噴射する中、イコラブの髙松瞳が歌詞を《やっと今日は／イコノイジョイ！》と変えて歌唱。続く、「秘密インシデント」ではすでに水浸しになったステージでイコラブ、ノイミーの23人のメンバーが横一列になってパフォーマンスし、大量のシャボン玉も舞った。イコラブの大谷映美里のウィスパーボイスとウインクが炸裂した「探せ ダイヤモンドリリー」では、ノイミーの永田詩央里と本田珠由記が客席案内看板の前で“デンジャーゾーン”を示し、さらなる大量の水を放射。今にも雨粒が落ちてくるような曇り空の下で、ノイミーのセンターの冨田菜々風は「君はこの夏、恋をする」を歌いながら、“今から全員でこの空を青空にしちゃおう”と呼びかけ、「クルクルかき氷」では観客全員が一体となってタオルとペンライトを回し、ノイミーの落合希来里の先導によるウェーブも実現。その裏では、イコラブの齊藤なぎさと齋藤樹愛羅が“デンジャーゾーン”を示して大放水するなど、＜ウォーターパーティー＞という名前に相応しい水まみれの序盤となっていた。

最初のMCでは、ノイミーの鈴木瞳美が“このあと登場するニアジョイ（≒JOY）ちゃんは初ステージなので、本当にとっても緊張して、ドキドキしていると思います。みなさん、ぜひ温かくお迎えしてあげてください”と観客に語りかけ、“今年は人数も増えて、パワーアップした私たちの姿を見せられるように頑張ります”とアピール。続けて、イコラブの野口が“ニアジョイちゃん（≒JOY）の初ライブです。みなさん、目に焼き付ける準備はいいですか”と声を上げ、今年3月に、＝LOVE（イコールラブ）、≠ME（ノットイコールミー）に続く第3のグループとして誕生した≒JOY（ニアリーイコールジョイ）の初ステージが開始。追加メンバーとして加わった小澤愛実を含む13人で、「スタート！」「届いてLOVE YOU♡」というイコラブ初期のシングルのカップリング曲を全力でパフォーマンス。自己紹介を挟み、初のオリジナルソング「≒JOY」ではグループに対する情熱を高らかに響かせる、センターを務めた江角怜音、藤沢莉子、村山結香の3人によるソロダンスも展開し、13人全員で勝利を約束するかのようなVサインを力強く掲げた。

そして、各グループの1stソングであるノイミー「≠ME」からイコラブ「＝LOVE」へ。1stソングを3曲続けて聴けるのは同フェスだからこそ。ノイミーはニアジョイに負けない熱さと気合いたっぷりのステージングを見せ、イコラブはセンターの髙松瞳のメロウな歌唱から始まるニューアレンジを披露。リーダーの山本杏奈は“私たち＝LOVEには2つの後輩グループが誕生しました。今日までの道のりは決して簡単ではなかったけど、これからも私たちが先頭を走り、道を切り拓いていきます！”と宣言。5年目ならではの貫禄とまとまりのよさ、数多くのステージを経験してきた強さと自信を感じたスピーチとパフォーマンスであった。

3組による合同曲「トリプルデート」からは、いよいよ総勢36名がメインステージに集結。「ようこそ！イコラブ沼」は「イコノイジョイ沼」へと変わり、各メンバーが必殺技をくり出す中で、ノイミーの河口夏音は変顔も披露。「空白の花」は、ノイミーの冨田、イコラブの野口、ニアジョイの逢田の3人で切なくエモーショナルに歌唱。ノイミー、イコラブのそれぞれの最新曲を挟み、みるてん（本田珠由記）、きあてん（齋藤樹愛羅）に続き、ありてんことニアジョイの山野愛月も加わった「てゆーか、みるてんって何？」では、“デンジャーゾーン”の標的がサプライズで本田珠由記となり、“私じゃなーい！”と困惑しながらも絶叫。そして、イコラブ「部活中に目が合うなって思ってたんだ」、ノイミー「君はスパークル」、イコラブ「青春“サブリミナル”」では大量の放水に加えて、メインステージでは水飛沫が噴射される中で、メンバー同士も水を掛け合いながらのクライマックスへ。富士急ハイランドとのコラボMVも話題となった「Oh！Darling」では、再びタオルとペンライトと水がぐるぐると回され、お祭り感満載の大きな盛り上がりの中で＜ウォーターパーティー＞は大団円を迎えた。

アンコールでは、ステージ上のスクリーンに全エリアが“デンジャーゾーン”であることが示され、最後の放水タイムがスタート。イコラブ「いらないツインテール」では、イコラブの齋藤樹愛羅と齊藤なぎさに加え、ニアジョイの山野愛月が拡声器で“赤ちゃんなんて言わせへんぜ”とシャウトし、ノイミー「君の音だったんだ」ではイコラブの野口衣織とノイミーの櫻井ももが伸びやかなハーモニーを響かせた。最後に、「夏祭り恋慕う」でセンターを務めるイコラブの佐々木が、“みんなと会えて、とっても素敵な日となりました。この日を絶対に忘れないでください”と語りかけ、2時間30分に及んだ昼公演は終演となった。

＜シャッフルパーティー＞と題された夜公演は、イコラブの髙松、ノイミーの冨田、ニアジョイの江角のトリプルセンターによる合同楽曲「トリプルデート」で華やかに幕を開けた。イコラブの野口とノイミーの櫻井のハモリをイコラブの佐々木が引き継ぎ、イコラブの諸橋沙夏とノイミーの川中子奈月心が熱唱し、ニアジョイの大西葵がフェイクを聴かせるなど、それぞれが個性をぶつけ合い、「クルクルかき氷」では36人が肩を組んで仲よく笑顔で歌唱。イコラブの佐々木のセンター曲「しゅきぴ」では、佐々木ではなく、ノイミーの鈴木がセンターを務め、歌詞も《ノイミーちゃんです》に変え、セリフパートはイコラブの大谷映美里の代わりにノイミーの谷崎早耶が担当。大谷が“みんな元気？　元気があればなんでもできる！”と煽った「Want you! Want you!」では、イコラブの齊藤なぎさが観客に向かって“私たちにいっぱいの愛をちょうだい”とアピール。高い熱気を受け取った彼女は、“好きだよー！”と絶叫して愛を返していた。

総勢36名による圧巻のパフォーマンスに続き、昼公演で初ステージを踏んだばかりのニアジョイ単独のコーナーへ。イコラブのカバー「スタート！」では円陣を組み、ジャンプし、“行くぞ！”と声を上げ、メインステージから全力疾走でセンターステージへと移動。シャボン玉が舞う中で、村山結香と福山萌叶はメンバーが作った円の中で踊り、「届いてLOVE YOU♡」ではさらに後方ステージに走って移動し、天野香乃愛が《大好きなのに》と言えない恋心をチャーミングに発した。1stソング「≒JOY」ではセンターの江角怜音が“大切に歌い続けて、みなさんに愛される楽曲に育てていきたい”と決意を表明。市原愛弓と大西葵、小澤愛実をはじめ、ボーカル力の高いメンバーとともに夢に向かって突き進んでいく意志の強さが伝わってくるパフォーマンスとなっていた。

ノイミーの新曲で甘酸っぱい片思いを描いたラブソング「す、好きじゃない！」、ウォーターキャノンによって霧の中のような空間となったセンターステージで情感の深さを魅せたイコラブの新曲「あの子コンプレックス」を経て、シャッフルコーナーへと突入。イコラブのゴシック調の舞踏曲「祝祭」では、ノイミーの蟹沢萌子と冨田菜々風の見目麗しい男装が客席の女性ファンの目を釘付けにし、ノイミー「チョコレートメランコリー」のメイド衣装を身に纏ったイコラブは、ロックオペラやミュージカルのような舞台を展開。大場花菜や佐々木の台詞回しや野口の目の表情など、楽曲の世界観に一気に引き込む表現力を見せつけた。

MCでは、ニアジョイの逢田珠里依が“とても緊張していたんですけど、去年の今頃はこんな素敵な景色を見れると思ってなかったので、オーディションに受かってよかったです”と素直な心境を話し、天野香乃愛は“ファンの方がとっても優しく、初めてのパフォーマンスをこんなに大きなステージでやらせていただけて嬉しいです！”と初めてのステージの感想を喜びいっぱいに語った。

そして、楽曲のシャッフルに続き、メンバーのシャッフルへ。イコラブの音嶋莉沙がセンターを務めた「cinema」には、イコラブの大場と瀧脇笙古、ノイミーの尾木波菜、菅波美玲、谷崎、本田、ニアジョイの市原、大信田美月の9名が参加。パステルカラーのワンピースにシルバーのトレイを持ち、カフェのウエイトレスに変身。イコラブの齊藤なぎさがセンターの「ズルいよ　ズルいね」はピアノバラード風にリアレンジされており、イコラブの佐々木、野口、諸橋、ノイミーの冨田、蟹沢、川中子、櫻井、ニアジョイの大西、村山という各グループの歌姫10名がエモーショナルな歌声を重ね、歌唱力の高さを見せつけた。そして、イコラブの山本をはじめ、ダンススキルの高いメンバーによるソロのダンスパートを経て、「ワタシアクセント」では炎が立ち上がる中でダンスを展開。

ここから雰囲気は楽曲ごとに一転していく。プリンセスのようなイコラブの音嶋のセンター曲で、カラフルでキュートな「お姫様にしてよ！」、イコラブの齋藤樹愛羅と齊藤なぎさにノイミーの永田も拡声器パフォーマンスに加わったハードでパンキッシュなメタルナンバー「いらないツインテール」、ノイミーの川中子の歌声にまばゆい煌めきを感じる青春ロック「君はスパークル」。イコラブとノイミーの2組で3曲を続けたところで、イコラブの野口が“私たちから目を離すんじゃねえぞ！”と叫び、再びニアジョイを迎えた36人が集結。イコラブ「Oh！Darling」ではタオルやペンライトを回しながらメンバーが会場中を所狭しと駆け回って観客の熱気を上げると、男性目線のラブソング「夏祭り恋慕う」はメインステージで横一列になってしっとりと歌い上げた。そして、本編のラストナンバーは、ノイミー「まほろばアスタリスク」。冨田は“去年はどしゃ降りだったんですけど、今年は夜空の下でこの曲をお届けしたいと思います”と語り、星をイメージした幻想的な失恋ソングを熱唱。切なくも前向きな涙を誘う楽曲を終えると、終演を知らせるかのように花火が打ち上げられ、イコラブ大谷の“夏のはじまりをみなさんと一緒に過ごす事ができて本当に嬉しいです”という言葉を以て本編は幕を閉じた。

アンコールの拍手に答えてステージへと戻ってきた36人は、ノイミー「君と僕の歌」、イコラブ「君と私の歌」でファンと一緒に大きなステージを目指していくという約束を交わし、「青春“サブリミナル”」のラストのサビは36人全員のユニゾンで歌い上げた。ここで終わりかと思いきや、野口が“今後がすごく楽しくなる日でした。でも、この時間がもっと長く続けばいいなと思ったの。だから、もう1曲だけやりませんか？　みなさん最後にデートしてください！”と提案。この日3回目となる「トリプルデート」で、この夏の想い出を観客の記憶に刻むと、山本は“ニアジョイちゃんたちの初ステージにたくさんの努力を、ノイミーちゃんにたくさんの成長を、そして、イコラブにたくさんの頼もしさを感じました。この36人は、奇跡の運命で出会った36人だなと思いました。みなさん、私たちと出会ってくれて、本当にありがとうございました。これからも私たちが1番の笑顔と元気をお届けできるように頑張っていきますので、応援よろしくお願いいたします”と感謝の気持ちを伝え、手を振ってステージを降り、最後に太陽のような笑顔と充実感を湛えた髙松の“イコノイジョイ最高！”という雄叫びで、初の3グループ合同による夏の野外フェスは締めくくられた。

なお、本フェスの模様は、dTV にて2022年7月8日（金）12:00から2022年7月14日（木）23:59までの見逃し配信期間中に何度でもくり返し視聴を楽しむことができる。