映画『流浪の月』完成披露試写会/2022年4月13日(©2022「流浪の月」製作委員会)

映画『流浪の月』完成披露試写会/2022年4月13日(©2022「流浪の月」製作委員会)

広瀬すず[イベントレポート]広瀬アリスとの独特な関係を告白「なんとも言えない、言葉に表せない存在」映画『流浪の月』完成披露試写会にて

映画『流浪の月』が、5月13日(金)の公開に先駆けて、本日4月13日(水)に完成披露試写会を開催。広瀬すず、松坂桃李、横浜流星、多部未華子、李相日監督が登壇した。本記事では、オフィシャルレポートをお届けする。

映画『流浪の月』完成披露試写会(2022年4月13日)

10歳の時に誘拐事件の“被害女児”となり、広く世間に名前を知られることになった女性・家内更紗を演じた広瀬。李監督とは前作『怒り』以来6年ぶり2度目のタッグ。李監督から“広瀬すずの代表作を作らねばと思った”と告げられた広瀬だが、“この6年の中で価値観やお芝居の感覚などいろいろなものがだいぶ変わっていたけれど、監督とお会いした時に「どうしたらいいのかわからない」とすぐに相談してしまいました”と照れ笑い。李監督からは“それじゃこの映画はダメだね”と言われたそうで、“そうですね、頑張りますと答えました”とはにかんで、撮影前のやり取りを明かした。

その事件の“加害者”とされた当時19歳の青年・佐伯文役の松坂。“僕史上1番難しくて、掘っても掘っても答えが見つからないというか、霧の中でもがいているような、そこをずっとさ迷っている感じだった”と難役挑戦を自負し、“監督が寄り添うというよりも、一緒に霧の中をもがいてくれて、役として同じ熱量、角度で向き合ってくれた。それに救われた”と、李監督との共同作業に手応え。役作りの一環として“撮影地のアパートに寝泊まりしたり、日記を書いたり、コーヒーを淹れ続けたり”と演じる上でのヒントを模索していたという。

事件から15年経った現在の更紗の恋人・亮役の横浜は“チャレンジしかなかった。今回はより自分の中に大きな壁が立ちはだかった感じ”と撮影を回想。恋人である更紗への”甘え”が理解しがたかったそうで、“僕は十数年間空手をやってきて、人に弱みや涙を見せるな、男はこうであるべきだと叩きこまれてきたので、甘えとは何だろう?というところから始まった”と悩みを明かすと、そんな横浜と広瀬の距離感を縮めるために、李監督は2人きりで過ごす時間を提案。その中で横浜は“広瀬さんに(劇中同様)膝枕をしてもらってみたけれど、これだと重いかな? 体重をかけ過ぎかなとか?思ったりして”と照れつつ、“そこで少しずつ距離感を近づけていけたし、人に甘えるとはこういうことかと……”と広瀬の膝枕を述懐。

癒えない心の傷を抱える文に寄り添う看護師・谷あゆみ役の多部は、2人の膝枕エピソードを“初めて聞いた。私は何もないままに撮影に参加したんだなあと思った”と驚き、恋人役を演じた松坂との関係性作りについても“膝枕はなくて、手を繋いだり抱きついてみたりしただけ。私ももう少しいろいろとしたかった”と明かすと、すかさず松坂から“もう少しいろいろとしたかった?”とツッコまれていた。

広瀬と松坂は2作目の映画共演。広瀬は“あれ? 誰だろう?と思うほどに、お芝居中は文そのもの。でもカメラの回っていないところではフラットなまま。不思議な方でした”と印象を明かすと、松坂も“いやいや、それはこちらもです。前の現場とは印象がまったく違くて、こっちが広瀬すずなのかと思った。お芝居をする時も、お互いのはらわたを見せ合わないとできないよね、という認識の上でやっていくところもあった”と分析した。

松坂と共演の多い多部は、カフェの店主役を演じた松坂が撮影前に淹れたコーヒーを飲んだと言うも、李監督からは“多部さんはコーヒーが飲めない”とまさかの事実が。すると多部も“私はコーヒーが苦手で、どうしようと思いながら、飲まないわけにはいかないと”と打ち明けると、松坂は“お優しい方だから。グッと飲んでくれました”と気遣いに感謝していた。

舞台挨拶は“宿命”という絆で結ばれる更紗と文の関係性にちなみ、それぞれの“宿命の相手”を発表。李監督は“映画”、横浜は“自分”と発表。“常に自分と向き合わなければいけない。空手でも仕事でもそう”とストイックに語り出すと、李監督から“撮影ではこういう感じをほぐそうとしたんです!”と指摘され、横浜は“……はい、すいません”と赤面していた。

多部は“もうひとりのわたし”、松坂は“樹木希林さん”と答えた。初主演映画で樹木希林と共演した松坂は“番宣にもわざわざついてきてくれて、「あなたね、しゃべる前にあーとかえーとか言わないの」「記者の方が同じ質問をしてきても、同じ返しではダメよ」と言われて。お芝居から人から番宣のことまで教えてくれた”と感謝。しかも今回は樹木希林の娘で女優の内田也哉子が母親役で“縁を感じてゾクッとした。お母さんとのシーンでは僕の中でなんとも言えない感情が巻き起こりました。今だったらなんと言われるのだろうかと思ったりしました”と不思議な偶然に感慨を抱いていた。

広瀬は“姉”と回答し、“姉妹であり、友達であり、同業者であり、いつもなんだろうなと思ったりして。切っても切れないし、先輩でもある。なんか不思議な距離感の姉妹だと思う。なんとも言えない、言葉に表せない存在は姉かもしれません”と姉・アリスとの独特な関係性を告白した。

最後に主演の松坂は全国公開に向けて“作品がどう受け止められるのだろうかという恐怖もある。登場人物の関係性や世界観がどのようにみなさんの目に映るのか。怖いですが、しっかりと観ていただきたいという気持ちが大きい”と観客の反応に興味津々。同じく広瀬も“李監督の作品に出演できたことも光栄だし、李監督の映画は改めてすごいと思いました。みんなでお腹の中のマグマを吐き出しながら作った映画です。1人でも多くの方に届いたら嬉しいです”と大ヒットを祈願した。

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