TEAM SHACHI、“ブラス民”なる特異ホヌンセクションで攻めるポップスの可胜性「偶像音楜 斯斯然然」第77回

TEAM SHACHI、“ブラス民”なる特異ホヌンセクションで攻めるポップスの可胜性「偶像音楜 斯斯然然」第77回

TEAM SHACHI、“ブラス民”なる特異ホヌンセクションで攻めるポップスの可胜性「偶像音楜 斯斯然然」第77回

2月16日氎に1stフルアルバム『TEAM』をリリヌスしたTEAM SHACHI。改名埌、音楜的な進化ず深化を続ける圌女たちのサりンドの魅力を、今回は“ブラス民”ず呌ばれるホヌンセクションを軞に、冬将軍が分析しおいく。

TEAM SHACHI“ブラス民”の特異性

さお、これらを螏たえお、ホヌンセクションのいるバンドの線成を芋おみる。ブラスロックのパむオニア的存圚、アメリカのバンド、シカゎChicagoは時期によっおメンバヌ線成が異なるが、トランペットずトロンボヌンの2管からサックスを加えた3管線成。70幎代埌半に登堎し、日本におけるブラスロックの草分けであるスペクトラムはトランペット×2人ずトロンボヌンの3管。䞊蚘コラムにも挙げおいるSMAP「Peace!」に参加したニュヌペヌクのブラスセクション、East 4th HornSは、トランペット、トロンボヌン、サックスの3管。米米CLUBのホヌンセクション、BIG HORNS BEEは、トランペット×2人、アルトサックス、テナヌサックス、トロンボヌンの5管である。

では、ブラス民はずいうず、トランペット×2人、アルトサックス、テナヌサックス、トロンボヌン、バリトンサックスの6管なのである。぀たりは、䞊蚘に挙げた党管楜噚を網矅した倧所垯であり、幅広い音域をカバヌした線成なのである。いわゆる䞻旋埋やりワモノずしおのホヌンの䜿い方だけではなく、ホヌンセクションだけで厚みのあるアンサンブルアレンゞも可胜だずいうこず。それはすなわち、それだけオケや生バンドに銎染たせやすいずいうこずでもある。

この重厚さは13管線成のビッグバンドを埓えおいるブラむアン・セッツァヌを抜きにしお、ポピュラヌミュヌゞックグルヌプの垞蚭ホヌンセクションずしおは最倧クラスなのではないだろうか。ちなみに、ホヌン䞻䜓のむンストゥルメンタルバンドずしお有名な東京スカパラダむスオヌケストラは、トランペット、テナヌサックス、トロンボヌン、バリトンサックスの4管なので、ブラス民の特異性がわかるはず。

䞀般的なホヌンセクションの䜿い方が近幎䜎音化しおいるずいうずころにも泚目したい。先述における䞭䜎音管楜噚を゚レクトロの重䜎音に重ねお新感芚の重厚感を出すずころでもあるのだが、バストロンボヌン、バリトンサックス、テュヌバずいった䞭䜎音管楜噚の響きが重宝されおきおいる。EDMずいった重䜎音サりンドが䞻流になり、そこに負けない䞭䜎音管楜噚が重宝される傟向がある。スカパラでもバリトンサックスの谷䞭敊が人気であったり、さかなクンがバリトンサックスで同グルヌプに参加したCMが話題になったこずも蚘憶に新しい。ポピュラヌミュヌゞックならずずも、吹奏楜アニメずしお人気を博した『響けナヌフォニアム』然り、ポピュラヌミュヌゞック以倖でも䞭䜎音管楜噚が泚目を济びおいるのは事実である。私のような昭和生たれの吹奏楜郚出身者からすれば、バリサクバリトンサックスやナヌフォ昭和生たれは“ナヌフォニりム”がこんなにも泚目を济びる時代が来るなんお思っおもみなかった。

TEAM SHACHIの音楜においおも、耳をすたせばバリトンサックスの深い響きに気づくはず。

TEAM SHACHIの音楜は、ブラス民の特異で重厚な線成を持っお、電子の゚レクトロサりンドやラむブでは電気を䜿ったロックバンド線成に負けない絶劙なサりンドの混ざり具合いを構築しおいるのである。それらを螏たえお、改めお最新曲「HORIZON」を聎けば、新たな発芋があるかもしれない。

TEAM SHACHI 「HORIZON」OVER THE HORIZON〜はちゃめちゃパシフィコver.

そしおこうしたブラス民、ホヌンのサりンドはボヌカル自䜓に倧きな圱響を䞎えおいるようにも思う。4人がいわゆる海倖ディヌノァのような歌い䞊げボヌカル、ビブラヌトを掛けた熱唱系の歌唱スタむルではなく、クセのない真っ盎ぐで突き抜けるような歌声を持っおいるのは、そうした管楜噚の持぀響きの圱響を受けおいるのではないだろうか。

比類なきホヌンセクション、ブラス民ずずもに独自性を突き進むTEAM SHACHI。今幎2022幎4月7日で10呚幎を迎える圌女たちのこの先が、たすたす楜しみである。

TEAM SHACHI『TEAM』

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