木村ミサ［インタビュー］“原宿から世界”を目指すアイドルプロジェクトを始動させた元アイドルの大志「ジャパニーズアイドルをもっと世界に広めたい」木村ミサ 新グループ『FRUITS ZIPPER』プロデューサー就任インタビュー

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病むことは悪いことではない。その解決方法が見つけられる子だといいなと思います

――具体的に、メンバーを選ぶ基準はどういうところだったんですか？

木村：
会って話をするんですけど、最初は雑談ベースで。その段階で打ち解けられるかどうか、みたいなところが大事かなって思っていました。

――人柄ということですね。

木村：
そうです。人柄が大事だなって。“この子は、こういう子なんだろうな”っていう目利きは、ある方だと思うんで…… “できる子だな”って自分が感じられて、一緒に面談したスタッフも“いいね”っていうグルーヴが生まれたら、“この子は大丈夫だ”って決めていました。自分だけの意見じゃなくて、周りの人たちのリアクションもめっちゃ見てました。

――アイドルプロジェクトは、まわりのスタッフも一緒に頑張ろうと思えることが大事ですよね。

木村：
自分が運営側に回ることになって、自分がアイドルを経験して、いろいろなアイドルを見てきたからこそ思うことがあって。やっぱり、中の人たちにもちゃんと応援されないといけないなと思うんですよね。そこにズレが生じてしまうと、ウマくいくものも、ウマくいかないんじゃないかなと思いますね。パフォーマンスのことで悩むのは、当然あると思いますけど、人間関係というか、“運営が……”みたいなところで病んで、パフォーマンスに向き合う時間がなくなるのは嫌なので。だからこそ、周りの人たちが“いいね、この子”っていうリアクションをするかどうかは、しっかり見ていました。

――そこは木村さんご自身がアイドルだったからこそ、わかる部分ですよね？

木村：
もちろん、その話し合いだけでその子のすべてがわかるわけじゃないんですけどね。でも、けっこう直球で聞いちゃったりもしました。上を目指せるグループにしたいので、“上を目指すためにちゃんと頑張れますか？”とか“足並みを揃えることはできますか？”とか、“メンタル、不安定じゃないですよね？”とか（笑）。病んでしまうことは悪いことではないし、大切なことでもあるとは思うんですけど、病んでも乗り越えられる力があるかどうか……少なくとも、自分が乗り越えられるという想いがあるかどうかは、けっこう直球で確認しました。メンバー同士で“面談で、どういう話をしたの？”みたいなことを話してて、“メンタル面のことをめっちゃ聞かれた”って言ってて、“え、そんなに聞いちゃってたのかな、私”って思いましたけど（笑）。

――いや、メンタルは大事ですよ。

木村：
大事なんですよ。自分がグループをやっていた時にすごく思ったことが、“このグループで本当によかったな”ってことだったんです。むすびズムはけっこう紆余曲折がありましたけど、いい意味でみんなメンタルが強かったんです。悪く言うと、すごくバカだったんですけど（笑）。でも、バカだったから、普通の人だったら“これ、おかしくないですか？　もう、辞めます”って思うようなことも、“まあ、しょうがないから頑張ろう”みたいな感じで乗り越えられるグループだったんですよね。だから、そこはやっぱり大事。何かが崩れた時に、メンバー同士で支え合えるようになれたら、1番いいんじゃないかなって思います。あくまでも自分の経験から感じたことなんで、正解かどうかはわかんないですけど、私はそこに救われたという想いが強いので、メンタルについては、今のグループの子にもめっちゃ聞いちゃったんだと思います。

――木村さんはアイドルを経験しているから、よりメンタルの大切さを理解しているんでしょうね。

木村：
そう思います。さっきも言ったように病んでしまうことは悪いことではないと思いますけど、そうなった時にただただ落ち込んでしまうだけではなくて、ちゃんと解決方法が見つけられる子だといいなと思いますね。そこは大事です。