B.O.L.T、夜光性アミューズ、美味しい曖昧……2022年に注目したいアイドルグループ6選|「偶像音楽 斯斯然然」第75回

B.O.L.T、夜光性アミューズ、美味しい曖昧……2022年に注目したいアイドルグループ6選|「偶像音楽 斯斯然然」第75回

B.O.L.T、夜光性アミューズ、美味しい曖昧……2022年に注目したいアイドルグループ6選|「偶像音楽 斯斯然然」第75回

今回は、冬将軍が今年注目したいグループをピックアップ。高い音楽性を見せる6組の楽曲とサウンドを掘り下ていく。

『偶像音楽 斯斯然然』
これはロックバンドの制作&マネジメントを長年経験してきた人間が、ロック視点でアイドルの音楽を好き勝手に語る、ロック好きによるロック好きのためのアイドル深読みコラム連載である(隔週土曜日更新)。

2022年になって早くも1ヵ月が過ぎようとしているわけだが、今回は個人的に2022年に注目したい新進気鋭のグループをピックアップしていきたい。せっかくなので、当コラムではまだ紹介していないニューカマーを中心に全6組を厳選してみた。

B.O.L.T スタプラの新基軸ロック

TOTALFATが楽曲提供しているということで気になって、昨年2021年初頭に初めてライブを観たB.O.L.T。それからしばらくして、11月の<ギュウ農フェス>で久しぶりに観たら、随分とレベルアップしていて驚いた。

【MV】B.O.L.T /「More Fantastic」MUSIC VIDEO

スターダストのアイドルには特有の“女優の卵”オーラみたいなものがあると思っていて、その殻を破る瞬間みたいなものを今のB.O.L.Tに感じている。少女から大人の女性へと成長していく様がまさにグループとしての成長と重なるところでもあり、いうならば自我の芽生えともいうべきか、大人が敷いたレールの上を走るだけだった少女たちが、自らの意志を持って自由に走り出す、とでもいうべき面白さだ。それは「More Fantastic」という楽曲に詰まっていた。

アメリカンなロックサウンドとキャッチーなメロがぐいぐい来るこの「More Fantastic」を聴いてその完成度に唸ったのだが、“作詞・作曲・編曲:クボナオキ”を目にして納得した。このコラムでも何度か触れているが、私はクボナオキの才能に惚れ込んでおり、氏がサウンドプロデューサーを務めるSILENT SIRENが好きなのも、サイサイが好きなのか、クボの作る楽曲とサウンドを奏でるサイサイが好きなのか、よくわからなくなっている節もある。クボのアイドル楽曲といえば、26時のマスカレイドであったり、B.O.L.Tと近しいところでは超ときめき♡宣伝部「ラヴなのっ♡」が挙げられるわけだが、「ラヴなのっ♡」がいわゆるサイサイ(クボ)流ガールズポップ節全開なのに対し、「More Fantastic」はもっと硬派なロックに寄せた作りである。とはいえ、サビのキャッチーな爆発力はさすがクボの仕事というべきところ。

同じTOTALFAT提供曲でも、Shun(Vo,Ba)作曲の「Yummy!」と、Jose(Vo,Gt)作曲の「Don't Blink」を聴き比べると面白い

B.O.L.TはTOTALFATが楽曲提供しているところからわかるとおり、アメリカ西海岸テイストのロックサウンドを1つの武器としている。これは同じアメリカンロックでも、かつてPASSPO☆の機長だった阿久津健太郎による東海岸のオルタナサウンドとは対局的にあるところ。それがBAND-MAIDに受け継がれていった系譜を考えてみても、PASSPO☆やBAND-MAIDと同じプラチナムのクボが、スターダストのグループで西海岸サウンドを鳴らしているのは、個人的に興味深いところ。

ももクロ、エビ中、TEAM SHACHI……、といったちょっと一癖あるロックを得意としていたグループとは違う、新世代感を昨今のスターダストプラネットのグループに感じているのだが、ロックといえど今までやってそうでやってなかった新基軸、B.O.L.Tはそれを代表するような存在であるように思う。

B.O.L.T 『More Fantastic』

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