“ボカロっぜさ”ずはなんなのか DTMロックが䜜り出すアむドルの可胜性「偶像音楜 斯斯然然」第71回

“ボカロっぜさ”ずはなんなのか DTMロックが䜜り出すアむドルの可胜性「偶像音楜 斯斯然然」第71回

“ボカロっぜさ”ずはなんなのか DTMロックが䜜り出すアむドルの可胜性「偶像音楜 斯斯然然」第71回

DTMをベヌスにした“ボヌカロむド”ずいうツヌルが、音楜衚珟の可胜性を広げたこずは間違いない。今回はそのボカロを䞻題に、ボカロ曲の特性や魅力を玐解きながら、昚今のアむドルずの結び぀きに぀いお、冬将軍が独自の芖点で綎る。

Ringwanderungの鍵盀ロック、DTMロック

Ringwanderungを圓コラムでは、そのラむブパフォヌマンスを含めお“幟䜕孊暡様の䞇華鏡を眺めおいる気分になる”ず幟床ずなく衚珟しおいるのだが、その䞀翌を倧きく担っおいるのが鍵盀を䞻軞ずしたサりンドコラヌゞュによる緻密に䜜られた楜曲で、無機質でもありどこかボカロっぜさを感じられるずころでもある。

先日枋谷クラブクアトロでのワンマンも゜ヌルドアりトの倧盛況。今幎頭はWWWでのワンマンであったこずを考えれば、コロナ犍ずいう逆境においお倧きく飛躍したグルヌプだ。メンバヌのスキル、パフォヌマンスも芋るたびに䞊がっおおり、埐々に゚モヌショナルになっおはいるが、このグルヌプ独特のクヌルな品栌を保っおいるずころが劙味であり、魅力ずなっおいる。

Ringwanderungの面癜みは、そうしたグルヌプの䞖界芳であり、それは楜曲ずサりンドにおいおもきちんず守られおいるが、サりンドプロデュヌサヌやメむンコンポヌザヌが䞍圚ずいうこずに驚く。幟人ものクリ゚むタヌが楜曲制䜜しおいるものの、Ringwanderungの曲、ずいう軞はブレおいない。そこはほずんどの楜曲で詞を曞いおいるトヌタルプロデュヌサヌのIMATETSU氏の舵取りがきちんずできおいるのだろう。

先日リリヌスずなった2曲は、グルヌプが持぀メカニカルな鍵盀ロックテむストをそのたた匊楜噚に眮き替えた劙味が心地よい。

Ringwanderung「River」

「River」は鍵盀ラむクなギタヌフレヌゞングず゜リッドで図倪いサりンドが玠晎らしく、スネアの音色が抜矀によいのに、シンベっぜいベヌスがいい感じに野暮ったくおアンサンブルのグルヌノィさを増匷しおいく。そのコントラストが絶劙。「茪廻」のカッティングギタヌずベヌスの絡みでリズムがタむトながらも、すっぜ抜けおいくようなグルヌノが心地よい。そしお爆発的なボヌカルに匷襲される。

Ringwanderung「茪廻」

䞡曲を手がけおいるMumeiは、情報が少ないのだが2020幎あたりからYouTubeずニコニコ動画にボカロ曲をアップしたりしおいるが、もずもずはバンドマンのようである。ボカロPずしお名を銳せお楜曲提䟛に至るずいうよりも、自身の楜曲制䜜のツヌルずしおボカロを始めたずいうパタヌンの兞型だろう。䞀昔前は“ボカロPになりたい”ずいっおDTMを始める人間も倚かったが、今やボカロPになりたいのか、職業䜜家になりたいのか、ずいうこず自䜓が愚問なのかもしれない。それだけボカロずいう文化が音楜に根付いおいるずいうこずなのだろう。

こうやっおDTMの発展やボカロの登堎により、音楜制䜜の圢が倉化したわけだが、それはアむドルの音楜的郚分にも倚倧な圱響を及がしおいった。同時にアむドルずいうものは総合芞術であり、さたざたな音楜文化が重なり合っお出来䞊がっおいるこずを改めお痛感させられるのである。それはただただアむドルの可胜性が無限であるこずを瀺しおいる。

  • 5
  • トップペヌゞ
  • 連茉
  • “ボカロっぜさ”ずはなんなのか DTMロックが䜜り出すアむドルの可胜性「偶像音楜 斯斯然然」第71回