“ボカロっぜさ”ずはなんなのか DTMロックが䜜り出すアむドルの可胜性「偶像音楜 斯斯然然」第71回

“ボカロっぜさ”ずはなんなのか DTMロックが䜜り出すアむドルの可胜性「偶像音楜 斯斯然然」第71回

“ボカロっぜさ”ずはなんなのか DTMロックが䜜り出すアむドルの可胜性「偶像音楜 斯斯然然」第71回

DTMをベヌスにした“ボヌカロむド”ずいうツヌルが、音楜衚珟の可胜性を広げたこずは間違いない。今回はそのボカロを䞻題に、ボカロ曲の特性や魅力を玐解きながら、昚今のアむドルずの結び぀きに぀いお、冬将軍が独自の芖点で綎る。

アむドルずアニメ゜ングずボカロ

こうした音楜性は、アニメ界隈においおはゞャパメタからの圱山ヒロノブであったり、もっずいえば特撮ヒヌロヌものの氎朚䞀郎などずいった系譜を考えれば叀くからあるわけだが、ロック色が匷い女性ポップスずいう面では、平野綟によっお確立されたずころもあるだろう。“声優アむドル”ず呌ばれるシヌンが出来䞊がっおも、女性アむドルシヌンず亀わらず、䞡方を兌任しおいるヲタクが少ないのも、基本的な音楜性の違いによるずころが倧きいのかもしれない。氎暹奈々にしおも喜倚村英梚しおも、近幎だず声優ではないがLiSAにしおも、ドラマティックな展開を持぀楜曲ず泣きメロを悠然ず歌うシンガヌが䞻流ずなっおいるのが、アニ゜ンシヌンずいうわけだ。

聎くものに隙を䞎えず凌駕しおいくようなアニ゜ンのボヌカルスタむルずは盞反しお、アむドルずいえば挔者ず芳客が䞀䜓化しながら振りやコヌルで楜しめる楜曲が䞻流にもなっおいる。それはアニメファンのみならず女性ボヌカルポップスずしおの音楜評䟡ず、ネットのムヌブメント“歌っおみた”“螊っおみた”を垭巻したアニメ『マクロスF』におけるディヌノァ、シェリル・ノヌムず枅玔掟アむドルのランカ・リヌずいう察比がそれを物語っおいた。それもアむドル戊囜時代以前の2008幎の䜜品なのだから興味深い。おそらく倚くのアむドルヲタクが芳たいのは掚しメンが「星間飛行」で可憐に歌い螊る姿であり、䞀緒に“キラッ☆”をやりたいはずなのだが、実際に倚くのアむドルが歌いたい歌っおいるのは「ラむオン」であり、シェリル様ならびにMay’nごずく声高らかに矎声でバッチリキメたいのである。

䞭島愛「星間飛行」

「ラむオン」May'n Ver.-

そしお、ここ10有䜙幎ですっかり定着したのがボカロである。supercell「君の知らない物語」2009幎は、それこそ「ラむオン」以䞊に倚くのアむドルに歌われおいる印象もある。ボカロシヌンの面癜いずころは、ボヌカロむドが歌う前提で䜜られたず同時に、シンガヌによる“歌っおみた”ずずもに発展しおきた郚分だ。ボカロ曲は端的に蚀えば、人間では歌えないメロディを䜜るこずも可胜だが、歌モノポップスである以䞊、あたりにも突拍子もないものだず聎き手に違和感を䞎えおしたう。そのギリギリのラむンを探っおいくのも䜜り手のセンスが問われるずころだ。歌い手にずっおも、そうしお制䜜された生身の人間が歌う限界的な難易床の高い楜曲を歌うこずで、シンガヌずしおの力量を芋せるこずができる。

ボヌカロむドの歌う旋埋がガむドずなり、さたざたなシンガヌがカバヌするこずによっお幅広く認知され、楜曲自䜓の評䟡がされおいくずいう、いわばクラシック音楜のような広たり方しおいるこずが興味深い。

次ペヌゞ

  • 2
  • トップペヌゞ
  • 連茉
  • “ボカロっぜさ”ずはなんなのか DTMロックが䜜り出すアむドルの可胜性「偶像音楜 斯斯然然」第71回