CYNHNに#2i2、Kolokol、Ringwanderungからおすしハードコアまで この夏グッときた音|「偶像音楽 斯斯然然」第63回
CYNHNに#2i2、Kolokol、Ringwanderungからおすしハードコアまで この夏グッときた音|「偶像音楽 斯斯然然」第63回
今回は、この夏、冬将軍の心の琴線に触れた楽曲やグループをピックアップ。高い音楽性や表現力豊かなパフォーマンスを放つ、今チェックしてほしいアイドルたちの魅力を掘り下げていく。
On the treat Super Season 言葉の意味はわからんがとにかく最高だった“おすしハードコア”
この夏、デビューしたアイドルの中で一際印象に残ったのは、“おすしハードコア”という、どこをどう突っ込んでいいのかわからない不条理パワーワードを掲げたOn the treat Super Season。ありぃ(ex.uijin)プロデュースによるグループである。
【works】On the treat Super Season
— katz (@icmrkatz) July 29, 2021
1st mini albumから
"SuperShow" "heartbeat" "SUSHILOVE"
楽曲担当してます!
SUSHILOVEに関しては既存曲やメンバーも知らずに「#おすしハードコア」とかいう謎ワードだけ聞かされて作曲しました🍣
結果、最凶カワイイおすしハードコアに仕上がりました😈⚡️ https://t.co/4up2HOR93p
katz 公式Twitterより
名刺代わりに投下されたEP『OSS : first flash paranoia』。当コラムでもすっかりお馴染み、アンスリュームのサウンドプロデューサー、奇才・katzの“既存曲やメンバーも知らずに「#おすしハードコア」とかいう謎ワードだけ聞かされて作曲しました”という、心強いツイートが表すかのようにとんでもないEPだった。
🍣shake it now!!!!!!💕
— On the treat Super Season (@oss_antvox) August 5, 2021
✅2021.08.04.
🐠EBISU LIQUIDROOM
director : @seidai_takekosh#おすしハードコア pic.twitter.com/fZcGHicxkG
On the treat Super Season 公式Twitterより
ド派手なデジタルシーケンスと畳みかけるラップ調ボーカルがカオスティックにぶちかましてくるRYO-P曲「shake it now!!!!!!!」。バババッとスライスするギターと足癖の悪いドラムのピコピコメタルコア「SuperShow」。間奏のビートダウンもそこから明けてブレイクダウンも最高にキマっている。「heartbeat」の湿ったデジタル空気感に現在の海外ポップミュージックのトレンドを感じ、“おや?”と思っていたら、やはりそんな空気を読まずに容赦なく襲ってくるディストーションの波。不意に入ってくるサックスがエロくてズルい。ストレートながらもウマく緩急をつけるハードナンバー「brand new days」も、ちょっとナメたラップパート含めてテンションがぶち上がる。
【🆕🆕デビューライブ映像👏】
— On the treat Super Season (@oss_antvox) August 10, 2021
🧨「SuperShow」🍣
✅2021.08.04
🐠EBISU LIQUIDROOM
👑director : @seidai_takekosh #明日は東京初めての対バン#おすしハードコア pic.twitter.com/sYs4tg2rQ7
On the treat Super Season 公式Twitterより
そしてなんといっても「SUSHILOVE」である。極悪ヘヴィなギターと、祝砲のごとく乱打されるキックはまさにkatz節。スネアではなく、キックでリズムの符割りを作っていくのはさすがの妙技。《おすしがたべたい!》のキック、なんだあれ……。8弦ギターとおぼしきLow-Fの音程感保つサウンドメイクも素晴らしく、個人的にはフィルっぽく入るベースのようなクリーンギターがツボ。Static-XやSystem Of A Downあたりのモダンヘヴィ好きが喜びそうな極悪変態ギターが最高だ。そんな極悪サウンドとは裏腹に萌えラップ的なボーカルが秀逸で、サビのキャッチー性には驚愕した。
最後は上田剛士ファンが喜んでダイブしそうなスピード感とグルーヴが交差していく「RUN」。
『OSS : first flash paranoia』
うん、聴き手に一切の隙を与えないキラーチューン揃いの素晴らしいEPだった。まだメンバーがどうのというほどライブを観ることはできていないのだが、相当面白くなりそうなグループである。
- 5