SCRAMBLESホームページより

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松隈ケンタのギターが曲を引き立てながら耳にガッツリ残る理由|BiS、BiSH、GANG PARADEギター分析松隈ケンタのギタープレイ分析

鈴木 健也

Pop'n'Roll Editor in Chief(編集長)

2019.03.03

先日、サウンドプロデューサーの松隈ケンタがTwitterで【BiS新作REC豆知識②】と題して、現体制で新録した「BiSBiS」Bメロのギターカッティングに言及し、話題になっている。

松隈ケンタ 公式Twitterより

BiS、BiSH、GANG PARADE、EMPiREなどのWACK グループを始め、ときめき♡宣伝部、あゆみくりかまき、monogatariなど、さまざまなグループに楽曲提供をしている松隈。本記事では、キャッチーなメロディと緻密に構築されたアレンジによって常に刺激的なサウンドを聴かせてくれる松隈のギタープレイに着目して、彼のギタリストとしての特異性に迫っていきたい。

16分とミュートを活用して生み出す独自のグルーヴ感

松隈がツイッターで取り上げていた「BiSBiS」Bメロのカッティングは、8分音符のコードストロークの中に、16分音符のブラッシングと休符、シンコペーションなどが小刻みに加わり、歯切れの良いグルーヴィなフレーズに仕上がっている。

このような16分音符を巧みに活用したカッティングは、同じくBiSの「WHOLE LOTTA LOVE」のAメロやGANG PARADE「Beyond the Mountain」のBメロなどでも聴くことができる。

カッティングは、いわゆる速弾きソロのように聴いてすぐに技巧的だと感じさせられるようなプレイではないが、松隈のように切れ味を出すことは奥が深く難しい。16分のフィーリングをしっかり感じながら、右手をシャープに動かし、ブラッシングや休符では左手で音を的確に止めなくてはならないのだ。

BiSHの「BiSH-星が瞬く夜に-」のAメロも松隈らしいリズムに特徴があるパターン。一聴すると、それほど難しそうには感じられないが、この高揚感のあるノリを出すのは容易ではない。両手でミュートをしっかり行いつつ、ウラ拍も正確に取らなければならないのだ。

松隈が得意とするガレージロックナンバーとなるBiSHの「SMACK baby SMACK」のBメロでは、独特なルーズ感のあるギタープレイを聴かせる。ここではベースとドラムときっちり絡み合いつつ、ギターのリズムがハシりやすいパターンなので、リズムをキープすることもポイントになる。

BiS「IDOL」のリフもフレーズ自体はシンプルだが、「BiSH-星が瞬く夜に-」と同じようにミュートテクニックを駆使して休符で音をしっかり止められないと、このようなニュアンスが出せない。特にこの曲はチューニングも下げているためミュートが難しく、両手をシビアに使えないと、“出ている音は低いけど、ヘヴィな感じが出せていない”ということになりがちだ。

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