【連載】沖口優奈×『矢口真里の火曜The NIGHT』番組プロデューサー＆演出担当（前編）「流行や興味といった形のないものを察知して、視聴者に楽しんでいただかないといけない」マジカル・パンチライン 沖口優奈「沖Pの教えてプロデューサー」第1回：ABEMA『矢口真里の火曜The NIGHT』番組担当プロデューサー・堀越玲央／演出・松田征己（前編）

こういう風に広めていきたいという道筋を制作チームの方々とすり合わせをしながら導いていく（堀越）

沖口：
プロデューサーのお仕事内容ってどういうものなんですか？　一般的なサラリーマンの方のお仕事と比べると、ちょっと特殊ですよね。

堀越：
僕はプロデューサーといってもABEMAの中でのプロデューサーなので、地上波のテレビ局などとはちょっと意味合いが違うのかなと思います。ABEMAは、ドラマや恋愛番組といったオリジナル番組のほかに、多彩なジャンルの番組も多く扱っています。そういう局部的に狙っている番組をいかにマス（大衆）に向けるのか、大きなところに拡げられるのか。それを考えるのが1番の仕事なんです。ABEMA全体の方針を見据えながら、こういう番組をやって、こういう風に広めていきたいという道筋を制作チームの方々とすり合わせをしながら導く……。“導く”というとちょっと偉そうかもしれませんが、番組として、ABEMAとして、こういう方針でやっていきたいということを制作チームに共有して、形にしていくという感じです。

沖口：
番組の方向性を決める、進むべき道を作るっていう感じなんですね。

堀越：
そうですね。プロデューサーとしてはそういうことを考えています。番組のキャスティングとか予算の管理とか、一般的にプロデューサーがやっているような仕事ももちろんありますけど、1番重要なのは今話したことなんです。

沖口：
『火曜The NIGHT』はアイドル番組ですけど、それまでアイドルに詳しかったんですか？

堀越：
正直、この番組で初めてという感じですね。ディレクターだった時に、アイドルの方とお仕事体験といった内容の番組を半年くらいやった経験はあるんですけど、アイドル番組という形でがっつり関わるのは初めてです。

沖口：
ゼロからアイドルを勉強したんですか？

堀越：
そうですね。僕は昨年の12月からこの番組に本格的に参加させていただいているのでわりと新しめのキャラです（笑）。番組は開局当初にスタートし、今年で5年目を迎え歴史があるので、過去の放送回をチェックし直し、番組自体の特性やアイドル業界について勉強しました。

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沖口：
演出の仕事はどういったものなんですか？　番組の構成を考えたり？

松田：
そうですね。一般的に演出の仕事というと、番組の構成を考えて、台本を作って、段取りよく事故なく放送できる方法を考えるといったところでしょうか。あとは、いかに面白いものにするか、どうやって意図を明確にするのかというようなことを考えるのが演出の仕事だと思うんですけど、この番組はMCのお2人がすごく上手だし、作家さんも素晴らしいアイディアを出してくれるので、僕は“どうしましょう？”、“あ、いいですね！”って言ってるだけです（笑）。

沖口：
はははは（爆笑）。

松田：
“演出と呼べるようなこと、何かしてるかな？”って思いますよ。

沖口：
松田さんは5年前の番組立ち上げの時から携わっていらっしゃるんですよね。やっぱりアイドルに詳しくなりましたか？

松田：
めちゃくちゃ詳しくなりました、出演してくれた方に関しては。

沖口：
すごい数のアイドルさんが出演していますよね。

松田：
170～200組くらいになるみたいなんですよ。

堀越：
先日、放送が230回目を迎えて、複数回出演してくださっている方もいるので、おそらく200組くらいになると思います。

沖口：
きっと、アイドルをやっている私よりもアイドルに詳しいですよね（笑）。

松田：
どうでしょうね（笑）。出演してくれたアイドルには詳しくなりますけど、すっごくアイドルが好きな人からしたら“えっ、そのグループを知らないの!?”というようなことはあるかもしれません。

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