SKE48［松井珠理奈 卒業コンサートレポート］感謝と希望を届け切った夜公演「明るい未来に向けて卒業したいと思います」

松井は、2008年に11歳でSKE48に加入。同年発売のAKB48の10thシングル「大声ダイヤモンド」でセンターに抜擢され、以降、常にSKE48を牽引する存在として活動してきた。2020年2月に卒業を発表し、2020年9月に2日間、日本ガイシホールで卒業コンサートを行なう予定だったが、新型コロナウイルスの影響で中止に。今回、その卒業コンサートが実現。1席ずつ間を空けてキャパシティの半数未満の3,500人（昼・夜公演合計7,000人）の有観客公演と『ABEMA PPV ONLINE LIVE』での生配信を実施した。

松井珠理奈、江籠裕奈、熊崎晴香の3名がステージ上に登場し、「ウッホウッホホ」から夜公演はスタート。ゴリラ役の山内鈴蘭が消毒してからバナナを食べるコミカルな動きで笑いを誘った。

その勢いのまま「青春ガールズ」、「偉い人になりたくない」と続き、松井がプロデュースしたユニット『Black Pearl』が「Change your world」を見せた。

「松井珠理奈マル秘暴露大会」と題したMCをはさみ、前日に卒業コンサートを開催した高柳明音が松井玲奈のポジションを務め、「TWO ROSES」をデュエット。

9期生と10期生での「青空片想い」に続いて、“卒コンで聴きたい1曲大投票”の候補曲になっていた「アイドルはウーニャニャの件」を松井、大場美奈、古畑奈和、熊崎晴香、菅原茉椰、須田亜香里、高畑結希でアクト。

「思い出以上」では、江籠裕奈、北野瑠華、井田玲音名が大人の色気で魅了した。

一転、「天使のしっぽ」では、大谷悠妃、平野百菜、太田彩夏がしっぽをつけた衣装でキュートなパフォーマンスを展開すると、上村亜柚香、水野愛理、末永桜花は「黒い天使」で黒いレザーの衣装に身を包み普段と違う大人びた表情で魅せた。

江籠裕奈の“みなさん、こんばんは。SKEの天使です（笑）。これからの未来は私たちに任せてください”という宣言から披露した「ここにだって天使はいる」では、松井の加入当時のさまざまなシーンがステージ上のモニターに映し出された。

MCで“天使”がつく楽曲を担当したメンバーが“萌えゼリフ”を次々に放つと、来月卒業が決まっている竹内彩姫がひと際会場を沸かせた。

会場が暗転し、「Parting shot」で現れた松井は髪をバッサリとカットしてショートカットに。このサプライズ演出にステージ上のメンバーも、コンサートのタイトルどおり“何かが起きた！”と驚きの表情を見せた。

大好きだという倖田來未の「キューティーハニー」のカバーでは“卒業するわよ”と決めゼリフを残すと、ゲストのDJ TORAが登場。会場は巨大なダンスフロアと化し、ダンスナンバーを続けて投下。リクエストアワーでも人気の高い松井のソロ曲「赤いピンヒールとプロフェッサー」と「Who are you」では、同曲の振付師であるNami Jとダンサー6名とともに華やかなステージをくり広げた。

SKE48の1stシングル「強き者よ」ではメンバー全員に加え、卒業した1期生から11名のメンバーがサプライズ登場。全員赤い衣装で力強く歌声を響かせた。さらにステージには矢方美紀が姿を現し、ギターを弾きながら松井と「不器用太陽」をデュエットした。

“みなさん、6期生です。おじゅりのことが大好きすぎて、「ごめんね、SUMMER！」”と、熊崎が元気いっぱいに曲紹介すると、6期生全員がステージに。9期生と10期生で「賛成カワイイ」、全員で「バンザイVenus」とSKE48の代表曲を続けてパフォーマンスした。

“みんな、大好きー！”と発しながら始まった自身のデビューソング「大声ダイヤモンド」では、松井がトロッコで会場を周り、事前に募集していた“好き”という掛け声で大きく盛り上がった。

“いつもセンターで歌ってると、みんなのパワーを横からも背中からもすごい感じるの。そのおかげで自分もパワーが出せてるから、今日もすごい幸せだった”と話していると、“珠理奈！”と卒業生の佐藤すみれが登場。

会場に来られなかった1期生の大矢真那や松井玲奈、AKB48卒業生の高橋みなみ、小嶋陽菜など海外を含めた48グループのメンバーや、プロレスラーのケニー・オメガからの卒業を祝うビデオメッセージが映し出された。

松井は多くのメッセージに感激しながら、海外の48グループメンバーに向けて“いろんなところに行ってみたいなと思ってるので、会えるまで待っててください”と語った。
　
“寂しいですが、最後の1曲です。私が歌う最後のシングル聴いてください”と語りかけて「恋落ちフラグ」を歌唱。松井のメンバーカラーのオレンジと緑の紙吹雪が舞い、本編を華麗に締めくくった。

アンコールでは、松井の涙を流してきたヒストリームービーが映し出されると、松井は、1期生の楽曲「神々の領域」をオリジナル衣装でソロ歌唱した。

「Glory days」は、オリジナルメンバーの桑原みずき、中西優香とともにパフォーマンス。SKE48の歴史を知るファンには胸が熱くなる演出となった。

“珠理奈さんが私たちに残してくれたものは本当に大きくて、これから珠理奈さんのいない穴をどう埋めていったらいいか、珠理奈さんの背中を見てきた私たちだからこそ、1番強い気持ちでそれを思っています。ですが、珠理奈さんはみんなに頑張ってねというエールをいつも心から送ってくれて、そのエールに励まされて今日もこのステージに立つことができました”という斉藤真木子の言葉のあと、松井は緑のドレスで登場。自身が作詞した卒業ソロ曲「Memories～いつの日か会えるまで～」を心を込めて届けた。ステージ下にはオレンジ色の衣装を身につけたメンバーが集まり、ステージ上も会場のサイリウムもオレンジと緑に染まった。

“世界中のみなさまに私たちの大好きを伝えたいと思います”と「大好き」をさまざまな言語で歌唱。

「僕は知っている」を披露したのち、松井は想いを口にした。

“メンバーに本当に支えられてきました”と、10回目の総選挙（2018年の＜AKB48 53rdシングル 世界選抜総選挙＞）でリハーサルに出られず部屋で泣いていた時にメンバーが全員で“カッコいい珠理奈さん見せてください！”と励ましてくれたことを明かし、“あれがなかったらもっと早く倒れてた”と振り返った。

“メンバーが（自分に）ついてきてくれて、なんかいつの間にかメンバーに引っ張られてきたんだなと思ったら、すごくみんなが頼もしくて、だから卒業を決められました。みんなありがとう”と感謝の気持ちを伝えた。

“信じれば、誰かが側にいれば、ファンのみなさまが側にいれば、夢は叶う。13年間みなさんがそう思わせてくれました。みんなで心を繋いで、また明るい未来が来たらいいなと思いながら、私も明るい未来に向けて卒業したいと思います。本当にありがとうございました。これからもよろしくお願いします”と話し、メンバー全員が作る花道を通りながら“みんな楽しむんだよ”と声をかけ、“大好き！　幸せ！　ありがとう！”と語ってステージをあとにした。

斉藤真木子より、“珠理奈さんが私たちに向けて書いてくれた、ファンのみなさまへの感謝の気持ちが綴られた曲です”と、松井が作詞した未発表の新曲「オレンジのバス」を全員で披露。

斉藤が“珠理奈さんが残してくれたこの「オレンジのバス」と一緒に私たちSKE48は歩み続けて走り続けていきたいと思います！　本日はありがとうございました”と挨拶し、松井珠理奈の卒業コンサートを締めくくった。

なお、SKE48劇場での松井珠理奈最終公演は、4月29日（木・祝）に開催されることが決定。詳細は後日発表される。

また、4月10日の高柳明音卒業コンサート、4月11日の松井珠理奈卒業コンサートおよび各日のアフターパーティ配信は、『ABEMA PPV ONLINE LIVE』にてアーカイブ配信中。

松井珠理奈卒業コンサート　ダイジェストムービー

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ABEMA PPV ONLINE LIVE
2021年4月18日（日）23時59分までアーカイブ配信中