JAPANARIZM[ライブレポート]笑顔と希望に溢れた髙木由莉愛卒業ライブ「JAPANARIZMにいれて、本当に幸せでした」
JAPANARIZM[ライブレポート]笑顔と希望に溢れた髙木由莉愛卒業ライブ「JAPANARIZMにいれて、本当に幸せでした」
JAPANARIZMが、1月30日(土)に東京キネマ倶楽部にてリーダーの髙木由莉愛の卒業公演<髙木由莉愛卒業ライブ>を開催した。本記事では、オフィシャルレポートをお届けする。
2016年5月24日にデビューした『はっぴっぴ』の初期メンバーで、はっぴっぴを前身として2019年11月11日にデビューしたJAPANARIZMのリーダー、そして唯一の初期メンバーとして活動していた髙木由莉愛。
2021年1月頭に、JAPANARIZMを卒業して“お祭り系アイドルグループ”FES☆TIVEに加入することを発表。この電撃移籍は大きな話題となった。
この日は、そんな髙木由莉愛の卒業公演ということで、会場には数多くのファンが駆けつけた。
まず、ライブの幕開けを飾ったのは、テンシメシとはっぴっぴの一部メンバーがコラボしたプリュの派生ユニットの『はっぴメシ』。
現在テンシメシ໒3として活動中の中川珠里・江口結香と髙木による3人組のユニットだが、今日はそれぞれのメンバーが髙木由莉愛の歴代衣装を身にまといステージに登場。テンシメシの楽曲を披露し、満席の会場を温めた。
MCでは、それぞれのメンバーが自己紹介と合わせて担当メシを発表。髙木由莉愛が、“担当メシは、みなさんの愛です”と言うと、客席は事前に打ち合わせをしたかのように静まり返って、ライブ開始直後から髙木恒例の“ダダ滑り”を見せた。
3曲目の「花よ咲け!咲け叫べ!」では、事務所のベテランメンバーである3人で抱き合って早速涙を目に貯めるシーンも。髙木と江口はもともと『はっぴっぴ』の初期メンバーとしてプリュに入所し、約4年間の月日をともに過ごしてきた戦友(※江口は事務所をすでに退所)。そして中川も、髙木が事務所に入所する以前からプリュに所属しており、公私ともに仲良く過ごしていた仲間。これまでの数々の思い出が脳裏に蘇ったに違いない。
続いては、『はっぴっぴ(初期メンバー)』のステージ。はっぴっぴのSEが流れると会場のボルテージは一気に上昇。こちらもはっぴメシと同様、各メンバーが髙木由莉愛の歴代衣装を身にまとって、東京キネマ倶楽部のステージ階段上から登場。
ステージが一気に暗転し、後方のスクリーンに「はっぴ着てはっぴっぴ」のMVが映し出されると、声が出せない会場で、ファンは思わず期待に息を飲んだ。
今はそれぞれの道を歩んでいるはっぴっぴ初期メンバーが揃ってライブをするのは、実に3年以上ぶり。はっぴっぴのメンバーとして活動するために、寮暮らしをすることを決心して1人東京に上京してきた髙木由莉愛。
そんな髙木が東京のステージで初めて披露した「はっぴ着てはっぴっぴ」を初期メンバーで歌い踊るパフォーマンスに、会場はエモーショナルな空気に包まれた。
続いて、「NO祭り , NO人生」を披露。ブランクがあったとは思えない堂々としたステージングを展開し、“日本一楽しい汗をかけるライブ”という言葉がぴったりなステージとなった。
MCでは、メンバーそれぞれデビュー時の年齢で自己紹介。今は全員お酒が飲める年齢となったが、髙木由莉愛が東京でデビューした時にはまだ10代だったことを思い出す。
続いて「祭囃Dancing!」を歌唱し、ラストは「打倒!諸行無常」で締めくくり。
現在のJAPANARIZMにも受け継がれているこの曲では、コール禁止にも関わらず、客席からはコールが聴こえてきているのではと錯覚してしまうような熱い盛り上がりを見せた。
そして、いよいよJAPANARIZMのステージへ。会場には緊張感や期待など、いろいろな空気が立ち込めた。
「お神輿フロンティア」で、JAPANARIZMのステージはスタート。この日がこのメンバーで最後のライブという寂しさがまったく感じられない心からステージを楽しんでいるメンバーの全力笑顔に、やはりこれが髙木由莉愛のステージ、JAPANARIZMのステージだと感じさせられた。この日ここにいるファンに、自分の今の全力を注ぎたい・届けたい、そんな髙木の気概が感じられるパワフルなライブだ。
3曲目は「JAPANAFLIGHT」。ライブごとに西村彩有里のアレンジでセリフが変わる内容になっている出だしの機内アナウンスは、“これからのゆっちゃんの未来を全力で応援していくよ!”と、ポジティブ全開な内容に。これからの髙木も、JAPANARIZMも、ぐんぐんと上昇していくに違いない。
しんみりすることなく明るく元気なMC後には、「激推し!Pinky Girl」。この曲はJAPANARIZMで披露するのは初めてで、はっぴっぴ時代に作られた髙木のセンター曲。この日の本番のために特別に練習したという。可愛らしい振り付けに、“ボク”が“Pinky Girl”に出会って恋に落ちるという淡い恋を描いた内容の楽曲だが、間奏では突然のデスボイスにヘッドバンキング。髪飾りが取れても、なおヘドバンをするこの全力投球具合いは、JAPANARIZMの魅力の1つだ。
「曇天バタフライ」「RUNNIN‘UP」と、JAPANARIZMの中ではクールなテイストの楽曲を2曲続けて披露すると、会場の雰囲気はガラッと一変。「RUNNIN’UP」の髙木の歌唱パート“振り向かないことさ前進”は、これまでのどのライブよりも力強く、髙木の決心が感じられるものであった。
JAPANARIZMで実施したクラウドファンディングにて見事目標を達成してMVの制作が叶った「OK!!」へ。この曲は、髙木が卒業したあとのJAPANARIZMでも代表曲として輝いていくに違いない。
MCでは、メンバー手作りの卒業証書と、有志のファンによって用意された花束が渡され、そのお礼として髙木が手紙を読んだ。手紙には、メンバーとファンへの感謝の想いが綴られていた。“最後は笑って終わりたい”と言って、ラストスパートへ。
「合言葉はとおりゃんせ」「ワガママ女リティ」と続き、メンバー1人ひとりが今を噛みしめるように、それでいて笑顔のパフォーマンスをくり広げた。ステージを観ていると、これまでのさまざまなステージが鮮明に蘇り、髙木がはっぴっぴ時代からずっと築き上げてきたものが、今こうして結晶となって、受け継がれ繋がっているのだと感慨深くなる。
ラストの曲は、髙木のセンター曲で、今なおJAPANARIZMで歌い続けられている「恋はスクランブル!」。この曲が終わったら、もうこのメンバーのJAPANARIZMが見られないと思うと寂しくもあるが、会場一面はピンクのサイリウムで埋め尽くされ、ファンからの温かい祝福と今後への応援を本人も感じ取ったのではないだろうか。
髙木は“私はJAPANARIZMってユニットにいれて、本当に幸せでした、ありがとうございました”と告ると、最後までステージに残り、深々とお辞儀をして卒業ライブを締めくくった。
涙なしには見られないライブかと思いきや、メンバーもファンも終始明るく笑顔で、“卒業って、いいものだな”とすら思える素晴らしい公演だった。
髙木由莉愛もJAPANARIZMも、未来へ向かって前だけを見て進んでいこうという熱い決心が感じられたこの卒業ライブ。それぞれの道での輝きに今後も期待が高まるばかりだ。
JAPANARIZM髙木由莉愛卒業ライブ
2021年1月30日(土)
東京キネマ倶楽部
出演:JAPANARIZM
ゲスト:はっぴっぴ(初期メンバー)/はっぴメシ
■はっぴメシ
禁断のShall we dance
インスタント
花よ咲け!咲け叫べ!
■はっぴっぴ
はっぴ着てはっぴっぴ
NO祭り , NO人生
祭り囃子Dancing!!
打倒!諸行無常
■JAPANARIZM
お神輿フロンティア
手裏剣ド真ん中!
JAPANAFLIGHT
激推し!Pinky Girl
曇天バタフライ
RUNNIN'UP
OK!!
合言葉はとおりゃんせ
ワガママ女リティ
恋はスクランブル!