エビ中[ライブレポート]熱量満載の年末<大学芸会>完走!気概に満ち満ちた力強いメッセージ

エビ中[ライブレポート]熱量満載の年末<大学芸会>完走!気概に満ち満ちた力強いメッセージ

エビ中[ライブレポート]熱量満載の年末<大学芸会>完走!気概に満ち満ちた力強いメッセージ

私立恵比寿中学が、毎年年末恒例行事として行っている<大学芸会>を完遂した。今年は東京国際フォーラム ホールA(12月18日)、東京ガーデンシアター(12月26日、27日)の計3日間にわたる有観客開催となった。

<私立恵比寿中学 バンドのみんなと大学芸会2020 エビ中とニューガムラッド>東京ガーデンシアター(2020年12月27日)Photo by 中島たくみ、石井健

昨年、幕張メッセで行われた<私立恵比寿中学 バンドのみんなと大学芸会2019 エビ中のフルバッテリー・サラウンド>と同様今回もフルバンドを従えての登場となったが、今回緞帳が上がり明らかになったのは、すべてのバックメンバーが女性のみ!ギターの流麗なソロワークからお馴染みのSE「ebiture」が生バンドで奏でられると、ステージ上に設置されたドミトリーを想起させるセット上に、パート毎に配された13名に及ぶガールズバンドがその姿を見せた。エビ中メンバーもシルエットで浮かび上がる。

公演開始のブザーが鳴り響くと、ステージ上は暗転。ステージ上のドミトリー上部から柏木ひなたが、オープニングナンバー「Family Complex」のイントロをアカペラで高らかに歌い上げ、ステージがスタート。黒と白の戦闘服を思わせる衣装に身を包み、「キャンディロッガー」「ラブリースマイリーベイビー」「ハイタテキ!」そして短い自己紹介mcをはさんで、中山莉子の「そりゃあさ、いろいろ大変な状況だし世の中不況不況ってどこかしこできくけどさ~そんなの関係なくさ~努力努力でさ~」のフリから「Go!Go!Here We Go!ロック・リー」「SHAKE! SHAKE!」と、冒頭からエビ中のアッパーなライブチューンを畳みかける。

まるでこの状況下の鬱屈した気分を吹き飛ばそうとするかのような熱演に、ファミリー(エビ中ファンの総称)は無言ながらもサイリウムと拍手で懸命に応える。そして前半のピークは、小林歌穂の口パク芸と黒人歌手さながらのアジテーションが堪能できる「EBINOMICS」。しかしこの日は、音源で実際に歌唱しているOlivia Burrell(JUJU、久保田利伸、中島美嘉等錚々たるアーティストのバックコーラスとして活躍)が下手からサプライズゲストとして登場!ものまね番組かと見紛うエンターテイメント(演出)で会場を大いに沸かせた。

 <私立恵比寿中学 バンドのみんなと大学芸会2020 エビ中とニューガムラッド>東京ガーデンシアター(2020年12月27日)
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<私立恵比寿中学 バンドのみんなと大学芸会2020 エビ中とニューガムラッド>東京ガーデンシアター(2020年12月27日)

コンサート中盤に入り、この日2つ目のサプライズとなったのは、シンガーソングライターの吉澤嘉代子。エビ中への提供楽曲「曇天」では大人へと成長する女性のアンニュイな心情を、エビ中がコーラスで参加した「ねぇ中学生」(吉澤嘉代子曲)や「面皰」では少女の無垢な感情を情感たっぷりに歌唱。女性ファンにはたまらないパートとなったことだろう。

 <私立恵比寿中学 バンドのみんなと大学芸会2020 エビ中とニューガムラッド>東京ガーデンシアター(2020年12月27日)
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<私立恵比寿中学 バンドのみんなと大学芸会2020 エビ中とニューガムラッド>東京ガーデンシアター(2020年12月27日)

その後ガールズバンドによるエビ中楽曲のインストメドレーをはさんで、衣装を着替えたメンバーが再び登場。ステージ上には大きく色艶やかな造花があちこちに設置され、メンバーの黄と青のツートン衣装とも相俟ってそれまでのモノトーンなイメージが一変する。

 <私立恵比寿中学 バンドのみんなと大学芸会2020 エビ中とニューガムラッド>東京ガーデンシアター(2020年12月27日)
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<私立恵比寿中学 バンドのみんなと大学芸会2020 エビ中とニューガムラッド>東京ガーデンシアター(2020年12月27日)

そして12月18日(金)、26日(土)に続くスペシャルゲストとして、エビ中のメジャーデビュー当時より数々の代表曲を提供するたむらぱん(田村歩美)が、メンバーと同じ衣装で登場。既存の楽曲群に加え、この大学芸会(ワンマン)に向けて新たに書き下ろされた新曲「イエローライト」を披露。ファミリーからも絶大な信頼を寄せられるたむらぱんの新曲は、会場から大きな拍手で迎えられた。

コンサートもいよいよ終盤に差し掛かり、TikTokでオーガニックヒットとなっているメジャーデビュー曲「仮契約のシンデレラ」から、最新アルバム『playlist』のリードトラック「ジャンプ」まで一気に駆け抜け、“思い通りにいかなかったりならなかったりすることはあります。嬉しいこととか楽しいことと同じくらい、悩んだり苦しんだりすることもあります。でも、エビ中はいつだってみんなのそばにいます。ずーっとずーっとそばにいます。この曲がすべての人に届きますように…”と絞り出すような柏木ひなたのmcに続いて、クロージングナンバーとなる「スーパーヒーロー」を熱唱。全24曲、約2時間30分に及ぶコンサートを感動的に締めくくった。

公演タイトルに掲げられた造語“ニューガムラッド(NEW GIRL COMRADE ※GIRL+COMRADE)”はその名の通り、エビ中が獲得した“新たな同志”。そんな彼女たちのパフォーマンスは、一見華やかながらも、今年の災禍や自分たちの身の回りに起きるさまざまなことにも力強く立ち向かおうとする気概に満ち満ちた力強いメッセージを感じさせた。

なおこの日、来年2月からスタートするワンマンツアーの開催を告知解禁。全国5か所6公演が予定されている。

 <私立恵比寿中学 バンドのみんなと大学芸会2020 エビ中とニューガムラッド>東京ガーデンシアター(2020年12月27日)
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<私立恵比寿中学 バンドのみんなと大学芸会2020 エビ中とニューガムラッド>東京ガーデンシアター(2020年12月27日)
 <私立恵比寿中学 バンドのみんなと大学芸会2020 エビ中とニューガムラッド>東京ガーデンシアター(2020年12月27日)
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<私立恵比寿中学 バンドのみんなと大学芸会2020 エビ中とニューガムラッド>東京ガーデンシアター(2020年12月27日)

Photo by 中島たくみ、石井健

私立恵比寿中学 バンドのみんなと大学芸会2020 エビ中とニューガムラッド

2020年12月27日(日)@東京ガーデンシアター

SE ebiture
01.Family Complex
02.キャンディロッガー
03.ラブリースマイリーベイビー
04.ハイタテキ!
mc
05.Go!Go!Here We Go!ロック・リー
06.SHAKE! SHAKE! 
07.Intro~EBINOMICS(w/ Olivia Burrell)
mc
08.I’ll be here
09.愛のレンタル
10.自由へ道連れ
mc
11.曇天(w/吉澤嘉代子) 
12.ねぇ中学生(w/吉澤嘉代子)
13.面皰(w/吉澤嘉代子)
mc
14.PLAYBACK
転換インストメドレー(Lon de don~なないろ~紅の詩)
15.幸せの貼り紙はいつも背中に
16.大人はわかってくれない(w/たむらぱん)
17.ポップコーントーン(w/たむらぱん)
mc
18.イエローライト(w/たむらぱん) ※未発表新曲
mc
19.仮契約のシンデレラ 
20.YELL
21.オメカシ・フィーバー ※バンド紹介
22.HOT UP!!!
23.ジャンプ
mc
24.スーパーヒーロー

バンドメンバー
Arrangement / 音楽監督:橋本しん(Sin)
Keyboard:鈴木栄奈
Bass:高原未奈
Drums:MIZUKI
Guitar:YASHIRO
Guitar:瀬川千鶴
Saxophone:中村有里
Trumpet:山崎千裕
Trumpet:レイチェル
Trombone:石橋采佳
1st Violin:島田光理
2nd Violin:加藤かな子
Viola:筒田咲紀
Cello:大浦萌

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