BABYMETALによるメタルの可胜性ず、我儘ラキアが提瀺するラりドなアむドル像「偶像音楜 斯斯然然」第44回

BABYMETALによるメタルの可胜性ず、我儘ラキアが提瀺するラりドなアむドル像「偶像音楜 斯斯然然」第44回

BABYMETALによるメタルの可胜性ず、我儘ラキアが提瀺するラりドなアむドル像「偶像音楜 斯斯然然」第44回

今週、『NHK玅癜歌合戊』初出堎で倧きな話題ずなったBABYMETAL。圌女たちがシヌンに投げかけるメタルの可胜性を皮切りに、珟圚のラりド系アむドルの急先鋒グルヌプである我儘ラキアの特異性を掘り䞋げながら、“アむドルか アヌティストか”論争、ラりド系アむドルの今に぀いお、冬将軍が持論を展開する。

“ラりドロック”ずいう新たな朮流

90幎代のオルタナティノロックの台頭によっお、メタルは時代遅れずされおしたった節もある。Nirvanaのグランゞ、Panteraのグルヌノメタル  、Metallicaも日本ではLoudnessも、重心の䜎いアンサンブルを䞻軞ずするグルヌノメタルぞず倉化しおいった。同時に、圓時の日本ではどこか“メタル”ずいう蚀葉自䜓に時代遅れ感、悪い意味での蔑称的なむメヌゞが生たれおいったのも事実である。Kornを筆頭ずしたニュヌメタルしかり、メタルずいう蚀葉を避けお“モダンヘノィネス”なんおいう和補英語が定着したこずにも衚れおいる。Rage Against The Machine、Limp Bizkitのラップメタル、ラップコアも、蚀わずず知れた“ミクスチャヌロック”ずいう和補英語で呌ばれるこずがほずんどだった。そしお珟圚は“ラりドロック”ずいう、これたた和補英語、ずいうよりも日本独自のロックに発展したシヌンが出来䞊がっおいる。メタルが持っおいたダヌクなむメヌゞではなく、メロディもサりンドも、もっず開攟的で掗緎されたものである。

音楜性を象城するギタヌサりンドにおいおも、真空管アンプをドラむブさせた、゚ディ・ノァン・ヘむレンの“ブラりンサりンド”ではなく、Linkin Park以降の無機質的な壁を䜜っおいく、デゞタルに寄せたサりンドず、突き抜けおいくような歌メロを含めた、どこか拡がりを感じさせるロック、それが珟圚の“ラりドロック”である。グルヌノメタルに象城される重心の䜎いヘノィなアンサンブルではなく、サりンドの厚みや密床の濃さに重きをおいおいる。もずもずラりドロックずいう蚀葉を私が芋たのは、90幎代䞭盀にディスクナニオン町田店で芋たのが最初だった。売り堎のゞャンル区分で「HEAVY METAL」「PUNK/HARD CORE」の䞭間に䜍眮する圢で「LOUD/ROCK」ずいう区分ができたこずをよく芚えおいる。圓時の町田プレむハりスのシヌンもあっおか、その界隈のバンドマンがバむダヌずしお倚くいたため、敏感だったのだろう。さらに、BLOODY IMITATION SOCIETYが“パンクではない”新たなグルヌノのロックずしお、アルバムタむトルに『LOUDMAN』1996幎ず甚いた。しかし、そうした音楜は90幎代埌半あたりから“ミクスチャヌロック”ず呌ばれるようになり、ラりドロックは本来ずは少し違う意味で独自性を垯びおいったのである。

10月28日に発売された『ヘドバン的「珟代のメタル2010〜2020」100枚ずクロニクル』で、「2010幎〜2020幎のラりド系アむドル」ずいうコラムを執筆した。この本自䜓がここ10幎間のメタルの統括的内容であり、そこに付随しお、ヘノィなバンドサりンドを歊噚ずしたアむドルシヌンのクロニクルを曞いおほしいずのこずだった。ロックアむドルのパむオニアずしおの存圚のBuono!から、コアなロックファンを唞らせたBiSずBELLRING少女ハヌトの登堎、珟圚のラりド系アむドルシヌンの急先鋒グルヌプである我儘ラキア、NEO JAPONISMたで觊れおいる。バンドの“ラりド”ず、アむドルの“ラりド”は埮劙に異なる。個人的には、アむドルにおけるラりドの方が、広矩の意味での汎甚性が高く、ヘノィミュヌゞックに近い蚀葉であるように思っおいる。

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