＜TERASHIMA KAWAII FESTIVAL＞、寺嶋由芙編集長直属「かわいい特派員」イベントレポート＜TERASHIMA KAWAII FESTIVAL＞かわいい特派員レポート

まじめなアイドルとまじめなヲタクが作り上げた“かわいい世界”

取材・文：べるりん

“まじめなアイドル　、まじめにアイドル”ゆっふぃーこと寺嶋由芙の主催ライブ＜TERASHIMA KAWAII FESTIVAL vol.1＞、寺嶋自身がかわいいと評する原田珠々華、虹のコンキスタドール、rionos、二丁目の魁カミングアウト、そして妄想キャリブレーションの5組のアーティストをゲストに迎え、2018年12月21日（金）に新宿ReNYで盛大かつ華々しく開催された。このライブの開催が明らかにされたのは、同年10月に行われた寺嶋の活動5周年を記念したソロライブのときであり、当時＜ゆふフェス（仮）＞として発表されたものであった。それから約2ヵ月間、寺嶋がその準備にいかに心を砕いてきたか、＜TERASHIMA KAWAII FESTIVAL vol.1＞を体感した方はもちろん、寺嶋の人となりを多少たりとも知る方であれば想像に難くないであろう。ここでは5組のゲストアーティストの中から寺嶋が推しと公言する原田珠々華と寺嶋自身のライブの様子にフォーカスしてお伝えする。

原田珠々華からこのフェスは始まる。2018年6月からソロでの再始動を果たした原田に出演を要請するにあたり、寺嶋の原田に対する心憎い気遣いが感じられる。その寺嶋に“全人類永遠の初恋”と言わしめる原田、その印象と符合する制服モチーフの衣装がおなじみであったが、この日は赤いチェック柄のワンピースで登場。アコースティックギターを片手にスタンドマイクの前に1人立つ原田の姿には、かわいらしさだけではない少し大人びたものを感じる。フロアの声援が静まり、原田の涼やかな歌声が心地よく会場に響く。その広さをまったく感じさせることのない実に堂々としたパフォーマンスである。一方でMCは苦手と語る原田。だが、その日のうちにそれが悔しいと振り返るなど、大器の片鱗を覗かせる。この日の原田のパフォーマンスは、2019年が彼女にとって飛躍の年になることを多くの観客に予感させたに違いない。

トリを務めたのはもちろん主催の寺嶋由芙。寺嶋の代表的な盛り上がり曲である「ねらいうち」が会場に響き、寺嶋がステージに姿を見せると、観客のボルテージは最高潮に。続いて、この日のゲストである二丁目の魁カミングアウトのミキティー本物が振り付けを担当した「わたしになる」、2018年10月にリリースされた新曲でありオリコンチャートで自己最高順位を獲得した「君にトロピタイナ」、そして同じくこの日のゲストであるrionosが楽曲提供したデビュー曲「＃ゆーふらいと」と、寺嶋と彼女のファンにとって思い入れ深い楽曲が続く。MCでは、2019年の第1弾であり自身10作目となるシングルが4月17日にリリースされることが発表される。激動のアイドルシーンにおいて、一歩先の目標を常にファンの前に提示する寺嶋のこうした姿勢は、ファンとの深い絆に裏打ちされたものであるに違いない。まさに“まじめなアイドル”と“まじめなヲタク”が作り上げた“かわいい世界”の一端を垣間見た思いだ。寺嶋が愛して止まないサンリオピューロランドの『ミラクルギフトパレード』､そのメインテーマ曲である「KAWAII FESTIVAL」に合わせてこの日の出演者がステージへ。ステージとフロアが一体になった“KAWAII！　KAWAII！”コール＆レスポンスで盛大なフィナーレを迎える。と同時に、それはvol.2開催への期待が淡いものから確かなものへと変化した瞬間でもある。しかもそう遠くない将来に。

【追伸】
推しのライブをある程度とはいえ客観視し、わかりやすくかつ簡潔に表現することは、普段ヲタク用語にまみれた文章を書いてきたこともあって、大変難しいものであると改めて痛感しました。撮影した画像から、アイドルのかわいいを守るためのスタッフ各位のご尽力を間近で見せていただくなど、大変貴重な経験をさせていただけたことに感謝申し上げます。拙文が少しでもお役に立てれば幸いです。

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