CHERRY GIRLS PROJECT［ライブレポート］＜九瀬いむ生誕祭＞で描いた心の成長物語
CHERRY GIRLS PROJECT［ライブレポート］＜九瀬いむ生誕祭＞で描いた心の成長物語
CHERRY GIRLS PROJECTが、11月1日（日）に渋谷DESEOにて＜CHERRY GIRLS PROJECT"九瀬いむ生誕祭"＞を開催した。この日はCHERIE GIRLS PROJECT、VARY GIRLS PROJECT、We=MUKASHIBANASHI、パピプペポは難しい、メルクマールメルマールらも出演し、本イベントに花を添えたほか、前日に誕生日を迎えた九瀬いむが、ソロコーナーでも登場。また、生誕祭の前に、メルクマールメルマールとの2マンライブも実施した。本記事では、＜CHERRY GIRLS PROJECT"九瀬いむ生誕祭"＞のトリとして登場したCHERRY GIRLS PROJECTのライブの模様をお伝えする。
＜CHERRY GIRLS PROJECT"九瀬いむ生誕祭"＞渋谷DESEO（2020年11月1日）
取材・文：長澤智典
CHERRY GIRLS PROJECTのライブに先駆け行なわれた九瀬いむソロコーナーでは、来瞳舞夢を迎え、九瀬の誕生の日からグループ加入直前までを、写真と本人の言葉で綴る“九瀬いむヒストリー”を披露。
続く＜九瀬いむ生誕祭＞公演は、まだCHERRY GIRLS PROJECTが暗闇の中を彷徨い、必死に現状を変えようともがいていた頃を振り返るように「ナキタイナ」から始まった。胸を騒がせる華やかでエモーショナルな楽曲に乗せ、5人は“ナキタイカナ 涙も出ない”と苦しかった胸の内をぶつけるように歌い叫びながら、激しくパフォーマンスしていた。
「アンチエーター」でも、CHERRY GIRLS PROJECTは混沌とした心情をもがき苦しむ気持ちのままに吐き出す。人が心に抱える抱え切れない葛藤を、彼女たちはがなる激しい歌声と、爆裂したエモロックチューンに乗せて突きつけていく。
九瀬が呟いた。“この世界は醜いものにあふれている こんな世界に染められるくらいなら もういっそわたしは透明になりたい”。「透明人間」の登場だ。彼女たちの、いや、九瀬自身がCHERRY GIRLS PROJECTでの活動を通して感じてきた、いたたまれない痛い心模様を冒頭3曲に並べ、グループを通して心に覚え続けてきた歩みを振り返るように伝えていく。
MCコーナーでは、九瀬のために客席からバースデーケーキが登場。九瀬は“私、22歳になったので、ニャンニャンです”と、彼女らしい緩い言葉でお礼を述べていた。
後半は、輝き出した道を駆け出す今のCHERRY GIRLS PROJECTの姿を投影した物語へ。“幸せに もっと 幸せに感じれたなら 光溢れているREALな未来が導いて”と、「君に花束を」を歌う。葛藤の淵から抜け出す希望の光が射した頃の姿を思い返しながら、5人は“その新たな願いが世界を 変えてく”と、笑みを浮かべパフォーマンスしていた。
たとえ世の中がバカにしようと、“そんなの無理だ”とあざ笑おうと、自分たちの信じた道を絶対に輝かせるんだと誓うように5人は、九瀬は、最後に「僕たちの為に、あの鐘は鳴る」を歌唱。彼女たち自身が、この舞台の上で歌うことを本当に楽しんでいた。それも、5人の中につかむべき未来図が見えているからだ。“世界中が 絶対に 不可能だって否定したってさ君の存在が あればできそうなんだ”と歌いながら、4人のメンバーは九瀬を指差す。その光景を見た九瀬は、涙ぐんでいた。
アンコールでは、最近新バージョンのMVが公開になったばかりの「神さま、お願い。」を5人は力強く歌う。葛藤の中から希望を見い出そうと歌っていた楽曲が、今はとても希望に満ちた歌として響いている。そう聴こえるのも、今のCHERRY GIRLS PROJECTが輝くための手段をつかんだからだ。今はまだ鈍い輝きだ。いや、輝くために磨きをかけ始めたばかりの状態かも知れない。でも、少しずつ光り出した原石だからこそ、「神さま、お願い。」も希望に満ちた歌として響いていたのかもしれない。
なお、CHERRY GIRLS PROJECTは、2021年3月25日にオルタナティブシアターにて5thワンマンライブ＜“UP GRADE”＞を行なう。
＜CHERRY GIRLS PROJECT“九瀬いむ生誕祭”＞
2020年11月1日
渋谷DESEO
「ナキタイナ」
「アンチエーター」
「透明人間」
「君に花束を」
「僕たちの為に、あの鐘は鳴る」
「神さま、お願い。」
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