![WILL-O’[NATSUZOME2020 Legendライブレポート]煌びやかで多幸感溢れるシーンを描いた誇り高きアイドルの矜持](https://img.popnroll.tv/uploads/news_item/image/12291/large_pnr_NTZM03-45-watermarked.jpg)
WILL-O’[NATSUZOME2020 Legendライブレポート]煌びやかで多幸感溢れるシーンを描いた誇り高きアイドルの矜持
WILL-O’[NATSUZOME2020 Legendライブレポート]煌びやかで多幸感溢れるシーンを描いた誇り高きアイドルの矜持WILL-O’<NATSUZOME2020 Legend>ライブレポート
夏を初め、夏を染めるアイドルイベント<NATSUZOME>が、2020年10月18日に日比谷野外大音楽堂にて、<NATSUZOME2020 Legend>を開催した。天候にも恵まれた秋空の下、アイドル11組がそれぞれの強い個性を発揮しながらステージを鮮やかに彩った同イベントから、本記事ではWILL-O’のライブレポートをお届けしよう。
WILL-O’<NATSUZOME2020 Legend>(2020年10月18日/日比谷野外大音楽堂)
SEに合わせて、小森うずら、桐乃みゆ、佐伯つみきが順に登場し、最後に榎本りょうが3人の間をすり抜けながら配置につくと、鐘の音のようなギターリフが鳴らされる。小気味良いロックナンバー「SPARKING」でWILL-O’のステージは始まった。
絢爛な衣装を翻しながら歌い踊る4人。手の指先から足下までしなやかに軽やかに舞う。その優雅で悠々とした様は誇り高きアイドルの姿、実にWILL-O’らしい姿である。来年2021年1月を以って全員卒業という選択をした彼女たちの覚悟が、その煌びやかさを色濃くしている、そんな風に見えるのは気のせいではないだろう。残された時間をまっとうする、アイドルとしての矜恃がステージに現れているのだ。
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「Baby’s Breath」の天高く積み上がっていくようなメロディと迸る躍動感。それを肌で感じることで生まれる抑えきれない胸の高鳴りを、4人の流麗なダンスがこの上ない昂揚へと誘ってくれる。乾いたアメリカンロックのバンドサウンドに乗せて、スモーキーでハスキーな榎本の声と、飾り気のない真っ直ぐな桐乃の声が鬩ぎ合う。どこかミステリアスで蠱惑的にも見える小森の仕草と、普段は妹的な存在ながらもステージ上では誰よりもダイナミックで四肢を麗らかに動かしていく佐伯。4人の阿吽の呼吸の中に垣間見える、それぞれの個性が輝いていく。
リズミカルな展開に普遍的な歌謡メロディが重なっていく「感情線染ヒカリエモーション」。マリオネット風なダンスはWILL-O’にしかできない業。無機的な動きでもあるのに、指先と手首の所作でコケティッシュに魅せていく。東欧的なフォルクローレ調なリズムが印象的な「I Will Hope」では、なだらかなメロディに合わせて情感たっぷりと華麗に舞う。本当に“舞う”という言葉がぴったりのエレガントな4人である。ラストサビ“僕らだけの青春が”で、4人が関係性を確かめるように手を取り合う。同曲が、リリースされた時とは違う意味を持つようになったことを感じた一幕だった。
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クラップの攻勢で始まった「POP’N」。怒涛の楽曲展開はいつ聴いても予期せぬ結末が待ち受けていそうになるから不思議だ。初となる野音のステージを噛み締めているかのように満面の笑みを見せる4人。そんな彼女たちの姿を見守りながら、複雑極まりない楽曲構成を増長していく難解な振り付けを綺麗に真似る客席のファンたち。開放的な野外で、難易度の高い“フリコピ”が広がる光景は圧巻だ。さらにその光景を嬉しそうに眺めながら踊る4人——。そんなハッピーなスパイラルが野音に広がった。
トドメはステージも客席も狂喜乱舞のダンスロック「Last Dance」。女騎士のような高潔な雄姿を魅せつけて、4人はステージを後にした。
全国ツアーが始まったばかりのWILL-O’。覚悟を決めた彼女たちはラストの来年1月に向かって、今まで見たことのない最高の輝きを見せてくれる、それを確信したステージだった。
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WILL-O’<NATSUZOME2020 Legend>
2020年10月18日(日)
日比谷野外大音楽堂
SE
M01 SPARKING
M02 Baby’s Breath
M03 感情線染ヒカリエモーション
M04 I Will Hope
M05 POP’N
M06 Last Dance