神宿［インタビュー］音楽的進化が生んだアイドルとしての深化「アルバムすべてに私たちが伝えたい想いがつまっている」神宿『THE LIFE OF IDOL』リリースインタビュー

普段見せていない部分を知っていただけたら、もっと好きになってもらえるんじゃないかな（羽島めい）

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──作品が進化したことに伴って、今後ライブパフォーマンス面で求められるものも変わってくるのかなと思いました。特に先日、パシフィコ横浜でのライブ（神宿ホールツアー2020／9月13日公演）を観た時、今作の楽曲はセットリストの序盤でしたが、今までとはパフォーマンスの雰囲気も違いました。難しさはありましたか？

めい：
難しさより、どちらかと言うと楽しさの方が増えましたね。いろんな曲調が増えたことによってライブでの見せ方のバリエーションが増えて、自分たちとしては“この新曲をここに持ってきたらまた違う雰囲気になるな”みたいなこともすごくあるので、これからライブでパフォーマンスするのがすごく楽しみになりました。

──新作は、神宿の引き出しを増やした作品になったということですね。

めい：
そうですね。日々本当に増えていると思います。

塩見：
やっぱりみんなすごく大人になりましたよね。私自身は、“加入前に好きだった憧れのアイドル”という視点と、“加入してから今まで見てきたメンバー”という視点と、“今、アイドルである自分”の視点っていう3つがあって、それぞれ全然違うんですよね。その3つの視点から見られるのが私の強みだと思うし、（3つそれぞれの視点で）みんながどんどん大人になっているという成長過程を切り取って（歌詞に落とし込んで）ファンの方々にお見せしたい。やっぱりステージに立つ者としてどんどん成長していかなきゃいけないし、憧れられなければいけないというか、憧れられたいと思っているからこそ、その成長過程の苦しさだったり葛藤をどんどん描いていきたい。それが今回、ちゃんと作品に落とし込めたかなって思うんですよね。でも、もっともっとみんなの先を行って、みんなをどんどん引っ張っていきたいと思ってるからこそ、1年後はまた全然違った作品ができるんじゃないかなと思っているし、今作は今作で、今出せる最大限を出し切った素晴らしい作品になったと思ってます。

──成長過程の苦しさとおっしゃいましたけど、神宿は苦労しているところをあまり見せない印象があります。新作を聴くと、メンバーの葛藤や苦しさが見えてきましたし、“陽”の部分だけではない、アイドルとしての“深み”が出たんじゃないかなと思いました。

塩見：
そこ（“陽”の部分）が私たちの“色”であり、よさだと思うんですけど、そのよさをもっともっと生かしながらバリエーションを増やしていきたいと思っていたので、これ（1人ひとりの成長過程における葛藤や苦しさも表現するということ）がまた私たちの強みになったんじゃないかなと思います。

──以前、進化した神宿に対して“これも1つの見方だからいろんな解釈をしてほしい”とおっしゃっていましたが、新作に関しても、ファンそれぞれに自由に解釈してほしいと思っているのでは？

めい：
ファンの方々って私たちに元気をもらいに来ていると思うんですね。だからこそライブでは精一杯のパフォーマンスをして、“来てよかったな”、“また神宿のライブ来たいな”って生き甲斐に感じてもらえるように頑張ってきたし、今回のアルバムで“これからはうちらの葛藤とか苦しさを見せていこう”ってことじゃなく、“神宿って作詞もしてるんだ”とか“ツアー中にそんなことを考えてたんだ”とか、私たちが普段見せていない部分を、こういうインタビューを読んで知っていただけたら、もっともっと私たちのことを好きになってもらえるんじゃないかな、という想いですね。

塩見：
（葛藤などを）表立って出してないというつもりもなくて。コロナの影響が出る前にファンの方とコミュニケーションが取れていた時期の話ですけど、“私のどんなところが好きなのか？”みたいな話で、“しおみぃの成長過程を見るのが楽しみだよ”って言ってくださった方がいて、“ああ、そうなんだ”って思ったんですね。私はただひたすら、がむしゃらに“みんなを幸せにしたい”とか“自分が成長して変わりたい”って思いながら、すごく楽しんで神宿として活動していたけど、自分が成長している姿を楽しみにしてくださっている方がいらっしゃるというのは私の1つの発見でした。そこはこれからもどんどん応援していただきたい部分でもあるし、さらにもっともっと成長して、みんなが頑張る原動力になっていけたらいいなと思ってます。

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