
鈴木愛理、predia、=LOVE、神宿、EMPiRE……K-POPトレンドがもたらすJ-POPアイドルの形|「偶像音楽 斯斯然然」第39回
鈴木愛理、predia、=LOVE、神宿、EMPiRE……K-POPトレンドがもたらすJ-POPアイドルの形|「偶像音楽 斯斯然然」第39回
アイドルファンもよく口にする“K-POPっぽさ”とは何なのか? 今回、冬将軍が鈴木愛理、predia、=LOVE、神宿、EMPiREらの楽曲構造やビジュアル、プロモーションを分析し、“J-POPの中で醸し出されるK-POP感”の正体に迫る。
EMPiREの掲げる“SUPER COOL”とは?
K-POPの影響力は音楽のみならず。特にBLACKPINKを筆頭とした“女性が憧れる女性=Girl Crush(ガールクラッシュ)”という新機軸は世界中に旋風をもたらしている。これまでの異性を意識した欧米型の“Sexy”とは異なるスタイルである。
その昔、私が韓国アーティストの制作に携わっていた頃、向こうのA&Rが“K-POPの女性アーティストは胸の谷間を強調するといったセックスアピールはしない”と言っていたのだが、そういうことなのだろう。
日本のアイドル文化は“Pretty”や“Cute”では表現できない“Kawaii”を海外に広めた。そのビジュアルアイコンはハロー!プロジェクトやAKBグループに見られるような、制服、メイド、ロリータファッション……というようなものだろう。しかしながらそうした概念を打ち破ったのはWACKだ。パンクやハードコアといった、激しいロックをアイドルシーンにもたらしたBiSの功績は言うまでもないが、ビジュアル面においても、ミニスカートのようなフリフリ衣装を着ないアイドルスタイルを広めたことも大きい。そして、BiSHの大躍進によって、WACKのスタイルは今やメインストリームのアイドルスタイルまで到達したと言ってもいいだろう。
そんなWACKの中でも異質の存在であるのがEMPiREである。WACKとエイベックスとの共同プロジェクトで生まれたグループであるが、WACKの特色でもあるエモーショナルな要素よりも、スタイリッシュさにベクトルを向けてきた。サビではなくドロップを大胆に持ってきたEDMなど、現代のダンスミュージックに重きを置き、全員がビシッと揃えたシルエットで魅せていくパフォーマンスに力を注いでいる。その戦略は他媒体であるが、私がエイベックスのEMPiRE制作担当にインタビューした記事にて深く語られている。
EMPiRE / Have it my way [EMPiRE’S GREAT REVENGE LiVE] @Zepp DiverCity
EMPiREがさらに面白みを生んでいるのは、そうした流行りのダンスミュージックをWACKの伝統である、肌露出のない衣装で行なっていることである。それが、どこかスポーティな印象を与え、ワイルドでエレガントなEMPiRE独自のスタイルを確立することに成功している。新EPでは自らを「This is EMPiRE SOUNDS」と高らかに声を上げているのだが、それこそが彼女たち流のガールクラッシュ、EMPiREの謳う新機軸“SUPER COOL”なのだろう。
EMPiRE / SUPER FEELiNG GOOD [EMPiRE'S GREAT PARTY EXCEPTiON -SUPER COOL EGP-]
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