宇垣美里、加藤千恵著『消えていく日に』に解説文を寄稿

宇垣美里、加藤千恵著『消えていく日に』に解説文を寄稿

宇垣美里、加藤千恵著『消えていく日に』に解説文を寄稿

宇垣美里が、加藤千恵の書籍『消えていく日に』に解説文を寄せた。

本書は、誕生日、クリスマス、卒業式など、記念日にまつわる女性たちの心情を優しく描き出した短編集。

“こんなことあったな”と記憶が呼び起こされるような、ほろ苦さや切なさ、そして新しいステップへ進む軽やかさなどが詰まった9つの作品を収録している。

“小説の主人公たちと同世代である20代~30代の方に解説をお願いしたい”と考えていた編集者が、宇垣の女性誌でのエッセイを読み、“自身の経験や思いを自身の言葉で偽りなく書かれていたことがとても印象的で、宇垣さん自身も新しいステップに進むために、たくさん悩まれながら前へ進んできた人”と感じたことから、執筆を依頼したという。

宇垣美里による本書解説文(抜粋)

学生の頃から何もかもを相談し合い、互いを知り尽くした友人が結婚し、遠い土地へと引っ越すことを告げられたあの時。人生でこの人以上に愛する異性などできはしないと確信していた相手と、夜通し話し合い、互いのために縁を切ることを決めた朝。師と仰いだ人の冷たくなった肌を撫で、空へと見送ったあの夕暮れ。育ててくれた人々のもとを去り、新しい仕事への道を選んだ日。そしてその後のぽかんとした孤独。
(中略)
日常を過ごす中で、少しずつ風化させていったあの痛みを、加藤千恵さんはどうして、こんなにも丁寧に覚えているんだろう。
(フリーアナウンサー 宇垣美里)

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