長月翠（ラストアイドル）［インタビュー］初の高校生ギタリスト役でかき鳴らした歪んだ青春のハーモニー「普通ができない子たちが集まって、1つのことをやり遂げようとする……そこがすごく美しい」長月翠（ラストアイドル） YouTubeドラマ『DISTORTION GIRL』出演インタビュー

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羊文学さんの音楽に自分が添えるか研究しました

――ドラマの収録が始まる前に、改めてギターの練習をしたんですか？

長月：
撮影が始まる1ヵ月前にギターと曲の楽譜をいただいたんです。そこから週に1回、先生にレッスンしてもらっていました。

――最初は指の皮がむけたり、硬くなったりして大変だったのでは？

長月：
そうなんです。めっちゃ硬くなりました。でも、それまではずっとアコギを弾いていたんですけど、今回はエレキギターで。初めてエレキを弾いた時は、自分がめっちゃウマくなったような錯覚がありました（笑）。

――エレキの方が、弦が細いから弾きやすいですよね。

長月：
コードが押さえやすいですよね。最近はアコギに触りたくなくなりました。上手にコードが押さえられないから、気持ちよく音が出ないので（笑）。

――エレキギターは家でもアンプで鳴らしているんですか？

長月：
パソコンに繋いで、イヤホンで聴いて練習していました。

――エフェクターは？

長月：
エフェクターは撮影の1週間前にもらったんです。先生に“ここで踏んで、ここでまた踏んで”みたいな感じで教えてもらいました。それを自分なりにどうやったらカッコよく見えるか、撮影までの1週間でみっちり考えました。

――カッコよく見せる方法は、自分の中で編み出せました？

長月：
先生がいくつか提案してくれたんですよ。ギターソロに入る直前で踏むパターンとか、1小節前に踏むパターンとか。それを全部実践してみたんです。結果、1小節前に踏むことにしました（笑）。

――参考にしたギタリストはいますか？

長月：
誰がというわけではないですけど、いっぱい動画を観ました。

――洋楽も好きなので、海外のギタリストの動画も観ました？

長月：
それは観てないですね。日本語の曲なので、日本人のギタリストの方を参考にしていました。1番観たのはやっぱり（ドラマのコラボアーティストの）羊文学さんかな。どれだけ、羊文学さんの音楽に自分が添えるか、近くなれるか……曲を聴いたり、動画を観たりしながら、“あ、ここはこんな風に弾いているんだな”って研究しました。コードチェンジの瞬間とか、どう動かしたら近くなるかなって、そこはすごく気になりましたね。

――ギターって、音を変えるアプローチがたくさんありますよね。やり方次第で全然ニュアンスが変わってくるので、そこをこだわり出すと奥深いですよね。

長月：
羊文学さんは、ゆっくり変わっていくんですよ。でも、私はキッチリいきたいタイプで。もともとピアノをやっていたからだと思うんですけど、キッチリはめないと気持ち悪いんです（笑）。そこは最初、戸惑いましたし、めちゃくちゃ早く動いてしまったりしてました。ギタリストらしい弾き方って、難しいですね。最初はなかなかできなかったです。

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――ピアノをずっとやっていたので、ギターはやっぱり違和感がありますよね。

長月：
そうですね、ちょっと違いますね。

――ピアノを長くやっていると、ギターのチューニングって気持ち悪くないですか？　厳密に聴くと、絶対に合わないところとか。

長月：
思います！　でも、私、絶対音感じゃなくて“半感”くらいの音感なんですよ（笑）。“なんか気持ち悪っ”って思うんですけど、耳で聴いてチューニングするのはできないんです。それと、ピアノの弦の音と、ギターの弦の音って全然違うじゃないですか。なので、（同じ音符でも）違う音に聴こえちゃうんですよね。最初はなかなか耳が慣れなくて。