オンライン生演劇<真夏のZoomミステリー『罪TO罰』千秋楽トークショー>(2020年7月26日)

カミングフレーバー(SKE48)[配信レポート]オンライン生演劇 <罪TO罰>千秋楽!“匿名による誹謗中傷問題”を高度な演技で描く

Pop'n'Roll 編集部

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2020.07.27
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SKE48内のユニットカミングフレーバーが、ビデオ会議システム・Zoomを利用したオンライン生演劇<真夏のZoomミステリー『罪TO罰』>を開催し、7月26日(日)に千秋楽を迎えた。カミングフレーバーの9名は2グループに分かれ、昼公演にBグループ(青海ひな乃、鈴木愛菜、田辺美月、野村実代、西満里奈)、夜公演にAグループ(赤堀君江、大谷悠妃、野村実代、中野愛理、平田詩奈)が出演。本記事ではその模様をお届けする。

同作はカミングフレーバーのために書き下ろされた新作公演で、今大きな社会問題となっている“匿名による誹謗中傷問題”をテーマに描いたミステリー。

開演前のSEが止むと、漆黒の画面に白い文字で“苦しみと悩みは、偉大な自覚と深い心情の持ち主にとって、常に必然的なものである。”というドストエフスキーの言葉が浮かび上がる。

間中あいか(Aグループ:野村実代、Bグループ:青海ひな乃)が、首を鎖につながれた状態で1人画面に向かう姿が映し出されると、古賀爽花(Aグループ:中野愛理、Bグループ:田辺美月)、舘野恵利(Aグループ:大谷悠妃、Bグループ:鈴木愛菜)、吉見みくり(Aグループ:平田詩奈、Bグループ:西満里奈)が同様に鎖につながれて身動きが取れない状態で登場。何が起きているのかわからない中、お互いが誰なのか探り合っていると、クマのぬいぐるみ(Aグループ:赤堀君江、Bグループ:野村実代)が出現。4人の身元や、3年前にネット上で誹謗中傷をくり返し、あるタレントを自殺に追いやった共通の過去があることを明らかにしていく。命の重みを問う課題が出され、正解を出せなければ命がなくなるという状況に追い込まれ、必死で考える4人。どう答えるのか結末は視聴者の投票に委ねられる。

今回もメンバーそれぞれの自宅からZoomを利用した中継となったが、前回と違ってまったく身動きが取れない状態。登場人物5人中4人が白壁の背景に統一されており、1人は声のみということで、より表現力が求められた舞台となった。そんな中、看護師の間中あいか役の野村は、千秋楽公演で自分の過ちに対して懺悔の涙を流す演技を披露。青海も狭い画面をいっぱいに使って表情豊かに演じた。

学生の舘野恵利役の大谷悠妃は“2日目から覚醒した!”と赤堀、野村から評されるほどのヒステリックに怯える姿を見せ、先生の吉見みくり役の西は、同じグループの鈴木から“とにかく全体的に上手!”と絶賛された。4人に恨みを持つクマとして、赤堀が自殺したタレント萩野美晴の妹役を、何をしでかすかわからないサイコパスな声音で演じ、野村は母親役として、17歳ながら50代を意識したドスの効いた声音で演じ、各チームごとの特色を出した。

<千秋楽トークショー>では、メンバーが充実感に溢れた表情で登場。視聴者からのチャットでの質問に答えつつ、和やかに感想を語り合っていると、チャイムが鳴りクロちゃん(安田大サーカス)が登場。招待するかどうか、投票が行なわれ、なんと81%がNOと答えるも、無理やり乱入してくるというお約束の展開に。

またクロちゃんは、今回メンバーの部屋の様子がわからなくて残念だったと感想を述べ、演技が光ったメンバーとして挙げた大谷悠妃に即興演技を求めるシーンも。するとカミングフレーバーメンバーが全員ドン引きするという“お決まり”を見せ、視聴者はチャットで盛り上がった。

最後にメンバーは、第2弾を開催できたことに感謝と喜びの気持ちを述べ、また次回別の形で挑戦したいと熱望し、打ち上げトークショーを締めくくった。

オンライン生演劇<真夏のZoomミステリー『罪TO罰』>(2020年7月26日)
オンライン生演劇<真夏のZoomミステリー『罪TO罰』>(2020年7月26日)

コメント

青海ひな乃(看護師 間中あいか役):
書き下ろしの公演だったので、途中でセリフが変わっていくのが新しい経験で、日に日に成長した実感が自分自身でも沸きました。

動かないと覚えられないので、歩きながらセリフを覚えたりして、女優さんてすごいなと改めて思いました。毎日やっていて勉強にもなったし、楽しくてあっという間すぎました。

赤堀君江(クマ:タレント荻野美晴の妹役):
顔を出さずに声だけで演じたので、カメラも使えない中どうやって怖さを表現したり怯えさせたらいいか考えて頑張りました。みよまる(野村)さんの演技をちょっと観た時に、“怖っ!”と思ってびっくりしたのですが、違う感じで攻めていけたかなと思います。

最初お母さん役の設定だったんですけど、妹役に変更になって、私にとってはやりやすかったし楽しかったです。

大谷悠妃(高校生 舘野恵利役):
前回は明るいキャラクターをやらせてもらってたんですけど、今回は泣き虫の役だったので、また新しい経験ができたのが嬉しかったです。

テーマ的に自分で深く受け止めないといけない作品だったので、すごく難しいなと思いながらも、回を重ねるごとにちょっとずつアドリブを入れてみたりとかできるようになりました。叫ぶシーンがあるんですが、そこからテンションを上げていけて、毎回毎回新鮮な気持ちで取り組めて楽しかったです。

鈴木愛菜(高校生 舘野恵利役):
前回に比べてすごく難しかったです。西さんがすごく上手で、演技がすごいと思いました。

4日間の公演が終わってしまって寂しいなと感じます。マルチエンディング、楽しんでいただけたら嬉しいです。

田辺美月(会社員 古賀爽花役):
今回セリフを覚えるのがとても大変だったのですが、くり返していくうちに感情もどんどん入っていって、どんどん覚えていけるようになりました。自分が思っていた苦しいって言う表現をした時に、監督さんから別の表現を学んで、こういう表現の仕方もあるんだっていう発見も楽しかったです。観てくださったみなさんのツイートなども参考に、自分たちでも研究しながら成長できたかなと感じました。

中野愛理(会社員 古賀爽花役):
こんなに早く第2弾をできると思ってなくてびっくりしたのと、台本をいただいたら、現実に起こり得ることだしめちゃくちゃ内容が重いなぁと思いました。セリフが多くて台本を下に置いて見ながら稽古してたんですが、本番になると勝手にセリフを覚えていて、みんなと一緒に演技するのでは違うなという感覚をつかめて、周りのメンバーに影響されながらできました。

毎回投票で結末が決まるので、毎回ドキドキしながら新鮮な気持ちでできて、恐かったけど楽しかったです。

西満里奈(先生 吉見みくり役):
今回は書き下ろし作品だったので、前回と違って稽古期間中に台本が何度も変わったりして、このメンバーで演出のチームのみなさんと一緒に作り上げてきたなという感じがありました。(首につけていた)小道具の鎖も2メートルぐらいあってすごく重くて、いい感じの画角で見えるよう調整をするのが難しかったです。エンディングを投票で決めるということもあって、ファンのみなさんとも一緒に1つの作品を作っていけたんじゃないかなと思います。

野村実代(間中あいか / クマ:タレント荻野美晴の母役):
第2弾が始まったことに感謝の気持ちでいっぱいだし、ホントに嬉しかったです。今回のテーマはとても深い内容になっていて、身近なSNSに気をつけなければと思ったし、考えさせられました。

2役演じたのですが、怖がらせる方と怖がる方で真逆で、クマのセリフも全部わかっているので、驚いたりする反応が難しかったです。でも日に日にみんなのテンションがどんどん上がっていったので、みんなとの掛け合いのおかげで自分の表現力が上がったんじゃないかと感じて感謝しています。グループごとに違いもあって楽しかったです。

本当にあっという間で、1日1日が貴重だったしすごく楽しくて、これからも実力を磨いていきたいなと思います。

平田詩奈(先生 吉見みくり役):
前回に比べてセリフの量が多く、場面を回す役で、どうやってみんなを引っ張っていったらいいのか難しかったですが、前回より少しでも成長できていたらいいなと思います。

現実でもあり得る話なので、みなさんに物語を通していろんなことが伝わっていたらいいなと思います。

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カミングフレーバー