三吉彩花、映画『十二単衣を着た悪魔』出演決定!「今まで自分自身でも知らなかったスイッチを押していただきました」

三吉彩花、映画『十二単衣を着た悪魔』出演決定!「今まで自分自身でも知らなかったスイッチを押していただきました」

Pop'n'Roll 編集部

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2020.06.30
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三吉彩花が、映画『十二単衣を着た悪魔』に出演することが決定した。

脚本家・小説家の内館牧子が『源氏物語』を題材に、奔放で強い女性によって成長していく青年の姿を描いた長編小説『十二単衣を着た悪魔 源氏物語異聞』をもとに実写化した本作。

主演は、ドラマ『今日から俺は!!』(2018/NTV)、『アシガール』(2018/NHK)などの話題作で注目を集め、今年は出演作がひっきりなしに続く若手実力派俳優、伊藤健太郎。彼にとっては映画として本作が初の時代劇になる。伊藤が演じるのは、就職試験59連敗中の実家暮らしのフリーター・伊藤雷。何でもできる弟に対して劣等感を持つ彼が、ひょんなことから『源氏物語』の世界にトリップ。弘徽殿女御に仕え翻弄されながらも、未来を当てる比類なき陰陽師として周りから認められることで成長していく。

その弘徽殿女御役に、『ダンスウィズミー』(2019)、『犬鳴村』(2020)などの作品で注目を浴び、伊藤と初共演となる三吉彩花が務める。嫌われ者、野心家などのイメージの弘徽殿女御を、現代のキャリアウーマン顔負けのハートと冷静な分析力で息子を帝にしようと、ブレない信念を貫く芯の強い女性を演じる。

また、『いいね!光源氏くん』(2020/NHK)でもOL役を好演し、先日『生理ちゃん』(2019)で日本映画批評家大賞・助演女優賞を受賞した伊藤沙莉が、雷と絵巻物の世界で出会い、妻となる倫子に扮する。

そして、ラサール石井が右大臣であり弘徽殿女御の父として、戸田菜穂が雷の母・伊藤明子として出演。

俳優、監督としてだけではなく実業家として精力的に活動する伊勢谷友介が弘徽殿女御の夫・桐壺帝を、そして名バイブレーヤーの山村紅葉と笹野高史が弘徽殿女御に仕える家臣を演じる。

さらに『朝が来る』(2020)の田中偉登は弘徽殿女御の息子として、『町田くんの世界』(2018)の細田佳央太が雷の弟・水役に。

光源氏役には、人気急上昇中の若手俳優・沖門和玖を抜擢。

若手実力派からベテランまで11名の個性豊かな豪華キャストが現実と源氏物語の世界を華やかに彩る。

本作のメガホンを取るのは、女優であり、『嫌な女』(2016)で監督デビュー、原作をこよなく愛し実写化を熱望した黒木瞳。

脚本は、『ちょっと今から仕事辞めてくる』(2017)などの作品を手掛けた多和田久美が担当。

誰もが知る『源氏物語』と現実の世界をリンクさせながらも、過去から現代と、さまざまな立場で活躍する女性たちの生きざまと、その生き方に影響を受け、自らも成長していく若き青年の心の機微が伝わる新感覚の映像作品が誕生した。

2020年11月6日(金)より新宿ピカデリーほか全国にて公開。

コメント

伊藤健太郎:
この映画は取柄もない、自分に自信がない現代の男の子がそれまで行ったことのない世界で成長していく物語です。

タイムスリップするお話は初めてではないのですが、映画で時代劇は初めてになります。人が成長する部分にフォーカスした話が個人的に好きで、変わっていく様を演じるのもすごく好き。だから今回このお話をいただいた時はとても嬉しかったですし、監督も黒木瞳さんということで、どんな面白い作品になるのだろうとワクワクしながら、自分なりに成長感をどう出そうかと考えながら撮影に臨みました。

このような情報解禁の発表タイミングが、自身の誕生日と重なるのが初めてなので嬉しいです。

三吉彩花:
弘徽殿女御役を演じさせていただきました三吉彩花です。本作に出演が決まった時は嬉しかったです。

それと同時に緊張感もありましたが、黒木監督にぶつかっていきたい気持ちが強かったです。

この作品はインプットとアウトプットをものすごいスピード感で行ない、今まで自分自身でも知らなかったスイッチを押していただきました。何より監督を信じて毎日撮影現場に行けたことが嬉しかったです。女性が強く自分の信念を持って生きる、優しさの中にも逞しさがある作品だと思います。

ぜひ楽しみにしていただけたら嬉しいです。

黒木瞳(監督):
自分の居場所を見つけられず、人と比べられて自信をなくす人は多いかと思います。この物語は、そんなネガティブ男子が、源氏物語の中でキラキラと生きている人たちと出会って、自分の存在価値を見つめ直していくという“希望のお話”です。ネガティブな大学生を演じるのは、伊藤健太郎さんです。撮影は、ほぼ順番通りに行ないました。すると、健太郎さんの顔が日に日に変わっていくのです。ダメンズだった(もちろんお芝居ですが)彼が、ラストシーンでは見事なまでの清々しい顔へと変化していきました。彼の演技の賜物ですが、さらに彼を突き動かしたのは、『十二単衣を着た悪魔』が持つ小説の魅力だと、私は再確認した次第です。

源氏物語にはそう詳しくない私でもこの小説に魅了されたのは、内館さんが学生の頃から気になっていたという弘徽殿女御を、別の視点から描いているところです。実に潔いトップレディの生き様、時代を冷静に見つめることのできる才能、ジタバタしない生き方は品性のある女性であり、そして母親として息子への無償の愛が見え隠れするところに、女としての哀愁が漂います。

この難しい弘徽殿女御を演じてくださったのは、三吉彩花さんです。十二単衣が似合う女優はこの方の右に出る人はいないでしょう。そして、この美しい彼女からは想像できないような、センセーショナルなセリフの数々。“悪魔”とは、人の英知を超え凡人には太刀打ちできない心の強さを持った人なのだと、彼女の演技を見ていて感じたものです。

そして、伊藤沙莉さん、笹野高史さん、山村紅葉さん、伊勢谷友介さんほか、この作品の中で、素敵に自在に演じてくださった出演者の方々、さらに未熟な私を支えてくださったスタッフの方々に心から感謝しております。

みなさまの心に届けられる作品になったかどうか、ぜひ、劇場でお確かめいただければ幸いに存じます。

内館牧子(原作):
幻冬舎から『十二単衣を着た悪魔』が出て、すぐのことです。黒木瞳さんが、監督としてぜひ撮りたいとおっしゃったのです。本当にすぐのことでした。原作の『源氏物語』ではヒステリックで悪役の弘徽殿女御に、いち早く魅力を感じてくださった。黒木監督しかないと思いました。

劣等感のかたまりのような伊藤雷を伊藤健太郎さんが、弘徽殿女御を三吉彩花さんが演じ、一癖も二癖もある脇を、一癖も二癖もある実力派が固めてくださる本作です。

千年後の今、自信を持って弘徽殿女御に捧げます。

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