北原里英[インタビュー]出演映画『HERO〜2020〜』の魅力を語る「楽しく騙されてほしいと思います」
Pop'n'Roll 編集部
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北原里英がヒロインとして出演する映画『HERO〜2020〜』が、シネ・リーブル池袋ほかで公開された。本作は、2019年7月に上演された舞台<HERO 〜2019夏〜>を映画化し、“誰かが誰かに支えられ、誰かが誰かに支えられ、誰かが誰かの「ヒーロー」になる”という気持ちを届けてくれるハートウォーミングコメディ。本記事では、北原が映画の魅力について語ったインタビューをお届けする。
ーー脚本を読んで、西条(みつとし)さんの作品の、どのようなところが魅力だと思いましたか?
北原里英:
私はストーリーの中で点と点が繋がって線になっていくような作品がもともと好きで。西条さんの作品は伏線が散りばめられていて、それを最後に全部回収する気持ちよさが魅力だと思います。西条さんの作品は、途中困難があったり、悲しいことも起きるんですけれど、最後はちゃんとハッピーエンドなんです。近年は暗い雰囲気で終わっていく作品が多い印象だったので、そんな中、ハッピーエンドな作品があるのはいいなと思います。
ーー映画化もされると聞き、どう思われましたか?
北原里英:
まずは単純に、映画に出演させていただけることが嬉しかったです! もしかしたら映画の方がより細かいところまで伝わるかもしれないとも思いました。
ーー舞台になかったシーンを演じるのはいかがでしたか?
北原里英:
舞台にはなかったシーンを撮っている時、より作品への期待が膨らみました。そのシーンがあることによって、広樹と浅美の2年間の物語が存在していたんだというのがより色濃く描かれているので、余計別れがつらく感じられると思います。
ーー完成した映画を観た感想はいかがでしたか?
北原里英:
自分が出ているから冷静に観られない部分があって、自分に関しては反省点を探してしまうんですけれど(笑)、何より、一緒に観ていた子役の子供たちが、すごくケラケラ笑いながら観てくれて、“こんな小さい子たちにもちゃんと伝わるコメディなんだな”と嬉しくなりました。
ーーご自身が出ているシーンで、お気に入りのシーンはどこですか?
北原里英:
回想のデートシーンや(勤務先の)工場でのシーンなど、舞台では描き切れなかったところは全部すごく好きです。告白のシーンでは、西条さんはシャッターの高さまですごくこだわって演出されていて、斬新な画になっているので、注目してほしいです。
ーーご自身が出ていないシーンで、お気に入りのシーンはどこですか?
北原里英:
そっちの方がたくさんあるかもしれません! レンタル人材派遣会社の社長と秘書のコンビはすごく好きですし、広樹の回想でお父さんが川に子供を助けに行くシーンもカッコよくて見入ってしまいました。あと、ヒーローたち(妄想戦隊レッド、ブルー、ピンク)をどう描くのかなと思っていたんですけれど、ヒーローたちが撮影しているという風に描いていますよね。3人が撮影していない時の素の感じも含めて、舞台ではまったくなかった演出なので、新鮮で面白かったです!
ーー映画版に広樹のお父さん役で出演している松尾諭さんの出演シーンをご覧になっていかがでしたか?
北原里英:
撮影日が被って、現場でお会いしておしゃべりしていたんですけれど、その時は子役の子供たちに面白い嘘を言ったりして、いいおじさんみたいに振る舞われていたのに、映像を観たら本当に素晴らしくて、役者魂というものを感じました。
ーー映画版では斎藤工さんが死神大佐を演じますが、出演シーンを観た感想はいかがでしたか?
北原里英:
斎藤工さんがスクリーンに現れると、一気にシーンの説得力が増すんですよね。もちろん、誰もが出そうと思って出せるものではないので、あの説得力の正体は一体なんだろう、と考えさせられました。
ーー舞台も観ていない方には本作をどのように観てほしいですか?
北原里英:
何も知らない状態で観るのが1番面白いと思うので、楽しく騙されてほしいと思います。どういうことだ?と引き込まれると思うので、まずは何も考えずに観てください!
ーー舞台をすでに観た方には本作のどこに注目して観てもらいたいですか?
北原里英:
舞台を観てくださっていて、ストーリーを知っている方には、やはり舞台では描かれなかった回想シーンを楽しく観てもらえたらなと思います。
ーー読者の方にメッセージをお願いします。
北原里英:
映画出演が初めてというキャストもいたり、西条さんの劇団メンバーが舞台を飛び出してスクリーンにいたりと、個性豊かで素敵なみなさんと作り上げた作品です。ぜひこの作品を映画館で観てもらえたら、すごく嬉しいです。そして映画館から帰ったら、しっかり手洗いとうがいをしていただければ、なお嬉しいです!